自分でもできる養生として、人気の「ツボ」押し。鍼灸師、深町公美子さんによるシリーズです。
心と体にきく 毎日のツボ
第3章 朝の「困った!」をすっきり
すぐ実践できるツボ押しをご紹介。
起きたら首が回らない! 朝起きてすぐの突然のことに驚いた経験をお持ちの人もいることでしょう。 今回は、その場ですぐに「寝違えた」ときの症状を軽くしてくれるツボをご紹介します。
朝起きたら首が回らず、無理に回そうとすると痛い。おまけに、なんとなく背中まで痛い! 中途半端な姿勢で寝ていたのがいけなかったのか。それとも日頃の疲れがたまって、突然首にきたのか。寝返りができないほど熟睡して無理な体勢で寝ていたのか。 どうやら、「寝違えた」らしい。寝違えたなんて、あまり人に同情してもらえそうにないし、こんな状態で今日一日どうやって過ごしたらいいんだろう?
でも、ご安心を!
もとの状態になるまでには、何日かかかるとしても、その場で軽くできる、即効のツボ「落枕(ラクチン)」があります。
寝違えのことを落枕というのですが、それがそのままツボの名前にもなっているわけです。 場所は、手の甲側で、中指と人差し指の間のつけ根。そのツボを親指で押しながら首を動かすと、少しずつですが、首が回ってくるようになります。明日にはラクになりますよ、きっと。なんたって、ラクチンですから。
このツボを押せば痛みが軽減していくのが実感できます!
「落枕(ラクチン)」
「落枕」は、手の甲側にあって、人差し指と中指の股から親指幅分くらい手首側に入ったところにあります。股から、骨と骨の間を指で手首側に押していくと突き当たる部分です。 ここを親指で押しながら、首を回してみてください。着実に痛みが軽減していくのがわかるはずです。
次回は、「眠気」を撃退してくれるツボをご紹介します。
構成・編集/U T U . h i m u k a イラスト/丸山裕子