夕飯を食べていた時、お友達から一通のLINE。
「近くまで来たのかな?」な思いでメッセージを開くと、
「この時期、畑には何を蒔けばいい? 種や苗はどこで買ってる??」
そうだったそうだった、彼女もまた野菜を育てている、家庭菜園仲間!
両者の畑の具合を報告しつつ、カトノリ農園の秋冬野菜の準備具合などを送っていると、
「今度ドライブがてら、畑に遊びに来てー!」と、なんとも楽しそうなお誘いが。
でもどこか文面からは「遊びに来て欲しい」感より「ちょっと困っています」が漂っているような気がして、次に畑に行く予定を聞いてみると、翌朝とのお返事。
いてもたってもいられず、その日の朝8時、エプロンと長靴姿で彼女の畑に駆けつけてしまいました。
都内にある”市民農園”、これまで散歩の途中に見かけたりしたことはあったものの、足を踏み入れるのは初めてで興味津々!
聞くと彼女の農園では、地元の農家さんの畑を一年、月額6千円の契約で借りて、好きな野菜が自由に育てられるのだそう。
入り口近くには作業に必要なクワやスコップ、マルチシートなど、様々なアイテムが分かりやすく並べられ、自由に借りられるようになっていたり、また肥料などは袋詰めされて販売されていました。
「見せて見せて!」早速畑の中に案内してもらうと、夏野菜として最後の頑張りを続けているモロヘイヤ、ナス、唐辛子、ピーマンの苗が。
「片付けたほうがいいかな?それとももう少し・・・?」
実が付いているともったいなくてさよならできないタイプの私は、「まだ楽しめるんじゃない?」と、食いしん坊な意見を伝えてみたりしたものの、それよりも中に足を踏み入れた瞬間に、自分の畑と比べて「硬い!」と感じた土の踏み心地を伝えると、「そうなんだ!それでかな、大根とか人参が全然育たなくて。曲がったり、短かったりするんだ〜」と彼女。
畑を始めた時、種を蒔いたり苗を植える作業で、どれぐらいの幅をどう耕して、どうすれば良いかなどを畑の師匠からアドバイスをもらいながら、土のほぐれ具合や足の裏のフカフカさを、自然に見て感じさせてもらってきていたけど、実はそれこそが野菜を育てる前に意識し、大切なことだったのかも!
当たり前になりすぎて忘れていたことを、彼女の畑に行かせてもらったおかげで、思い出す事が出来ました。
そこで「一生懸命頑張っているのに、うまくいかない原因は種や苗にあるのでは?」と、真剣に悩んでいる彼女の隣で土の大事さに改めて気づいた以上、放っておくことも黙っておくこともできず、かつて師匠から教わった、フカフカな土の感触を彼女にも味わってもらおうと、クワを振ってのお手伝い。
「思ってたより掘るんだね!」
固い土をガツガツ耕し進めていく私の作業姿を見て、こう一言。
クワの先で軽く土をほぐして、畝を作って種が蒔けたらそれで大丈夫!
最初の頃の私もそう思っていたけど、先の成長をイメージして整える必要性があることが、野菜の形を見て触って、学び得たこと。
これまでに教わってきた事や経験が、悩んでいたお友達の役に立てるのが嬉しく、しばしの時間、会話も忘れて作業を進めていると、「のりちゃん、もう大丈夫・・」
彼女が引くほど、耕してしまいました。
いつだって野菜の成長を意識するばかりだったけれど、まずは基本である”土の大切さ”に気づかせてもらえた、今回の経験。
「隣の芝生は青い」ではなく「隣の畑からの学び」、少しは私も成長して・・・きたかな・・・?
加藤紀子
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