初夏を迎えた畑では、野菜たちがそれぞれになにかと忙しそう!
収穫したいと逸る気持ちをグっと抑えて、まずは成長チェックから始めます。
キュウリはツルを支柱に巻きつけながらぐんぐんと伸び、3センチほどのお花発見!
その付け根には赤ちゃんキュウリも! 生育スピードが速いキュウリ、何日後に収穫出来るかなあ・・?
同じく黄色いお花ながら、シャープな花びらを咲かせているのはトマト。
そして花のガクをよ〜く見てみると・・・それって・・・
すでにトマトのヘタ!! 立派にヘタ!!
花を咲かせて実を育み、収穫され台所でカットされるまで、自らをアピールすることなく静かに寄り添って成長を見守っていただなんて・・・。
こんな頑張り屋のガク、今更ながらリスペクト。
一方、花が咲いて始まる野菜があれば、花が咲いて終わりを告げる野菜も。
春と秋、一年で二度の栽培が楽しめる春菊(連載15回「野菜作り、6年目の春」)は、この春も順調に育ち、サラダや春菊味噌にアレンジしたりして楽しんでおりましたが、5月に入ったあたりで「春菊ってやっぱりキクだったのか・・」と改めて気づかされるお知らせが。
そう、葉の間に小さな蕾発見。
この気温、この光・・花開く日が来るのでは? と見守ると・・
咲いた、咲いた、春菊の花が! 並んだ、並んだ、緑の中に白、黄色!
その姿、儚げで可愛い!
だけどこうなると春菊の葉に行くべき栄養、エネルギーは全力で花の方に注がれ、それまで柔らかかった葉が固くなり食べにくくなってしまったような。
花から届くお便りは、旬が過ぎたことを告げてくれたのかもしれません。
食用から鑑賞用にポジション変更。
この白く小さいのはパクチーの花。
春菊同様、長く収穫しようと企んでいるうちに葉が枯れ、花だけがらんらんと。
パクチー農家さんなら「花を咲かせるまで放っておいたなんて!」と悔やまれるのかもしれませんが、こちらのんびり家庭菜園、わずかに漂うパクチーの香りとお花をリビングに飾って楽しみます。
パクチーの花とビーツの穂先のコラボは、料理でも花瓶の中でも似合うことを知りました!
お野菜を買って食べるだけだと、こうしたお花に意識が行くことも知る機会もなかったので、目の前に届く花便り、これから先の季節もしっかりと受け取りたいと思います。
加藤紀子
公式ブログ 「加藤によだれ」 https://ameblo.jp/katonoriko/
Web連載 「加藤紀子@山形」 http://www.okaze-gatta.jp/essay
「加藤紀子のエスプリ カフェ プラス」 http://www.ellebeau.com/electore-journal/n_kato/
フリーペーパー 「月刊てりとりぃ」 でも連載中