自分でもできる養生として、人気の「ツボ」押し。鍼灸師、深町公美子さんによるシリーズです。
体と心にきく 毎日のツボ
第4章 これで安心して仕事ができる
第4章では、仕事や職場の様々な場面に応用できるツボを紹介します。
【デスクにいたまま健康法】
長時間パソコンを見る機会が増え、目の乾きが気になる人も多いことでしょう。
今回は、ITストレスによる現代病ともいえる「ドライアイ」を解消するツボをご紹介します。
東洋医学では目は五臓の「肝」と密接な関係があるといわれています。「肝」は血液を貯蔵して血液循環を調整する働きをしています。この働きが血の滞りによって正常でなくなると、全身の臓器に血液を送ることができなくなり、そのため「肝」と密接な関係にある目が乾いてしまうのです。
目を潤す涙は、ゴミや細菌から目を守ったり、目の保護にかかせません。最近ではパソコンを見ている時間が急激に増えていて、まばたきをする回数が減っていることが原因といわれています。
もし「ドライアイ」だと感じたら、「肝」の働きを促し、目の疾患に有効に働くツボを押してみて、潤いのある素敵な目を取り戻してください。
ツボは「頭の臨泣(リンキュウ)」と「承泣(ショウキュウ)」がおすすめです。
乾きを解消し、潤いのある目が取り戻せます!
「頭の臨泣(アタマノリンキュウ)「承泣(ショウキュウ)」
「頭の臨泣」は、左右の目の瞳孔の真上にあり、髪の生え際から親指半分ほど髪に入ったところ、「承泣」は瞳孔の真下で目の縁の下の骨の中央にあります。
「頭の臨泣」はゆっくり、「承泣」は目を閉じて優しく、どちらも中指で左右同時に10秒押します。
次回は、「かすみ目予防」に効果のあるツボをご紹介します。
構成・編集/U T U . h i m u k a イラスト/丸山裕子