「コーピング」は精神的トラブルの治療にも用いられ、効果が認められているストレス対処法。ストレス耐性の強化に効果的! ストレスに対抗する方法を書き出し、効果をチェックしましょう。
伊藤絵美さん
Emi Ito
洗足ストレスコーピング・サポートオフィス所長。臨床心理士。認知療法などによるカウンセリングとストレスマネジメントのサポートを行う
ストレスを認識し、対策を
繰り返すことで耐性が上がる
“コーピング”とは、ひと言で言えば、ストレス対処行動のこと。
「まず、ストレスがかかったときに、自分は何をすると気分が晴れるかをリストアップします。コーピングには2種類あり、ひとつは、好きな人のことを考えるなどといった頭の中で行う“認知のコーピング”。もうひとつは、散歩をするなどといった動作が伴う“行動のコーピング”です。なるべく多く用意しておいたほうがいいので、100個を目標にリストアップするのがおすすめ。“笑う”などちょっとしたことでOKです。そしてストレスがかかるたびにそのストレスに見合った方法を選んで実践し、効果をチェック。ストレスが減らなかったらもう少し続けたり、ほかの方法を実践し、どんなストレスにどの方法が効いたかを記録します。
このように自分のストレスを認識し、対策を意識的に繰り返すことがコーピングです。ストレスがかかってもこの方法で解消できると認知することで、体がストレスに大きく反応しにくくなり、耐性が上がるのです」
以下のコーピングの例を参考に、思いつくストレス対処法を100個挙げてみて、いざというとき実践を!
次のページではコーピングのチェックリストをご紹介!
次回は自律神経のバランスを整える「音楽療法」をご紹介します。
撮影/天日恵美子 ヘア&メイク/木下 優(ロッセット) モデル/栗本奈央 スタイリスト/井川翔子
イラスト/内藤しなこ 取材・原文/和田美穂 撮影協力/アワビーズ