自分でもできる養生として、人気の「ツボ」押し。鍼灸師、深町公美子さんによるシリーズです。
心と体にきく 毎日のツボ
第2章 生活習慣病にならないために
第2章では、具体的な症状別に効くツボについてご紹介していきます。
細菌による感染以外に冷えに起因することもある「膀胱炎」。
今回は、クセになりがちな「膀胱炎」を防ぐツボをご紹介します。
膀胱炎はとくに女性に多い炎症です。普通は膀胱の粘膜が大腸菌などの細菌感染でおこるものですが、冷えが原因になることもあるので、慢性化しないためにも日頃から下腹部を温めておくといいでしょう。
東洋医学では「腎気」の不足により、膀胱機能を失調させておこると診断します。ふだんからトイレはがまんしないことを心がけるのも大事です。ツボ療法は「腎気」を補い、膀胱機能を回復させるツボを選びます。
お臍の下指4本分の「関元(カンゲン)」とお尻の三角の骨の2番目の突起である仙骨から指2本分左右にある「膀胱兪(ボウコウユ)」で膀胱の働きを整え、活性化させます。
「膀胱兪」は腰に両手を置き、息を吐きながら親指でゆっくり5秒間押すのを5回繰り返します。内くるぶしとアキレス腱の間の「太谿(タイケイ)」と第2、第3腰椎棘突起間から左右に指2本分のところにある「腎兪(ジンユ)」をあわせて押すと「腎気」をさらに強化できます。それぞれ5秒間押して3セット行います。
親指を使いゆっくりとそれぞれのツボを押すと効果的です!
「膀胱兪( ボウコウユ)」
「関元( カンゲン)」
「太谿(タイケイ)」
「腎兪(ジンユ)」
「膀胱兪」は腰骨の高さで、背骨と尾骨を結ぶ線の中心から左右に指2本分外側にあります。腰に両手を置き、親指をツボに当ててゆっくり5秒押すのを5回ほど繰り返してみてください。
関元、太谿、腎兪もあわせて押し、中極も参考にすると万全です。
次回は、「EDの悩み」解消におすすめのツボをご紹介します。
構成・編集/U T U . h i m u k a イラスト/丸山裕子