「旅」という人生の開き方—新春は「奈良」へ
気がつくと、最近のわたしは、いつも旅をしています。
趣味らしき趣味はなく、いつも仕事ばかりしてきたわたしですが、
あえて言えば「旅」。大人になっての旅は本当に楽しい。
さて、新春の旅は、仲良しの産婦人科医対馬ルリ子先生と
「奈良」への旅です。
途中からは、古事記の朗唱で有名な、
大小田さくら子さんも加わっての女3人の旅になりました。
旅の振り出しは、赤い鳥居の伏見稲荷から
久しぶりの伏見稲荷は、初詣というわけだけではなく、
JR奈良線稲荷駅が人であふれんばかりでした。
海外からのお客様の多いことにびっくりしましたが、
参拝の仕方もよくご存知で、驚いている場合ではありません。
これからは、日本人も外国人もありません。
日本の文化に興味を持ってくれてありがとう。
新しく出来ていたセンスのよい休憩場所「稲荷茶寮」で一休み。
お抹茶といただいた生菓子はとっても美味しくてお土産にも買いました。
大人気、石村由起子さんプロデユースの「鹿の舟」へ
奈良をこよなく愛する「くるみの木」オーナー
石村由起子さんがプロデユースしたという複合施設「鹿の舟」は、
かまど炊きのご飯を食べられる「竃」(かまど)、
観光案内所になっている「繭」(まゆ)、
中村好文さん設計のカフェ「囀」(さえずり)と
3つの建物からなる複合施設です。
写真は、大正初期の建物を使った「繭」の中の図書室での様子。
「囀」ではお茶をしましたが、
カフェメニューのドリンクや軽食もよかったですよ。
おいしくて、センスがよくて。何をとっても行き届いていて。
さすが石村由起子さんセレクトです。
若い人たちもたくさん来ていて、
彼女のファンが多いのがよくわかりました。
もちろん!私もそのひとりです。
奈良ホテル、老舗というだけでない、
清潔で温かみのあるよいホテルでした
今回は、絶対に「奈良ホテルに泊まる」と決めていて、旧館を予約しました。
想像以上に素敵なホテルでした。玄関で写真を撮っても絵になるでしょう!
皇室御用達の雰囲気のある老舗ホテルですが、
それだけでない行き届いたホテルでした。
清潔でお掃除もゆき届き、
お部屋のパネルヒーターや保湿重視のアメニティの用意など、
肌の乾燥が気になるアワエイジ世代にもおすすめ。
夕食後のバーもよかったですし、朝ごはんもよかった。
働いている人がみな楽しそうで優しくて、
星を五つも六つもさしあげたくなるホテルでした。
バーからの夜桜も良さそうでしたよ。
夜のご飯も旅の楽しみです
奈良在住の大小田さくら子さんに選んでいただいたのは、
ならまちにある和食屋さん。
海なし県!の奈良ですが、ここのお魚は美味しかった。
季節のものの先取りと器の取り合わせも素晴らしく、
目からもたくさんのご馳走をいただきました。
奈良の旅、次ページに続きます。
阿修羅に魅せられ、
東大寺で鹿に囲まれて、平城京の時間に浸る
次の日のスタートは興福寺から。
こんなにも大勢の人に毎日じっと見つめられていることを、
阿修羅を作った人は想像しただろうか。
引き込まれそうな美しさに、わたしも長い時間を阿修羅の前で過ごしました。
東大寺では、大仏殿は訪れず、今回は、氷室神社をお参りしてから、
お水取りの二月堂、三月堂と回りました。
二月堂からみる奈良の山々の美しさにうっとり、
三月堂と呼ばれる法華堂では迫力ある金剛力士像にパワーいただき、
鹿に囲まれてと、楽しい思いをさせていただきました。
光明皇后建立の法華寺
—日本初の女性による病院と言ってもよいでしょう
奈良の旅の最後は、天平17年(西暦745年)今から1274年前に
光明皇后が建てられた尼寺、法華寺を訪れました。
「女性医療をやっているものはみなここを訪れなくてはね」と
対馬先生がおっしゃって。
皇室の皇后の身ながら、から風呂を作り、病気にかかった人々を清潔にし、
自ら、その膿を吸い出したという光明皇后。
すごいことだと思います。
から風呂は今も残っていて、外から見ることができます。
女性のホスピタリティと包容力、
そして実行力は平城京の昔からだったのですね。
「この絵本を読むと関係性がよくわかるわよ!」
大小田さんの勧めで、東大寺と法華寺で絵本を二冊買いました。
家に帰って読んでみようと思います。
Life in Balance、バランスの中に生きる
ITやAI、ネット社会のことも私たちの日常。
そして1200年前の日本に浸ることもわたしたちには必要。
Life in Balance、バランスの中に生きる。
今年もたくさん旅をしたいと思います。