自分でもできる養生として、人気の「ツボ」押し。鍼灸師、深町公美子さんによるシリーズです。
体と心にきく 毎日のツボ
これで安心して仕事ができる
ここでは、仕事や職場の様々な場面に応用できるツボを紹介します。
【アフターファイブのセルフケア】
ストレスや過度の緊張などで自律神経が乱れ、体調不良になってしまったりしたことはありませんか?
今回は、乱れた神経のバランスをよくし、リラックスさせてくれる「自律神経」を整えるツボをご紹介します。
今やすっかり現代病の代表になっている自律神経失調症。
自律神経は交感神経と副交感神経からなりたっています。この拮抗する2つの神経が、バランスよく働くと、体内調整もスムーズで健康なのですが、ストレスなどによって気持ちがアンバランスになると、自律神経のバランスもくずれがち。
そこでいつも緊張状態にある体をリラックスさせて、神経の乱れを整えるツボ「外関(ガイカン)」で気持ちを落ち着かせましょう。
「外関」は、【手首から指にかけての痛みにきくツボ】でも紹介していますが、神経の乱れの調整にもききます。場所は両手にあり、手の甲側で手首の中央からひじに向かって、指3本分上です。反対側の人差し指でゆっくり息を吐きながら5秒間押すのを3回ほど左右ともに繰り返しましょう。
気持ちが落ち着いてきたら、次は腰にある「腎兪(ジ ンユ)」を手で腰を支えるようにして左右いっしょに親指に力を入れて押さえ、しっかり「気」を体に注入します。
神経の乱れを調整し、気持ちを落ち着かせてくれるツボです!
「外関」は、両手の手の甲側で手首の中央からひじに向かって指3本分上にあります。反対側の手の人差し指で、ゆっくり息を吐きながら5秒間押します。それを左右それぞれ3回ほど繰り返しましょう。
その後、「腎兪」を押して気を注入すれば、自律神経のバランスが整ってきます。「腎兪」は背中側のウエストライン中央から左右に指2本分外側のところにあります。
次回は、「五月病」の症状を回復してくれるツボをご紹介します。
構成・編集/U T U . h i m u k a イラスト/丸山裕子