種まきのたびに「いろんな名前があるなあ・・」と思っていました。
人参の種に“イエローハーモニー、クリームハーモニー、パープルハーモニー”など、それぞれの色から名付けられているようなものから、名前だけ聞いたら「魚料理の美味しい居酒屋さんですか?」と勘違いしてしまいそうな、
“はまみなと”。
どんな経緯で“はまみなと”にたどり着いたのかさっぱり想像付かないけれど、通称「べか菜(山東菜の一種)」と呼ばれる、春に旬を迎えるお野菜は、淡い白菜のような佇まいで、サラダやおひたし、お味噌汁にとアレンジいっぱい!
『ブラックのジョーが戻ってきた!』
映画の中だとそんな風にジョーを警戒するシーンもありそうですが、畑での“ブラックのジョー”はまさかの・・
かぼちゃの種だったり。
『わたしゃ一人、三月の初めに“ブラックのジョー”蒔いてやったのさ』とか『“ブラックのジョー”、噛み締めてやったよ・・・」』とか、食べられる時が来たら、一人つぶやいてみたいなあ。
『“島の恋”、ずっと探してたのー!!!』
夫の前で言うと誤解を招きそうな名前なのはオクラ。
名付けた方のオクラの成長・・いや、恋の行方はどうなったんだろう・・うまく実ったのかなあ・・・。
他にも“湯あがり娘”という名の枝豆、“弁天丸”と名付けられたホウレンソウなど、袋を見るたびに「なるほど、そうきましたか!」と思わされる種がまだまだいっぱあるのですが、先日、山形のお友達が「こんなの見つけました!」と小さな箱を送ってくれました。
「なんだろう・・・」
箱の中から出てきたのは・・
これまで“のりちゃん”という名前の商品を手にすることは何度もありました。
その多くは食べる海苔であったり、工作で使う糊だったり、“のりちゃん”と呼んでも想像や納得出来ることが多かったのですが、ここに来て、まさか小松菜の種の名前として呼ばれるなんて!!
“のりちゃん”を手に畑に行く日が・・・
“のりちゃん”を蒔く日が・・・
蒔きたい・・・蒔いてみたい・・・ならば早速!!
後ろに成長中の小松菜があるにもかかわらず、我慢できずにこの笑顔!
さあて・・袋から取り出し、種まき用のお茶碗に移すと・・
「のりちゃん、思ってたより小さいね」
畑メイトさんのこの言葉に「なぬ?私の器のことか?」と慌てましたが、彼女が見つめていたのはゴマよりも小さな種のことだったことにホッとしつつ、落とさないように慎重につまみ、1センチほどの間隔をあけながら畝の中に落としていきます。
小松菜は、和洋中、どんな料理にも使えるお便利野菜。
どんなシーンでも活躍できる人になりたい・・・
“のりちゃん”を蒔きながら、のりちゃん自身の可能性まで考えてみたりしながら、ついにというか辿り着いた、この種との出会いをしみじみ喜ばせていただきました。
収穫ができる1ヶ月後、どうか穏やかで優しい味になっていますよう、間違っても苦さや渋さなどまとってません・・・よう。
加藤紀子
YouTube 「加藤紀子畑チャンネル」 https://www.youtube.com/c/katonoriko
公式ブログ 「加藤によだれ」 https://ameblo.jp/katonoriko/
「加藤紀子のエスプリ カフェ プラス」 http://www.ellebeau.com/electore-journal/n_kato/