ツボ療法でよく聞くのは「ツボの位置を探すのが難しい」「押し方がわからない」という声。でも「簡単ツボ」療法なら、難しいテクニックはいりません!
監修
柳本真弓さん
Mayumi Yanamoto
目白鍼灸院院長。鍼灸あん摩マッサージ指圧師、リンパドレナージセラピスト。鍼灸の高い技術と丁寧な治療、幅広い知識に基づく美容法が人気。雑誌やテレビで幅広く活躍。著書も多数
簡単ツボを実践するための5つのポイント
POINT 1
ツボの位置はだいたいでOK!
「〇〇から指3本下」と言われても、ここで本当にいいの? と不安になる必要はありません。
「実はツボはいつも同じ場所にあるとは限りません。人により、日によっても微妙に変わります。だいたいの位置で、押して“気持ちいい”と思うことが大切。そこがあなたに必要なツボです」
指定された位置のまわりを数カ所押してみて、気持ちいいと思うところでOK。
POINT 2
押す回数を気にしない
「押す回数は? とよく聞かれるのですが、回数や秒数などに神経質になる必要はありません。回数が多いほど効果が高まるわけではなく、手足のツボも左右均等に行う必要もありません」。
症状の変化に意識を傾けながら、気持ちがいい、少しやわらいだかも――と思えることが大事です。
回数を気にしすぎる必要はありません。やりすぎず、心地よい範囲で。
POINT 3
心地よい強さでいい
「ツボ押しは痛さを感じないと効かない、と思っている人もいますが、それは誤解です。自分が心地よいと思える程度の強さでかまいません。場合によっては、ツボに手のひらをそっと当てたり、トントンと軽くたたいたりさすったり、ホットタオルで温めるだけでもいいのです」
痛いほど押す必要はありません。あくまで“心地よい”ことを優先して。
POINT 4
熱タイプと冷タイプの両方を試す
更年期症状の出方は人により熱タイプと冷タイプがあります。タイプによって、同じ症状でも原因が違う場合も。
「自分がどちらのタイプかわからない場合もあるので、両方を試して心地よいと思うほう、もしくは両方を実践してください」
熱タイプと冷タイプを紹介した記事は、下のリンクから読むことができます。
更年期症状には「熱タイプ」「冷タイプ」がある。あなたは?/更年期に効く! 簡単ツボ②
POINT 5
基本の押し方4つを覚えて!
ツボを刺激する方法はひとつではありません。覚えておきたいのは、下の4つの手技。
「例えば耳の後ろなら、親指より人差し指や中指のほうが押しやすいでしょう。冷えの場合は手のひらを当てたり、ホットタオルで温めるのもいい。自分がやりやすく、心地よい方法を選んでください」
◆親指で押す
親指の腹でピンポイントに、もしくは軽く押しながら円を描くように刺激します。心地よい圧で行うのが基本。
◆人差し指か中指で押す
親指では押しにくい場所やもっとピンポイントで押したい場合は、人差し指か中指の腹や先を使います。
◆人差し指、中指、薬指で押す
少し広い範囲で刺激したい場合は、人差し指、中指、薬指をそろえてツボに当て、円を描くように刺激します。
◆手のひらで温める
手のひら全体をツボに当て、温めるようにします。ホットタオルなどを使っても、気持ちよく刺激できます。
イラスト/安田ナオミ 取材・原文/山村浩子
次回から、お悩み別の「簡単ツボ」をご紹介していきます。