
小野アムスデン道子
日本旅行作家協会会員。世界有数のトラベルガイドブック「ロンリープラネット日本語版」の編集を経て、フリーランス・ライターへ。旅と食や文化、アートなどライフスタイルについての執筆や編集、翻訳多数。OurAgeでも「大人ならではの旅の楽しみ方」を提案する連載「世界中からいただき!美&元気のモト」が大好評。夫は米国人男性、米国ポートランドと日本を行き来しながらの生活を送っている
<悩み>
海外旅行に胸ワクワクなのですが、今回、旅行会社のツアーではなく、自分でフライトとホテルを予約しました。旅前に必要なことで気づいてないようなことがあるのでは…と不安です。これだけはチェックというアドバイスをください。(45歳・会社員)
<回答>
パスポート、ビザ(査証)、チケットはもう一度チェック!荷物の準備やに空港についての情報も抜かりなく。
今まではツアーで海外旅行をしていたけど、航空券とホテルの予約をして自由に旅をしようという方もいらっしゃると思います。旅行会社からの事前説明やアドバイスがないので、旅のピンチになりそうな「これを忘れてた!」ということが意外にあるので気をつけましょう。
①パスポートの残存期間は大丈夫ですか?旅のパートナーも合わせて必チェック
意外な旅前の盲点がパスポート。「有効なパスポートを持っているから大丈夫」と安心していませんか?渡航時に有効なパスポートを持っていても、渡航先の国によって残存有効期間が不足していると、空港でのチェックイン時に判明して、飛行機に乗れなかったというケースが発生しています。

またご自身だけでなく、一緒に旅する人のパスポートもチェックすること。自分はOKでも旅そのものをあきらめる破目になりかねません。お子様のパスポートが切れていたり残存有効期間不足で、まさかの家族旅行中止というのもよく耳にします。
必要なパスポートの残存期間は国によって異なります。また入国時基準なのか、出国時基準なのかも気をつけたいところ。なかにはインドのように査証(ビザ)発給時に6ヶ月以上という国もあります。ほかにも例をあげると、ベトナムは45日以内の滞在では査証はいりませんが、パスポートは入国時6ヶ月以上の残存有効期間が必要です。バリ島はインドネシア共和国の島なので、残存有効期間が6か月以上の有効なパスポートが必要、かつパスポートの未使用査証欄が連続2ページ以上ないといけません。
3ヶ月〜6ヶ月の残存有効期間が必要な国が多いので、今いちど、旅先の国の日本国大使館のHPなどでチェックをしましょう。ちなみに残存有効期間が1年未満になれば、パスポートの切替発給申請が可能となります。海外旅行をする可能性がある方は早めに切り替えておくのが安心です。
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②ビザ不要でも渡航認証が必要な場合あり。乗り継ぎ時の電子渡航認証に要注意
規定日数内の観光滞在ではビザ(査証)は不要としている国でも、電子渡航認証は必要という国も多いので要注意。米国入国の際に必要な渡航認証(ESTA)は知られているかもしれませんが、本土以外でハワイへの渡航にも必要です。また、グアムや北マリアナ諸島では、オンラインで「Guam-CNMI ETA」の事前取得が必須です(米国ビザ、ESTAを持っている人は不要)。
また、電子渡航認証が必要なケースも要注意。たとえば「日本からカナダで乗り継いでアメリカへ」という場合、カナダへの空路入国には乗り継ぎであっても電子渡航認証(eTA)が必要です(陸路や海路では不要)。オンラインで申請取得できますが、時間がかかる場合もあるのでフライト予約前の申請が推奨されています。
③航空券、ホテルの予約はプリントアウトしておくと便利
入国審査は、パスポートや査証などの入国条件を満たしていて、観光での滞在なら問題はないはずと思っても「何を聞かれるのかな?」とドキドキするもの。基本的に不法滞在をしいないかのチェックをされるわけなので、「何日滞在するか?どこに滞在するか?何のための滞在か?」がよく聞かれる質問です。帰国のための航空券、滞在先の住所などは明示を求められる場合もあるので、プリントアウトして持っていくことをおすすめします。航空券は搭乗便を探したり、なにかとすぐ見られると便利です。ホテルの名称と住所も空港からのアクセスを調べたり、迷子になったりの際に明示したりもできます。
④荷物の制限にひっかかってないかチェック
航空会社や搭乗クラスによって、持ち込める手荷物や預け入れ荷物のサイズや重量・個数は異なります。空港に行ってから、持ち込み不可だと判明して預け入れ荷物に変更すると、事前申請より費用がかかってしまうケースがあります。最新情報でチェックするようにしましょう。また、モバイルバッテリーは預け入れができません。たまに空港で荷物から出すようにアナウンスされている場合がありますね。160Kw以下のモバイルバッテリーが通常2個までは、手荷物として機内持ち込みできます。
また、機内持ち込み荷物でも刃物(ハサミなども)は不可。液体物は、容量1つにつき100ミリリットル以下、複数の容器の場合は1リットル以下のジッパー付き透明ビニール袋に入れて1人1袋までと制限があります。また、預け入れか手荷物かにかかわらず、輸入制限にひっかかるもの、とくに果物や肉類を含むものは制限がしている国が多いので注意。日本もそうなので、帰国時にも注意です。機内で食べようと思って、バッグにハムサンドイッチやみかんを入れていたりもアウトです。
余裕を持った準備がこうしたトラブルを避けるコツです。また、査証などの情報は変更もありえるので、最新情報をチェックするようにしましょう。
*2025年7月7日時点情報、ビザ関連など必ず最新情報をチェックください。
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