こんにちは。MyAgeの校了でめちゃくちゃ忙しい中、ACIDMAN大木伸夫さんのインタビューをさせてもらった、ライブ大好き編集者のすぎです。
これはもう別腹(←表現、間違ってます)というか、むしろ私のエネルギー源。睡眠よりも愛を選んで、原稿書きも頑張りました。
そしていよいよ11月1日には、私が編集長になって初めてのMyAgeが発売になります!
米倉涼子さん、本当に綺麗で気さくで、とても素敵な人でした。ドラマ『ドクターX ~外科医・大門未知子~』も抜群に面白くて、毎週楽しみにしています。
さて今回は、ここまで忙しくなる前に試写で見た、劇場版『きのう何食べた?』のお話です。
2019年の4~6月にテレビ東京系の深夜枠で放送された、このドラマ。実は最初の2話ぐらいノーチェックだったのですが、ドラマ好きの友人がとても面白いというので見始めたら、すっかりハマってしまいました。(劇場版公開を機にドラマも再放送され、おかげで全部つながりました)
西島秀俊さん演じる料理上手で倹約家の弁護士・筧史朗(シロさん)と、内野聖陽さん演じる恋人の美容師・矢吹賢二(ケンジ)。2人は2LDKのシロさんの部屋に一緒に住んでいます。
スーパーで底値の食材を買い、バランスの良い食事を作ることがこの上ない喜びであるシロさんは、毎回、手際よく料理をしながら、心の声で段取りや作り方を丁寧に教えてくれます。この料理の数々が、まぁ本当においしそうなこと! そしてケンジがまた、おいしそうに食べること!
カミングアウトするしない問題から、ちょっとしたすれ違いや嫉妬、職場の人間関係や家族のことなど、日常をスケッチしながら、いろいろな価値観や新しい家族のあり方を示してくれます。
映画は、ケンジの誕生日プレゼントとして2人で京都に行くところからスタート。ケンジの浮かれっぷりが本当にかわいくて、おじさん同士のイチャイチャに、気恥ずかしくも嬉しくなってしまうのです(笑)。
南禅寺の水路閣や高台寺、有名なカレーうどんやあぶり餅など、リアルな観光地や食べ物もたくさん出てくるので、あぁ京都に行きたい・・という気持ちも湧いてきます。
↓こちらの写真は産寧坂ですね。
けれどこの京都旅行をきっかけに、二人は心の内を明かせなくなり・・。
ドラマ版のハッピーエンドに実は続きがあったり、気づけば愛する人の「死」が身近に感じられるような年齢になっていたり、悩みだせば人生はほろ苦い。でもだからこそありふれた日常や、好きな人とごはんを食べることの幸せをしみじみと感じます。
もう一組のゲイカップル、小日向(山本耕史)とジルベール(磯村勇斗)と一緒に食卓を囲むことも。この日は小日向が持ち込んだ食材で豪華なディナーに。
この作品、原作漫画のファンからも非常に評判がいいというので、読んでみることにしました。作者は『大奥』や『西洋骨董洋菓子店』など過去にも映像化作品のある、よしながふみさん。
実は『何食べ』は、青年漫画誌『モーニング』での月イチ連載が2007年から今も続いていて、現時点で18巻もあったので、とりあえず3巻まで購入。
驚いたのは、セリフのひとつひとつまで、かなりドラマは忠実だったこと。
そしてこの作品に西島さんと内野さんをキャスティングしたという素晴らしさ。
西島さんのシロさんは確かにイメージがわくし、まさに原作通りだけど、内野さんのケンジは想像を遥かに超えたチャーミングさで、ドラマをより魅力的にしているなと思いました。
聞けば、京都旅行のエピソードもコミックスの8巻にあるのだそう。
ドラマの劇場版というと、映画ならではの表現をしたくなるのか、無駄に派手になってしまって何だかなぁ・・という作品もあったりしますが、『何食べ』の良さは、この原作リスペクト!の姿勢にあるのかもしれません。
そして私的には劇場版の主題歌がスピッツというのも非常に嬉しいポイントで、この曲に『大好物』というタイトルをつけるマサムネさんのセンスに、さすがだなぁと思うのでした。
劇場版「きのう何食べた?」
11月3日(水・祝)より全国東宝系にて公開
配給:東宝
監督:中江和仁 脚本:安達奈緒子
原作:よしながふみ『きのう何食べた?』(講談社「モーニング」連載中)
出演:西島秀俊 内野聖陽 山本耕史 磯村勇斗 マキタスポーツ 松村北斗(SixTONES)ほか
©2021 劇場版「きのう何食べた?」製作委員会 ©よしながふみ/講談社
公式サイト:https://kinounanitabeta-movie.jp/