家族構成や暮らし方に変化の起こりがちな更年期世代。産婦人科医・高尾美穂先生に、読者の悩みを相談しました。
夫との死別、子の巣立ち
Q.
40代後半で夫と死別しました。今までは子育てに夢中だったので、自分の人生についてじっくり考えたことがなかったのですが、今年子どもが就職して巣立ったのを機に一人暮らしになったら、心にぽっかり穴があいたようで…。今後、一人で生きていくことが不安です。(53歳・アルバイト)
A.
信頼できる人を探して、いい関係が続くような取り組みを。ペットを飼うのもおすすめですよ
「このような方は、将来的に仲良くできる人を見つけておくことが大事です。新しく出会った人とこれから関係性を深めるのはなかなか大変なので、今すでに出会っている人の中から信頼できる人を探して、いい関係を続けていくといいですね。または、将来お子さんと同居する可能性もありますし、再婚するのもアリですよね。ペットを飼うのもおすすめです。子育ては成長の過程などの変化を眺める楽しさがあると思いますが、ペットでも一緒。私も猫ちゃんたちが、大事な家族ですよ」
高尾先生の愛猫の、ななちゃんときーちゃんと銀ちゃん。「2016年に迎えた保護猫で、家族として一緒に楽しく暮らしています」
※この企画で取り上げた悩みは、2022年7月28日〜8月10日にWebマガジンOurAgeで募集したものです。
【高尾美穂先生ってどんな人?】
イーク表参道副院長。産婦人科専門医。さらにスポーツドクター、ヨガ指導者でもあります。産婦人科医になったのは「一人の女性の体を、初潮を迎えたとき、生理痛やPMSで悩んだとき、恋愛をして性交渉のことで悩んだとき、妊娠・出産のとき、更年期、閉経後と、人生を通して長く診ることができるから」だそう。診療のかたわら、NHK「あさイチ」への出演をはじめ、多数のメディアやSNSで情報を発信。音声配信アプリstand.fmの番組「高尾美穂からのリアルボイス」ではリスナーの多様な悩みに回答しています。著書に『大丈夫だよ 女性ホルモンと人生のお話111』(講談社)など。脳外科医の夫あり
撮影/高尾美穂<アイキャッチ背景写真> 取材・原文/和田美穂