OurAgeが誇る6人の「賢者」が、読者から寄せられた「困りごと」におこたえする“大人のシャベリ場”。今回は「深夜に目が覚めてしまい、眠れなくなる…」という、“更年期あるある”な睡眠の悩み。回答者は、快眠コンシェルジュのヨシダヨウコさんです!
ヨシダヨウコ
快眠コンシェルジュ。漢方、発酵食、アロマ、呼吸、瞑想などを取り入れ、日々「質の良い睡眠」を探求しながら、各方面へ発信中。代表を務めるネムリノチカラでは、企業の健康経営セミナーや個人の睡眠相談に応じるなど、睡眠全般についてのサポートを行っています。連載「ニッポンマダムの睡眠改革」では、ひと味違う「質のいい睡眠のための提案」が好評!著書に『眠りのチカラ タイプ別睡眠改善&リッチ睡眠TIPS 101』(みらいパブリッシング)
<お悩み>深夜3時に目が覚めてしまう。いつも疲れていてつらいです
「加齢とともに睡眠の質が悪化の一途をたどっています。昔は一晩寝れば疲れが回復したのに、最近ではあまり眠れなくなってきました。深夜3時に目が覚めてしまい、その後寝つけないまま朝を迎えて睡眠不足…なんてことがしょっちゅう。いつも疲れていてつらいです」(52歳・会社員)
<回答>夜間は強い光を見ない工夫を。ベッドの中ではニッコリ笑顔!
寝る直前まで明るい部屋にいないようにしましょう
深夜3時に目が覚めてしまうのはつらいですね。それでは疲れが取れないのも当然だと思います。
一般的に、人は40代くらいから徐々に睡眠の質が落ちてきます。とはいえ眠りは千差万別で、年齢がいっても何時間でも熟睡できる人もいますし、たとえ同じ人でも昨日の眠りと今日の眠りは違う。食べたもの、仕事や運動の量、ストレスの大小、どのくらい人とおしゃべりしたか、気温や湿度…。これらの要素は毎日変わるので、眠りの質も毎日変わると言われています。
あなたが何時にベッドに入っているのか、就寝時間が書かれていないのでわかりませんが、もしも夜9時に寝ているなら3時に起床しても問題ないと思います。でも12時に寝ているなら、3時間睡眠では短すぎる。体のリカバリーができてない状況なので、それでは疲れは抜けませんよね。
何が不眠の原因かというのは謎解きのようなものなので、この機会に徹底的に環境を見直していただくのがいいと思います。
まずチェックしてほしいのが寝室の環境
①寝る直前までこうこうと灯りがついていないか。
②寝室にテレビを置き、それを観ながら寝ようとしていないか。
③スマホやパソコンの光を見ていないか。
④気温や湿度は適切で心地良いものになっているか。
⑤お風呂に入らず、シャワーだけで済ませていないか。
なかでも、ベッドにまでスマホを持ち込む人は要注意。安眠を妨げてしまいます。
(寝室にスマホやデジタル機器を持ち込むのはNG!)
夜間パソコンを使う際はブルーライトをカットするメガネをかけ、アルコールと夕食は、就寝の3時間前までに済ませましょう。これらの積み重ねが夜の快眠につながります。
ちなみに私は、毎晩11時半に寝るのですが、8時半には部屋を薄暗くして入眠モードに入っています。人からは「この暗闇は何!?」と驚かれますが、目に直接光を受けずにいると眠りの質はグンとアップするので、ぜひ一度試してみてください。キャンドルのような小さな灯りだけを灯して、ヨガなどをやりつつリラックスするのもいいですよ。
口角を上げて笑い、ハッピーホルモンとセロトニンを分泌
「寝る前に大好きなアイドルの動画を観る」「好きな韓国ドラマを観る」「面白い小説を読む」等はNGです。
興奮して交感神経が勝って余計に目が冴えてしまうので、推し活は昼間起きている時にやりましょう。同じ理由で激しい運動も夜は避けて。何かやるなら、ストレッチやヨガがおすすめです。
眠れずにいるとあれこれ余計なことを考えてしまい、さらに眠れなくなってしまうもの。人間は不思議なもので、「保険の契約どうなってたっけ?」など、その時に考えなくてもいいこと、考えたところでどうしようもないことほど頭に浮かんでしまうんですね。
そのループをシャットアウトする方法として試してほしいのが、笑うことです。声を出してアハハと笑ってもいいですが、それだと隣で寝ている人がビックリしてしまうので、無言でニッコリと口角を上げるだけでOK。面白いことがあって笑った時と同じように、ハッピーホルモンとセロトニンが分泌され、眠りやすい状態に導いてくれます。
(ニッコリ笑うことで眠りやすい状態に)
15分たっても眠れない場合は、起きて白湯を飲んで
睡眠の質をチェックするモニターを活用するのも有効です。
たとえば私は、お風呂に入っている時以外、1日中腕時計タイプのスマートウォッチをつけています。心拍数や歩数、血中酸素濃度はもちろん、どこで深い睡眠になったか、どこで中途覚醒してしまったか等が細かくわかるので、自分の眠りを客観的に把握するのに役立ちます。
3時に目が覚めて15分たっても眠れない場合は、一度ベッドから起きてリビングへ移動しましょう。部屋の灯りは暗めにして、ぬるめの白湯を飲んでゆったり過ごしてください。テレビをつけたり、スマホを見たりすると本格的に目が覚めてしまうのでダメですよ。そして小さなあくびが出たらベッドに戻る。
ちょっとしたことですが、そんなことで再び入眠モードに入れたりします。
(起きてしまったら、ぬるめの白湯を飲んでゆったりリラックス)
睡眠を改善できる方法はたくさんありますので、まずは生活を見直し、環境を整えることから始めてみてください。
今宵も良い眠りを。
取材・文/上田恵子
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