「大寒が来たってことは、寒さがより厳しくなるのか・・」と、カレンダーを見て覚悟した二日後、東京は4年ぶりと言われる大雪に見舞われました。
「ちょっと外の様子を見てみよう!」
心配そうな声で言ってみるものの、普段あまり雪と縁のない暮らしでは、ちょっと楽しい要素が加わりがちで
わざわざ近所のコーヒーショップに出かけてしまうのでありました。
一方で「畑の野菜は大丈夫かな?」との心配も。
過去にも何度か、予期せぬ雪に泣いた記憶があり、ドキドキしながら雪の日から三日後、畑へ向かいました。
「めちゃくちゃいい天気だし、溶けちゃってるかもね」
畑メイトKさんと、電車の中でこんな会話をしたことを反省するほど、畑に広がる景色は・・・
ガーン・・・絶賛雪残ってる中。
雪に濡れた人参の葉(手前)、
パンチをもらいすぎてうなだれるボクサーのようになってしまった春菊(中央)、
遠い向こうの・・白菜の奥には・・・確か・・・玉ねぎの苗が・・・(白いトンネルネットの先)。
道具を使って払うと、うっかり苗ごと持って行きかねないので
「この辺かな? どかしますよ」
二重にはめた手袋で確認しながら除雪します。
雪布団に負けることなく顔を出した玉ねぎの苗の先は、ピーンと復活してくれた・・ような・・・。
雪を除くが先か、つま先がジンジンするのが先か・・無事に収穫まで育ってください! 改めて願います。
心配していた春菊は予想通りお別れの様子となっていたものの、ブロッコリーは雪の重さで折れることもなく、周りの葉で包んで霜よけしていたカリフラワーも、なんとか無事に。
「それでもね、雪が降って助かることもあるんだよ。害虫が寒さに負けていなくなるから、薬とか必要ないまま育てられるんだよねー」と畑の母様。
自然農法の強さと弱さ、それぞれにうまく利用し対応する野菜作りは、奥が深く勉強になることばかり。
嘆くより学べ! 雪が残る畑の中でありがたい一言をいただきました。
加藤紀子
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