<お悩みその7>
老後、夫と二人になるのが面倒だなあ、一人になりたいと思う。夫が家にいると落ち着かない私はどうしてしまったんだろう。(55歳・自営業・千葉県)
<お答え>
この連載を始めた当初、「主人が亡くなったらどうしたらいいのか」というお悩みがありましたが、この方は真逆のパターンですよね。
ほんと、いてもいなくても面倒くさいものですよね、パートナーって(笑)。
結論から言いますと、美輪明宏さんがおっしゃるように「人生は正負の法則」なので、一人になってもならなくても、どちらを選んでも100%幸せになることはあり得ません。その前提で、どちらにするかなるべく早く腹を決めて進むのが大事だと思います。年をとって、仕事を減らしたりリタイアしたりして、ご主人がずーっと一日中家にいるようになってからじゃ遅いのでね。人生70年くらいだった時代とは違ってこれからが長いのです。
決めるための手がかりをお伝えしますね。
まず、ご主人のどこが嫌なのか箇条書きしてみて。靴下が脱ぎっぱなしでバラバラにリビングに落ちてるとか、トイレの後、便座を上げっぱなしだとか、食べ終わった後に水につけておいてくれなくて、ご飯茶碗がガビガビになってるとか、ゴミ当番なのに何故かいつも生ゴミだけゴミに出し忘れるとかね(笑)。
箇条書きしたら、どの程度耐えられないかを△と×で分類しましょう。ちょっとは我慢できるのか、本当に耐えられないのかを把握して。
それで整理がついたら、「実は私はこれが嫌です」と箇条書きを見ながらご主人に冷静に伝えてみましょう。
え、そんなことが嫌なの?と言われたら「そうなの、できたらやめてね」って言えばいい。大体、男の人はこちらのムカつきに気づいてないことが多いんです。
聞く耳をもってくれるようだったら、ちょっとずつ直してもらえればいいですよね。コーヒーカップを洗わないまでも、水を入れて着色しないようにしておいて、とか、なんなら食洗機を買って解決とか。
共同生活って歩み寄りですからね。もしかしたら、ご主人もあなたに不満があるかも。それを知るいいきっかけになるかもしれません。
じゃ、もしキレられたら? そうなったら一週間ほどご主人と物理的に離れることをおすすめします。プチ別居とでも言いましょうか、ご実家があるならご実家へ、ないならウィークリーマンションでもホテルでも。旅行でもかまいません。ただし友達と行っちゃダメですよ。一人って本当にラクなのか、それとも寂しいのかを知るための期間なので。
一人はラクなようでいて、それはそれで大変ですからね。「自由って不自由」だったりします。
だって、料理するにしても、1人分をちょこっと作るのって難しくて、2人分以上じゃないと分量的においしく作れないと思いません? 余ったら、冷蔵庫が食べ残しの保存容器でいっぱいになる。ご主人を残飯処理担当の人として考えれば、フードロスしないで済むし、エコですよ(笑)。
一人で生きるって、2日も3日も煮っころがしやゴーヤチャンプルーを一人で食べ続けること(笑)。そう考えると、たとえ「美味しい」って言ってくれないご主人でも、残りを食べてくれるだけありがたいかも?! こんな考え方もあります。
別れる、別れないはあなた次第。私の女友達の中には「私、働くのは無理だから、結婚は永久就職したと割り切ってる」と言う超ドライな猛者もいます。
人生100年時代、離婚率もビックリするほど高くなっている今、「50歳を過ぎたら人生折り返し地点」と捉えて、もう一度よく考えてみてくださいね。
イラスト/松元まり子
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