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書き言葉で輝くには?

柘(つげ)いつか

柘(つげ)いつか

作家。東京都生まれ。
『一流のサービスを受ける人になる方法 極(きわみ)』(光文社)が好評発売中。ベストセラーとなった『別れたほうがイイ男 手放してはいけないイイ男』『成功する男はみな、非情である。』はアジア各国で翻訳された。テレビのコメンテーター、トークショー、企業セミナーのプロデュースも行っており、世界50カ国以上を訪れ、各国・各界に多彩な人脈を持つ。日本アカデミー賞協会会員。

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私たちは、日々マルチタスクで仕事をしています。アナログ派な私でも、仕事はメールが中心で、電話でフォローするというような感じです。SNSも得意ではないですが、少なからず活用しています。

 

人は相手の顔が見えたり声が聞こえたりする場合、表情や声から心情を察することができますが、残念ながら書き言葉では、相手が何を考えているかを察するのは難しいものです。

手書きであれば、性格や人柄がわかりますが、絵文字やスタンプにすると余計にイメージ化し、丁寧には感じない分、察するのが困難になるのです。メールやSNSは基本的に書き言葉なので、電話や対面とは勝手が違います。

メールビジネス上よくあり、最近気になっているのが「失念しておりました」のフレーズ。何度もこのフレーズを使う偉い人がいるのですが、心底悪いと思ってないような気がしてしまいます。

 

また逆のパターンで、研修中の新人からショートメールで「リスケ、お願いします!」と2度も気軽にやられて逆上し、採用をやめた知り合いもいました。

 

最近よくある「皆で共有させていただきます」も、一見連携が取れているように見えますが、案件をスライドするように、責任転嫁しているようにも感じられます。一体誰が責任者なのか希薄ですね。疑わしい。無責任で、結局誰も担当してくれないんじゃないか、とこちらは不安感に駆られます。

 

ネットの普及で、人間関係でも先輩後輩などの縦横斜めがなくなり、対面形式がなくなった分、配慮のない不親切なメールに相手もストレスを感じ、繊細でキレやすくなっているように思います。ルールとマナーを忘れ、感情的になり、敬意と配慮を文章だとついつい忘れがちですね。

 

書き言葉には表情がなく、文章には口頭ほど細くは指示できない分、程よく丁寧で、端的にまとまっている感が求められます。

 

質問も、詰問になってはいけません。長くならず、結論から書くこともテクニックです。

 

冒頭の挨拶も、「ご活躍ですね!」「お元気ですか?」よりも、「お元気そうですね!」が、気が利いています。

 

想像力を働かせてインパクトを与える書き言葉は、簡潔で端的に書き、余分なやりとりの回数を減らし、相手の状態を想像して返信不要を思いやる。

「何かありましたら、いつでもご連絡くださいませ。」と、負担をかけず、ユーモアも交えて、優しい文章で配信しないと、やがて相手に嫌われます。

 

お誘いに参加できない理由はさらりと、嘘より方便を上手に使いましょう。決して「忙しいから」と言ってはいけません。きっと相手も同じでしょうから。

受けられないことも、「できません」より「できかねます」とマイルドに。スマートな、ホテルマン用語を学ぶといいでしょう。

 

その他の断る理由としては、家族サービスや介護、子育て、歯医者、ボランティア活動など、相手が止められない理由が無難です。

 

相手の期待に添えない場合も、「あいにく」「ご遠慮」「ご辞退」「私の力不足」などの言葉を使います。これはほぼ、お見合いのお断りと一緒です。

「至らなかった」と言う言葉は便利です。良くも悪くも受け止める度量を見せて、相手に不安要因を与えないことです。

 

仕事のことはあえて事務的に書くこと。
相手への報告も、サプライズを狙うなら、良いニュースと悪いニュースでバランスをとることで、相手への心のダメージを減らすことが可能です。
悪い知らせは早いほうがいいのです。

 

やりがちなことは、ついつい真面目な責任感から、書きすぎること。逆効果で相手を傷つけてしまう可能性があります。

 

また、夜書いたメールは朝見直してから出す事! 夜は感情的になり、思い入れがある文章を書く傾向にあります。翌朝、クールダウンした状況で、推敲してから出しましょう。返信の前にメールを読み返すのは基本です。

 

快適なメールライフを過ごすべく、気持ちのいいコミニュケーションとやりとりをして、スムーズな人間関係を培ってください。

 

いつか

オフィシャルサイト   itsuka-k.com

 

 

 

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