冷蔵庫など家電は小さめのものに買い換える、不用なものはバンバン処分する……50代を目前にした頃から暮らしのダウンサイズに取りかかりました。
なぜ冷蔵庫を買い換えるときに小さめのものにしたのかというと、それは必要以上に生鮮食品を買わないようにするため。これは効果があり、以前よりフードロスがなくなりました。家の片づけも思い立ったときに行い、不用品は捨てるだけではなくリサイクルショップに売ったり、NPOに寄付したり。
せっせと片づけをやってきた結果、ようやく最近自分でも「だいぶ、家の中がすっきりしてきた」と思えるようになりました。
そこで今回はこれまでの私の経験をふまえて、片づけが途中で挫折しないよう片づけへのモチベーション(意欲)が持続するコツや、せっかく片づけた後リバウンドしない秘訣のようなことをご紹介します。
まず最初にご紹介するのは、片づけへのモチベーションが持続するコツです。
モチベーションが持続するコツ、それは〝片づけの達成感を味わうこと〟。
片づけの大変さばかりを最初に味わうと、家の片づけは挫折します。
反対にできるだけ早く、短時間で片づけの達成感を味わえると「では次はどこを片づけようかな」とさらなる片づけへと意欲的になれるのです。
そこでおすすめするのが、「片づけの手始めはまずタオル類からやってみる」です。
理由を説明しますと、たとえば服やアルバムなどは、思い入れや執着の強い対象。
片づけようと思っても「痩せたらまた着るかも……それにこの服、高かったしなぁ」と執着したり、「わー、この写真、懐かしい。みんな若いッ」など心の中でいちいち写真が撮影された当時への想いが交差し、やたら片づけに時間がかかります。すると作業がはかどらず、片づけの達成感がそう簡単には味わえないのです。
その点タオルは、価格の面から見ても服ほどには執着が湧かないものだし、アルバムのように思い出がつきまとう対象ではないので、じゃんじゃん処分しやすい。
短時間の作業で片づけたという達成感が味わえるので、その後も片づけを続けていこうという気持ちが維持できます。
下の写真は我が家のタオルをしまっている棚。
バスタオル、フェイスタオルは棚一段分に入る数だけを残し、まだ状態がよくて捨てるには惜しいフカフカなものは、古タオルの寄付を募っている動物愛護団体や個人ボランティアにお渡ししました。
(↑今は人間用はこれで全部(犬用は別にあります)。片づける前はこの4倍くらいの枚数があり、処分した当初は「減らしすぎたかな」と少し寂しさも感じたのですが、慣れてきた今では「まだ枚数が多いかも。さらに減らそうか」と感じるように)
タオルを処分したら、同じ布モノの古いフキンやハンカチ、枕カバーやシーツなども処分する気になり、我が家のリネン類は激減。
棚から取り出しやすく、しまいやすくなりました。
こうしてタオルを処分することで〝片づけることの快感、達成感〟を知ったら、次にご紹介するコツが、「自分が一番頻繁に使う所を片づけてみる」です。
私の場合、それは台所でした(トイレは除く)。
まず賞味期限の切れた調味料やコンビニでもらった割り箸などを捨て、いくつもあったお玉やしゃもじ、菜箸、フライ返しなどといった調理道具の数を各1~2つに減らしました。
食器も結婚式の引き出物や、内祝いなどでいただいた未使用のブランド食器や鍋、ほとんど使っていない器は人にあげたり、NPO法人もったいないジャパンに寄付。
『絶対リバウンドしない片づけを目指した結果はコレでした。その正体は……』でもご紹介しましたが、ワンステップで取り出せる〝立てる収納方法〟で収まる数だけ手もとに残しました↓。
他には、年をとったら重くて持てなくなりそうな鋳物のオシャレなグリルパン(渋谷のセレクトショップで購入。2万円近くしました……)、やはりずっしりと重い某有名メーカーの無水調理鍋、気付けばたくさん集まっていた密閉容器・保存容器のほとんども処分。4つあったフライパンも、大小一つずつのみに。
相棒も以前は「〇〇ってどこにある?」と、台所から何かとすぐ尋ねてきて煩わしかったのですが、モノが減ったら目当てのものがすぐ見つかるらしく、いちいち尋ねてくることが減りました。
自分が毎日何度も出入りする場所がすっきり片づき、使いやすいと本当に日々のストレスが減ります。
(↑『家が散らかっているのに片づける気になれないときはコレ。かなり効きます』でご紹介した我が家の台所です)
ここで得た快感を励みに、クローゼット、下駄箱、納戸と家のあちこちを順ぐりに片づけ続けることができました。
いよいよ最後にご紹介するコツは、片づけでリバウンドしない方法です。
食器については『絶対リバウンドしない片づけを目指した結果はコレでした。その正体は……』でご紹介したので、今回は服についてリバウンドしない方法をご紹介します。
家の片づけで一番悩ましいのが、服の処分。
でもせっかく服を捨てたのにまた増えてきちゃった、なんてことはありませんか。
服の片づけでリバウンドしないコツ、それは……
そう、ハンガーにあるのです。
40代後半のとき、2年以上着ていない服はエイヤッと捨てたのですが、そのとき服だけではなくハンガーの数もかなり減らしてみました。
ハンガーの数を限定し、セールの誘惑に負けて一着買ってきてしまったら、どれか一着をハンガーから外して処分する方式にしたのです。
正直なところ、この〝捨てる一着を選ぶ〟のはかなりかなりかなりつらい作業です。でもそのつらさがいまや骨身に沁みて、結果、衝動買いをしなくなりました。
そこで今は靴にもこの方式を採用。
ハイブランドの靴を一気にまとめてリサイクルショップに売って、いったん下駄箱の中をがらんと空けました。そして、それ以降は一足買ったら一足処分することにしています。
それにしても、服も靴もバッグも手放すときは本当につらい。
私の場合、買ったときの値段が高かったのに、たいして活用しなかったものほど手放すのがつらく、「もしこの分を貯金にまわしていたら……」と今さら考えてもしょうがないことばかりが頭に浮かび、心がモヤモヤ。
後のことなど考えず、ただただ「欲しい!」というそのときの衝動だけで、無邪気に買い物を楽しめた遠いあの日……。
アパレルブランドの紙袋をいくつも持ち、楽しげに歩いている若い人を銀座で見かけると、昔の自分の姿に重なって見え、ちょっと懐かしくなる今日この頃です。