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定年女子の推し風景は「輝く水面」。その理由は…/静岡県柿田川公園と「ちむどんどん」

マドレーヌ

マドレーヌ

定年女子。主に雑誌「LEE」、サイト「OurAge」などで38年間、会社員編集者を続け2021年春に定年。現在はサイト「OurAge」とムック「MyAge」で週3ワーク中。冷え性で365日ソックス着用。アイスクリームは25年以上食べていません。趣味はガーデニング、サッカー観戦、筋膜リリース、コロナ禍にはじめたジョギング。若い頃はパリかぶれで、ペンネームはフランスの絵本の主人公から。

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まずは、この神秘的なコバルトブルーの湧き水をご覧ください。

柿田川公園 コバルトブルーの湧水

静岡県三島市に隣接する清水町の柿田川公園にある「わき間」と呼ばれる湧水です。富士山からの地下水が湧き出る柿田川湧水群は、環境省の名水百選にも選ばれる水の名所です。

 

実は2015年に、OurAgeのおでかけ女史組(読者ライター)さんの旅行記でこの「わき間」を知って以来、ずっとここが私の中の「いつか行ってみたいリスト」上位にありました。定年で仕事が週3ワークになったことで、時間と気持ちに余裕が出て、ついに7年越しの夢を叶えに行ってきましたよ。今年の4月、大河ドラマ「鎌倉殿の13人」伊豆ゆかりの地めぐりをした旅で、1番に行ったのが三嶋大社、その次に鎌倉殿とは全然関係のない、こちらの柿田川公園を目指してしまった次第です。

 

さて、この「わき間」、以前は紡績工場の井戸として使われていたのだそうです。写真で見ると直径1メートルぐらいのイメージではありませんか? 実際に行ってみたら、なんと直径5メートルほどもある巨大な円筒だったんです! 「柿田川公園コバルトブルーのわき間あるある」らしいです。それでも幻想的なことに変わりありませんね。

 

 

実は、今回書きたかったのはこの美しい湧き水のことではなく、別の「水面の輝き」に関してなんです。柿田川公園で、これよりもっとワクワクする「眺め」に出会ってしまいました。

ただ、もしかしたらみなさんこの後の写真を見て「なんのこっちゃ?」と思われるかもしれません。でも賛同してくださる方もいるに違いないと思って、書いてみます、はい。

 

 

みなさんは「こういう眺めが好き」「こういう風景に出会いたい」と願う「推し風景」や「光景の条件」といったものはありますでしょうか。

 

私が好きな光景というのは(最近認識したばかりですが)、

木漏れ日の先に、水面がきらきらと光っている
場面です。

柿田川公園の散策路 手前から3

鬱蒼とした木立から木漏れ日が射す影がちな場所の先に、美しい水面が輝いている。開けた明るい場所に出て行って水面に近づきたくて、つい早足になります。

 

こちら、柿田川公園の散策路で出会った光景です。

 

実はこの瞬間、周囲に人がまったくいなくて、私はなぜかロンドン郊外の街リッチモンドをひとりで歩いている錯覚にとらわれました。15年ほど前のロンドン旅の合間、憧れのガーデニングショップを目指してリッチモンド駅からテムズ川沿いの道をてくてく歩いたことは覚えていますが、かの地にこんな鬱蒼とした木立があった記憶はありません。テムズ川と柿田川の川面の明るさが似ていて思い起こさせたのか…なにもかも定かではなく説明できず、すみません。でも、人間というのは、ふとした匂いとか光景で、記憶が呼び覚まされるものなのだなあ、と改めて納得しました。

では、この場所に行き着く少し手前から、この先までの様子も含めて、よろしければ、ごいっしょに歩みを進めるつもりでご覧いただけませんか!?

柿田川公園の散策路 手前から1柿田川公園の散策路 手前から2柿田川公園の散策路 手前から3柿田川公園の散策路 手前から4柿田川公園の散策路 手前から5一番奥

は~。通路をどんどん先に進みたくなりませんでしたか? 一歩進むたびに明るい川面がはっきりと見えてきて、ついに光の降り注ぐ開けた水辺に到着…なんてワクワクするんだろ~。ウッドデッキの小径は生えている木を生かして作られていて、まっすぐでないのも、その先を想像させられてドキドキするのですよね。

4月前半の快晴の日、お昼頃の光でした。

 

この時、自分でもびっくりするほどの胸の高鳴りを覚え、あ、私は「水のある光景」が好きなのか、と初めて認識したのでした。

 

そして、その3日後のことです。

 

4月11日(月)にNHK朝ドラの「ちむどんどん」がスタート。
もう、しょっぱなからタイトルバックにくぎ付けになりましたよ!
みなさん「ちむどんどん」のタイトルバックのCGアニメーションをご覧になりましたでしょうか? 最初と最後に、沖縄ならではのフクギの暗い木立を進んでいくと、その先に明るい海が見えてくるシーンが描かれているんです。

 

これを見て、またもや、私の胸は高鳴りました。
あ~、なんて素敵な場面なんだ! 木漏れ日が射す影がちな木立の先に海面が輝いている! ワクワクドキドキ…もうこのドラマ、おもしろいに決まってる~!

 

その時、3日前に判明した「私は水のある光景が好き」ではどうにも言葉足らずということに気づきました。

本当に私が好きなのは

「木漏れ日が射す影がちな木立の先に、きらきらと明るい水面が光る情景」

なのだとはっきりと認識しました。

 

微差すぎて伝わりにくいし、どちらでもいいですよね、すみません。

振り返って考えてみると、今いる場所より先に明るく楽しいものがあるイメージにワクワクしているのかもしれないです。

 

さて、身近に「木漏れ日のできる木立と水辺」の組み合わせがないため、あれ以降ワクワクする光景に遭遇できていません。いつかまたどこかで出会いたいな~、と切に願っています。

 

では今回の「定年女子あるある(かもしれない)川柳」は、願いを込めて。

 

ゆく道の 先にきらきら 待っていて!

 

◆勤続38年。コロナ禍の「定年女子」はかわいそう!?

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