Q.太ったら、お気に入りのブラがキツくなってきた…
A.ジョイントホックを活用しましょう
「キツいのに無理にホックを締めると、背中や脇の肉もれの原因になります。また、合わないブラジャーをすると、バストの形がくずれやすくもなるのです。ブラジャーがキツくなったら、無理して合わないサイズのままつけ続けずに、100円ショップでも購入できるジョイントホックを活用してみましょう。アンダーバストのサイズをジョイントホックで広げることで、サイズが合う可能性があります」
Q.肩にストラップの跡がついて、かゆくなる
A.ストラップの長さを調節しましょう
「ストラップが短いとバストの重さを肩が背負うことになり、肩にストラップの跡がついてしまったり、かゆくなったりすることがあります。また、短いストラップで肩が前に引っぱられて猫背になりやすく、土台ベルトの下からバストがもれる原因にもなるのです。
気になったら長さを調節しましょう。ストラップの最適な長さは自分でチェックすることができます。ストラップと肌の間に親指を1本入れ、その親指がスムーズに動かせるくらいの余裕を持たせるのが、ストラップの最適な長さです」
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Q.通販のブラジャーを買うときの注意点は?
A.自分の本当のサイズを確かめてから購入を
「もし久しぶりにブラジャーを購入するなら、通販で買うのは避けたほうが無難です。女性の体は年々デリケートになり、肉質も柔らかくなります。そのため、昔の自分のサイズ情報のまま試着なしでブラジャーを選ぶと、サイズも形も合わないことがよくあります。
まず試着できる下着売り場できちんとサイズを測り、今の体に合うブラサイズと形状を見極め、満足できるフィット感を得られるか確認しましょう。同じメーカーでも型番によって合うサイズが違う場合もあるので、ブラジャーごとに自分のサイズはどれかを確かめることが大切です。そのうえで、通販で形やサイズ表を確認し、合ったものを選べば失敗は減ると思います。
特に通販は、S~LLというアルファベットでのサイズ表記が多いのですが、洋服と同じサイズで選ぶとバストが合わないということはよくあります。洋服サイズをそのまま応用するのではなく、メーカーのバストサイズ表記の数値をチェックして、自分のバストサイズに合うものを選んでください」
Q.下着の正しい洗い方は?
A.素肌のように優しく手洗い
↑右は本来のワイヤーの形状、左が洗濯機で洗ったために変形したワイヤー
「ブラジャーの洗濯表示を見ると、ほとんどが手洗いを推奨しています。特にワイヤー入りブラジャーは、洗濯機で1回洗うだけでワイヤーが変形して型くずれした『ご臨終ブラ』になり、もうブラジャー本来の機能を発揮することができません。下着は第二の肌。素肌のように優しく洗えば、長く着用することができます。
おすすめなのは、お風呂に入って体を洗うときにブラジャーを洗うこと。体を洗うついでに下着を洗ってしまえば、手軽に手洗いができます」
「洗うときは、型くずれや生地のひっかけ防止のためにホックをかけて、中性洗剤を溶かしたお湯で押し洗いしましょう。その後、型くずれしないように気をつけながら、タオルにのせて水気を吸い取り、土台ベルトを上にして干せば生地の伸びを防げます。下着は直射日光が苦手なので換気のよい室内で日陰干ししましょう」
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Q.ブラの寿命は何年?
A.大切に扱えば20年使えることも

↑土台ベルトが伸びて、生地に毛玉が浮いています。こうなってしまったら替え時
「ブラジャーは月日の経過とともに自然に劣化するものではなく、扱い方でその寿命は大きく異なります。洗濯機で1回でも洗えば持っている機能を生かせなくなる場合もありますし、優しく洗って丁寧に保管をすれば、20年前のブラジャーでも着用することができます。
では、いつが寿命かというと、伸縮性の劣化がひとつの見極めポイントです。体にフィットしないように感じたり、ずれやすくなったら替え時です。下着メーカーの中には、古い下着をリサイクルしてくれるキャンペーンを行っている時期があります。購入割引クーポンをもらえることもあるので、処分するときには下着メーカーのHPをチェックしてみてください」
Q.好きだったブランドが撤退してしまった…
A.型番は残っているので同じメーカーに相談してみて
「ひとつの下着メーカーでも、いくつかのブランドがあります。その中には、残念ながら時代の流れとともに終売してしまうブランドもあるのです。もし終売したブランドにお気に入りのブラジャーがあったら、同じメーカーの販売員さんに相談をしてみましょう。そのブランドと同じ、または似たような型紙を使用したブラジャーを、ほかのブランドで販売している場合があります」
Q.長もちさせるブラジャーの保管方法は?
A.ブラジャーに呼吸をさせるようにゆったりと収納
【OK】
【NG】
「ブラジャーはフロント部分に仕掛けのあるものが多いので、半分に折りたたむのはNG。特に内部にワイヤーなどが入っている場合は、そこが変形しないように気をつけてしまってください。カップをくずさないように、下着が呼吸できるイメージでゆったりと収納しましょう。また、下着は湿気がタブーなので、洗濯後はしっかりと乾かしてから収納するのがお約束です」
【教えてくれたのは】

アナウンサーとして活動するかたわら、インナー業界人でも難関という下着とボディメイク のプロ資格 NBFインティメイトアドバイザーを取得。正しい下着選びと個性を引き出す的確なアドバイスは定評があり、「一生、旬」をモットーに多くの女性たちをスタイル美人に導く。自身も更年期世代であるが、下着と丁寧に向き合うことでハッピーにエイジングを重ねている。YouTubeチャンネル「下着美容研究家 湯浅美和子の綺麗を更新」も好評。
撮影/藤澤由加 イラスト/二階堂ちはる 取材・文/山本美和