なんて素敵な色…爪を彩る深みのある緑色や黄金色…今まで付けたことがない色。
そして、すべての爪を同じ色ではなく、感性で好きな色を塗ってゆく…こんな楽しいネイルは、初めての経験です。
店の棚に並ぶネイルの色彩は、まさに色とりどり。
いずれも鮮やかな色ながら、どこか親しみを憶えます。
そう…これらは、京都の町を彩る和服や四季の日本庭園などで、目にしたことがある日本の色なのです。
さて、このネイルは、五条大橋から徒歩5分ほどにある「あじき路地」にある京都生まれのコスメを手掛ける「和のコスメkyo・miori」の「四季彩まといネイル」と名付けられた京都の四季の色をテーマにしたネイルです。
以前は、四条河原町のそばにあった「和のコスメ kyo・miori」ですが、2年前からモノ作りの職人さんや個性的なカフェが入る町家が並ぶ「あじき路地」に移転、さらに新たなコスメやスキンケアの製品を開発しています。
路地の奥に離れ屋のようにある一戸建ての店には、清水寺から散策で訪れる幅広い年齢層の女性たちが楽しげに品々を見てゆきます。
棚に並ぶ品々で、植物由来成分が配合されたハンドクリームやリップグロスなど、しっとりとした使い心地で、肌や唇の乾燥を防ぐことが期待される製品なども、心惹かれますが、今回は、やはりネイルにすっかり心奪われてしまいました。
そもそも爪が弱く、マニキュアや除光液が苦手な私。
美しいネイルをしている人たちを羨ましく思うばかりです。
「和のコスメ kyo・miori」で、このネイルの開発から携わったという柏木さん。
「このネイルは、爪の補修と保湿を目的に、美容成分を配合して爪のケアをするものなんです。ですから、きっとお使いいただけると思いますよ」と。
しかも、ネイルを取るのに、除光液はいらないと。
あの鼻にツンとする除光液の匂いも苦手だった私にとって、それはなんとも嬉しいこと。
でも…どうやって取るのでしょう。
柏木さんが見せてくれたのは、消毒用のアルコールをコットンに含ませ、押さえるようにしながら拭き取る方法。
コロナ対策で大活躍の消毒用のアルコールでいいのです。
「また、40度くらいのお湯に数分指を入れていても、剥がれます」と。
お湯でも取れるネイル…でも、お風呂や温泉に入ったら…シャンプーや水仕事は…、出かけた先で何度もするアルコール消毒は…大丈夫かと不安になります。
「アルコールやお湯で被膜が少し浮いた状態になると擦ったりしたら剥がれますが、日常の手洗いや消毒程度では、そう簡単に剥がれませんから、安心してください~」と。
実際、この「四季彩まといネイル」付けて3日間、シャンプーでも、水仕事や雑巾がけでも剥がれることはなく、つけたときのままの美しさ。
でも3日目の夜、翌日お茶席のため、もったいないと思いつつもきれいなネイルを取ることに…。
そこでいつもより長めにお風呂の湯舟に浸かり、ネイルが剥がれるか試しました。
額から汗がしたたり出したころ、ネイルを爪で軽く擦ると、なんとまるでフィルムのようにペロリと爪の形そのままに剥がれるではありませんか!
10本すべて面白いように剥がれました。
除光液を使わない…それだけで爪への刺激が軽減される気がしました。
さて、爪をいたわる美容液ネイルの魅力は、やはり色彩の豊かさにあることもお伝えしたいところです。
日本の風物などをテーマに調合された色彩で、それぞれの色は、「宵の梅」「深蒸し茶」など情緒あふれる名がつけられています。
日に日に秋が深まる京都の紅葉…それを指先に纏う楽しさは、想像以上のものが。
「ネイルだけで、本当に楽しい気分になれるもの。ぜひご自分の感性でいろいろな色を楽しんでいただきたいんです」と柏木さん。
昭和生まれにとって、ネイルは、爪を健康的に美しく見せることが一番だった気がします。そのため選ぶのは、ピンクや赤という手の血色がよく見えるものを選び、10本の指全部に同じ色を施していました。
「キャ~!面白い~」と、異なる色のネイルを塗った自分の指に、思わずニッコリ。
指先に秋が舞い降りたような気分です。
ここのネイルは、一見鮮やかに見えて、実は、肌馴染みのいい色であることを実感。
そのため、あまり服を意識しないで使えます。「これなら、紬の着物でも大丈夫かも…」
さぁ、秋のお出かけ、今年は、まだマスクが外せず、メイクの楽しみはお預け。
それに代わり、せいぜい指先のおしゃれを楽しみたい…そう思わせてくれたネイルとの出会いです。
「和のコスメ kyo・miori」
京都市東山区柿町通大黒町西入東川原町510番地
☎075-708-5526
営業時間 11:00~18:30 火曜休み(祝日の場合、翌日休み)
オンラインショップでの購入も可能
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