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大根役者とは呼ばせない vol.2

加藤紀子

加藤紀子

1973年1月30日、三重県鈴鹿市生まれ。

92年に歌手としてデビュー。幅広いメディアで大活躍するさなか、2000年より芸能界を休業し、パリへ語学留学。2002年に帰国し、芸能活動を再開。以降、テレビ、ラジオ、エッセイ執筆など多方面で活躍。2013年にTOKYO No.1 SOUL SETの川辺ヒロシ氏と結婚。

現在、TBS『ふるさとの未来』(水曜深夜0時58分~)にレギュラー出演中。YouTube「加藤紀子畑チャンネル」https://www.youtube.com/c/katonorikoも配信中。

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前回、12月の終わりに大根地中保管作戦を決行したことを書きましたが、なぜにせっかく育てた大根を再び地中に戻し、保管しておきたかったかというと、畑での作業が少ない2月に夏休み(2017年度分)を取り、海外旅行に行くことに決めたから!

 

日本にいない間、どうにか新鮮なまま大根を保存できないか?と考えた結果の作戦、土の中の大根が静かに帰りを待ってくれていると良いのですが・・・。

 

さて旅行く先はフランス・パリ、そして20年ぶりのモロッコはフェズとシェフシャウエン。

遡ること17年前、フレンチポップスやフランス映画にスッカリ心奪われていた私は、仕事を一旦休むことを決め、フランス語を学ぼうと、2年間パリに留学しました。

その頃の私は一言でも多くフランス語を覚えよう、話せるようになろうと必死の毎日で、食を楽しんだりするような余裕がありませんでした。

 

がしかし、時は過ぎ歳を重ねて大人になった私が、この旅最初の滞在地であるパリで、どうしても楽しみたかった場所が!

そう、マルシェ!!

 

パリのあちこちのエリアでは午前中を中心に、週に2、3回、マルシェと呼ばれるテントの中に野菜やお肉、お魚などの生鮮食品からお惣菜、チーズにワインまで様々なお店がズラリと並びます。

 

滞在中どこかのタイミングで覗けたらなあ・・と思っていた到着翌朝、パンを買いに行こうとステイ先から一歩外に出たら、まさかの奇跡、目の前でマルシェが始まっていました!!

綺麗に陳列されたフルーツ!

 

紫、緑、白のカリフラワーの隣に並ぶは「明確なフラクタル図式」のロマネスコ!

その隣のラディッシュも、バターをつけて食べると美味しい前菜になるって言ってたなあ。

 

ああ、待ちに待ってたこの景色、どんなブランドショップよりもテンションが上がる!!

そうだ!お部屋にはキッチンが!!

喜び勇んで、キノコ専門店でミックスキノコ、八百屋さんでスープに載せたいハーブなども購入し、

美味しいパリ滞在のスタートを切ることが出来ました。

(「スープにするにはどれがいいですかね?」などと相談に乗ってくれたり、欲しい分だけ購入できたりするのがマルシェの嬉しいところ)

 

続いて次の旅先であるモロッコ・フェズでの街歩きでも、当然チェックしたいのは市場。

スークと呼ばれる旧市街の中には、これまた所狭しと言わんばかりに、生活に必要なお店がみっちりと並んでいました。

たくさん野菜を使うのがモロッコ料理、

勢いよく売るおじさん、たんまり買い込むお母さん、万国共通の嬉しい光景。

「このミント、これで10ディラハム(およそ117円)でいいよ」

しっかり香りまで嗅がせてくれました(よほど買いたそうな顔をしていたんだろうなあ)。

最近、旅に出ると、「この野菜があるなら、私ここで暮らせるかも」と思うのと同時に、「うちの畑の野菜は元気かしら、大丈夫かしら、泣いてないかしら・・」とソワソワする気持ちが芽生えるようにもなり、帰国して畑へと向かい、一目散に大根へと駆け寄り、2ヶ月後ぶりに土をどかしてみると・・・

紅しぐれ大根が姿を見せ、

綺麗な状態で帰国を、はたまた掘り出すことを

抜いた時と何ら変わらない状態で待っててくれました!

 

地中保管大成功!!良い保存法知った!!ナイス経験!!

とはいえ、これが許されるのは気温が上がる3月いっぱいぐらいまでとのこと、しっかりと今年度最後の大根を味わい尽くそうと思います。

 

にしても、出番が来るまで静かに待つあたりも・・・

さすが大根、名役者!!

 

加藤紀子

公式ブログ 「加藤によだれ」 https://ameblo.jp/katonoriko/

Web連載 「加藤紀子@山形」 http://www.okaze-gatta.jp/essay

「加藤紀子のエスプリ カフェ プラス」 http://www.ellebeau.com/electore-journal/n_kato/

フリーペーパー 「月刊てりとりぃ」 でも連載中

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