夏が近づいてきました!
GWはお出かけしましたか? そろそろ遠出もしたいところ。
今、WEBマガジンOurAgeで「ソロ活歓迎の宿が増えています」という、大人旅の連載が続いていますが(ひとりでも心地いいお宿を厳選しています!)、2022年6月にとったOurAgeアンケートでも、一緒に行きたい旅の相手は「夫」に続いて「ひとり」が2位でした!
ひとり旅ブーム到来⁉
そんな中、発売わずか2か月足らずで、6度目の重版、5万7000部を突破した、口コミでブレイク中の本が、話題になっています。
「50歳からのごきげんひとり旅」(だいわ文庫/大和書房)
著者は、料理家の山脇りこさん。
OurAgeでも【鍋・保存袋・ボウル1つでOK!】ONEレシピという簡単おいしいお料理連載が大好評! のおなじみのお方です。
この本、旅のお話なのだけど、写真は1枚もなしの書き下ろしエッセイ。
でも、読むとみんな旅がしたくなって、かつ、りこさんが好きになっちゃうと思うんです。
いやー、口コミでブレイク、わかるわ~~!
りこさんです。50代に見えないっ!!
エッセイは、50になった自分に驚くところから始まります。
2020年以降、日本人女性の半数以上が50代より上になっている中、老けるのは、私だけじゃない! とは思うけれど、不調が出てきて鬱々としてしまう自分がいる。これはまずい、と考えて「ごぎげんでいよう」と決意。
なにがごきげんにしてくれるのか?と自分に問うと、健康、そして「ひとり旅」という結論に。
生活の中でネガティブになったとき、引き出して使うごきげん玉。
それがいっぱいたまるのがひとり旅。
家族優先で、いつの間にかひとりで旅なんてできなくなってる人は多いはず。
まずは「私もひとり旅できるかな?」というところからスタート。できるようになっただけでも自信がつき、初めてに挑戦することで、好奇心が目覚めていく楽しさ。ごきげん玉がいっぱいたまりそう!!
ビビりのりこさんは、無理をしないということもルールにしています。
目的地の決め方、荷造りから、持ち物リスト、ホテルの選び方、グーグルマップの使い方、旅の仕方など、「ビビり」だからこその決め方、ルールが、わかるわ~~&それでいいのねという安心とともに共感を呼びます。
いつも卒なくこなせているわけではなく、京都で気になった店のまわりを3回回って入れなかったり、Parisでも店にひとりで入る勇気が出ないでお惣菜を買って食べたり。(それも素敵に美味しかったとは思うのですが)いっこうにビビりのまま、というのもほっとさせてくれます。
できるだけ公共交通機関で、なんていうルールも、旅のハードルを下げますよね。
京都の竹のお箸のことを骨董屋さんで聞いて買ったら、ごはんが何でも美味しくなった! という件を読んで、大勢の読者から「竹のお箸、買いました!」という報告が続々と上がってきたというのが、また「らしい」。りこさんのエッセイは、写真のいらない、想像力で旅ができる、優秀なガイドブック。
行きたくなる、行きやすいコースもまたミソ。
食いしん坊で、料理や食材、調味料に詳しいりこさんだからこその、旅の食にまつわる話が実に面白い! 美味しい文章。そして、読書家なので、文学やその国の文化や食の本からの引用が、わりとふんだんに出てきて、深さを感じるのもまた楽しいのでした。いや、以前より増して惚れてしまいました、りこさん。
そんなりこさんが、4月に「台湾で見つけたいいもの&旅の楽しみ」というトークショー&サイン会をしました。場所は、台湾の誠品書店が数年前に日本にオープンした、誠品生活日本橋。
2022年12月~2023年1月にかけて、長く滞在していた台湾の最新情報がまた、食への情熱とともに熱く語られて、みんなレジュメが映し出されるたびに、シャッターの嵐!!
ちなみに、りこさんのワンピースは、DOUDHANGLEE(ドウチャンリー)という台湾ブランドのもの。実は、私もGWに台北に行ったので、ショップに行って、ここのトップス買ってしまいました。りこさん、スニーカーの合わせがいい感じ!
ちょっとこのときのりこさんのリコメンド、お見せしましょう!
(許可を得て掲載しています)
短い中で、checkすべきメニュー、お休み、営業時間を書くところが素晴らしい!!
りこさんのリコメンドは、お勧めメニューのよきところ、食べ方の解説もさすがなのです。
ここも大人気のマストのお店。時間限定メニューの出る時間を確認すべしと、さすがのポイントを伝授!! ちなみに、ふくらはぎなど出す、11時と14時は、通常かなり並びます。
りこさんが購入したバッグを持参して解説。雑貨屋やセレクトショップまでチェックして教えてくれるのも嬉しい!
KAMAROAN(カマロアン)のバッグ。生地がしっかり張りがあり、たくさん入ります!
さすが料理家りこさん、最後に台湾のお味の試食が2品。
そして! 手前にピンが来ていてちょっとぼけていますが、このりこさんの「食べて 笑って 歩いて 好きになる 大人のごほうび台湾」(ぴあ)も、ほんとうに、食いしん坊にはたまらない優秀なガイドです!!(GWに実証済)
しかも、この本の中でも特におすすめに付箋を貼って置いておき、ご自由に見てくださいって、さすがの配慮にも感動!
ここは、「スイーツよりお酒派だって知ってるけど、ここは行ってね!」とりこさんに言われて感動したお店。マンゴーかき氷と、トッピングが4種チョイスできる黒糖かき氷も是非。
サイン会では、みなりこさんのことが、大好き!!というオーラをむーーんと出していました。りこさんも丁寧におひとりずつと話しながらサインをしていて、素敵でした。
メインのお土産はお醤油。このお醤油話も、原料の話から、止まらない、止まらない! りこさんの、こういう調味料への探求心、妥協を許さない品質へのこだわりも、あっぱれです。
ちなみにこれ、誠品生活日本橋にも売っています。
行った気になれる、引き込まれる旅のエッセイ。
読みおわると、たまらなく旅に出たくなることは間違いありません。
文章で綴られているからこそ、そこにあるまだ見ぬ魅力的な情景や物たちを見てみたいと思う。そこに書かれているお箸を手に取って、触ってみたくなる。そういう掻き立てられるような気持ちは、かつての旅への憧憬そのままで、なんだか旅のワクワクが増すように思えます。
そして、ひとりでも大丈夫だよ、とそっと背中を押してくれる。
そんな旅への勇気をくれるこの本が、たくさんの人の心に響いたのだという気がしています。
隔週火曜更新の、りこさんの連載【鍋・保存袋・ボウル1つでOK!】ONEレシピも、超簡単でおいしく作れるので、是非チェックしてくださいね。
山脇りこ
料理家。週に6日は家で晩ごはんを食べる夫とふたり暮らし。50歳を過ぎてからは日々のごはんの7割が野菜に。旬の食材や、だし、調味料にこだわりつつ、忙しい人にも作りやすい家庭料理を伝えている。「3分クッキング」や「あさイチ」などのテレビや、雑誌でも活躍中。『50歳からのごきげんひとり旅』が重版を重ねて大ブレイク中! 他にも『明日から、料理上手』『野菜のたのしみ』『いとしの自家製』『疲れていてもこれならできそう、毎日食べたいかんたん3×3レシピ』など、著書多数。台湾好きで台湾のガイド本『食べて、笑って、歩いて好きになる大人のごほうび台湾』も。
代官山で料理教室「リコズキッチン」を主宰。教室情報はインスタグラムやFBで。
instagram : @yamawakiriko・Blog:rikoskitchen.com・ FaceBook:山脇りこ