自分のために料理をするのが面倒すぎる
これを読んでくださっている方は、一度に何人分の料理をしている方が多いでしょうか?食べ盛りのお子さんがいる方、ご両親と同居されている方などは日常的に大量に作られていると思いますが、ひとり暮らし、夫婦2人など1~2名分の料理しかしない方も多いのでは。
私はこの1~2年は子育てからほぼ解放され夫婦2人の食事になったものの、どうもうまく50代2人が食べる量と味覚に合わせたシフトチェンジができないでいます。作りすぎたり、食材を買い込みすぎてムダにしたり。しかも夫が食べない時は料理モチベもなく、夏はなんでものせたサラダ、冬はなんでもいれた鍋ぐらいしか作る気も起きず、近所のお惣菜やお弁当屋さん、コンビニのごはんはあまり手が出せず(味も濃いし値段もけっこうするし……)、ビールと枝豆、納豆ごはんですますこともしばしば。
1日2日ならいいのですが、これが夫の出張などで1週間続いたりすると、さすがに私はこれでいいのか?と。そんなときにこちらの編集部に異動し、出合ったのが山脇りこさんの連載でした。この夏からは連載担当にもなり、ますますその魅力に取りつかれることに。
何よりも目からうろこだったのは、まったくやる気のない時にも、火を使わず凝った調味料も使わずにできるレンチンカレーです。

最初に作ったのが、この「えのきとオクラ、鶏のヘルシーキーマカレー」。材料があまりにシンプルなことにも、ボウルへの材料のセットの仕方にも驚きました。長らく電子レンジは温めと解凍専門でしたから。

自分が出かけるときも、この状態で冷蔵庫に入れて、ごはんを炊いておけば夫の夕食はばっちり。帰ってきたら冷蔵庫のボウルを600Wで4分レンチンしてね~とLINEするだけです。この夏は何度もこの手を使わせていただきました。
「ONEレシピ」連載にはレンチンカレーのレシピがたくさんあるので飽きないんですよね。 夫も私と同じく筋トレにハマっているので、ヘルシーでたんぱく質がしっかり摂れるカレーを喜んでました。ありがたや~。
見栄えもいいから、簡単レシピを複数組み合わておもてなしにも
山脇りこさんのレシピは野菜や果物が多く使われていて体に良いのはもちろん、見た目的にも映えるものが多いのも嬉しいかぎり。1品1品に手をかけなくても、いくつか組み合わせて出せば大人数のおもてなしにも使えます。
最近は父母や義父母はもちろん、遊びに来る友人も年齢層高め(笑)なので、野菜中心でおしゃれなヘルシーメニューはウケも抜群です。

こちらは連載のタイトルにもなっている“ポリ袋ひとつで”できる野菜レシピです。おもてなしで一度にいろいろ作るときは、洗い物が出ないのも嬉しいポイントでした。
右から)
●ポリ袋使うと作るのらくちん!「紫キャベツの甘酢漬け」
●甘酒のほのかな甘みで箸が進む進む!「塩甘酒わさびのきゅうり漬け」
●あっという間にべったら漬けのようなおいしさに「甘酒味噌漬の夏大根漬け」

これらも見た目がおしゃれなのはもちろん、素材の組み合わせの妙や果物使いの意外さで大好評!
右上から時計周りに)
●具の用意が簡単すぎて感動!「アスパラと塩昆布の春巻き」
●きゅうりをすり下ろしてソースにするのは初体験でした「蒸しなすのみどり酢」
●おもてなしのマンネリ(笑)メニューがプラス柿で蘇った!「柿キャロットラぺ」
●「プラムとトマト、チーズのサラダ」ワインに合います~泣
記事が続きます
がっつり系の肉メニューも+プルーンで女性にうれしい栄養補給
メインはがっつり系の肉レシピからチョイスです。
●「スペアリブの赤ワイン&プルーン煮」好評すぎてあっという間に完売御礼。

実は私、プルーンがたっぷりの煮汁、味がしみた玉ねぎがもったいなくて翌日はここに木綿豆腐を入れて食べました。うまみを存分に吸ったお豆腐のおいしいこと~!! これを目当てにリピートしちゃいそうです。
この日は父母の56回目の結婚記念日だったのですが、おかげさまで親孝行できました。

これからの季節にうれしい、あったか蒸籠レシピも公開中!
こちらのつぶやきより一足先に連載最終回を迎えた「ONEレシピ」。 終盤には連続で、流行中の蒸籠を使ったレシピをお送りしてみました。“蒸籠ひとつで”もいいですよね。もちろんすぐに私も作りました。
●「トマト、高菜しゅうまい」
かわいいミニトマトがのったしゅうまいが蒸籠にぎっしり入っているだけでテンション上がるのですが、このしゅうまい見た目だけじゃないんです。作ってわかったこのレシピのすごいところは……

① しゅうまいの皮ではなく丈夫な餃子の皮で作るのでぎっしり並べて作ってもしゅうまいどうしがくっつきづらい
② 味付けに使うのは高菜漬けだけの調味料なしで、とにかくタネづくりが簡単なのにコクのある味わい
③ 豚肉と鶏ひき肉をブレンドしているからヘルシーかつ冷めてもやわらかい(=お弁当にも◎)
④ 蒸したミニトマトがじゅわーとたまらぬ美味しさ
⑤ 蒸籠が余分にあれば蒸し野菜も一緒に作れるおまけレシピ付き
山脇さんの細やかな工夫に感服し、その翌週に公開されたこちらも早速、挑戦。
●「蒸しきのこ肉じゃが」

じゃがいもときのこに先に砂糖と塩で下味をつけて水気を切り、しょうゆをもみこんだ牛肉を上にのせて上から麺つゆ。ザッツオール。ごはんにももちろん合いますが、肉の存在感で日本酒が進むレシピです(私の見解です)。
コロナ禍の2020年5月から先週の最終回(ホットケーキミックスを使ったレモン風味の蒸しケーキですよ!ホケミ買わなきゃ!)までの全144回。まだまだご紹介した以外にも、お宝レシピがたっくさんあります。
コロナ禍のstayhomeで3食作らなければならなかった時期に、山脇さんご自身の更年期や50代も後半になっての夫婦の嗜好の変化が重なり……といった環境下で生み出されてきたレシピの数々。
これらはきっと年齢的に山脇さんを少し遅れて追いかけている私はじめ、OurAge世代の強い味方にこれからもなってくれるはず。OurAgeがクローズしても残していきたい……
そんな思いから、実は、来春の発売をめざして連載の書籍化を進行中です。レシピだけでなく、ご紹介してきたレシピの生まれた背景や思いが伝わるエッセイも、山脇さんにたっぷり書き下ろしていただく予定。どうぞお楽しみにお待ちくださいね。
今までのご愛読、本当にありがとうございました!

