生活習慣の改善、医療機関での治療など、更年期を上手に乗り切る方法とは?
しっかり対策すれば、つらい思いをせずに、快適に過ごすことができます。
Q-21 症状が軽ければ、病院に行かなくていい?
A:今後の健康のため、かかりつけの婦人科医を持って!
症状が軽くても、体の中では大きな変化が起きています。まずは女性ホルモン値や骨密度などの検査で、今の体の状態を知っておくこと。そして婦人科の主治医を持ち、変化をみていくことが重要です。
Q-22 セルフケアで 症状を軽くできる?
A:ある程度できます。
更年期症状はいわば自律神経の暴走が原因。心身に負担のかかるストレス過多な生活を改め、規則正しい生活を。ヨガやピラティスなどの軽い運動、アロマならローズやゼラニウムなどでリラックスタイムを設けることも手助けになります。
Q-23 更年期症状の治療法は?
A:症状に応じて使い分けて!
婦人科ではプレ更年期や更年期初期には低用量ピルを使い、途中でHRT(ホルモン補充療法)に切り替えたり、漢方薬を併用するなど、それぞれの症状に合った治療法を行います。
治療法 HRT(ホルモン補充療法)
種類 内服薬、パッチ薬、ジェル、クリーム、子宮内装具・ミレーナ
効能 不足したエストロゲンを補充して、ホルモンレベルを一定に保つことで、心身の更年期症状、骨量減少、高脂血層を抑える
治療法 漢方薬
種類 体質と症状に合わせた総合薬
効能 証(体質)に合わせて全身の機能を調整する
治療法 抗うつ剤、精神安定剤、睡眠導入剤
種類 選択的セロトニン再取り込み阻害薬
治療法 カウンセリング
種類 心理、グループ
治療法 運動療法
種類 筋トレ、ピラティス、ヨガ、骨盤底筋体操
治療法 アロマテラピー、鍼灸、整体、気功
種類 アロマオイルはゼラニウム、ローズなど
治療法 サプリメント
種類 イソフラボンなど
HRTや漢方薬といった、薬物療法のほかに、運動療法やアロマテラピー、サプリメントなどを併用するなど、個々の症状に合わせて使い分けるといいでしょう。
Q-24 HRTはやるべき?
A:リスクよりメリットのほうが高い。
一時、乳がんや子宮体がんのリスクが上がるといわれていましたが、補充する量は若い人の1/5以下。量や種類の調整で安全に使え、症状がひどい人には緩和の大きな助けになります。また骨粗しょう症予防として60代から始める場合も。
次回は、閉経後に気をつけること、必要なことなどをご紹介します。
図表/ビー ワークス 取材・原文/山村浩子