昨年11月、京都「南座」の改装と共に、四条通から祇園に移転し、新たにオープンした「とらや」の「京都四條南座店」。お菓子が味わえる「菓寮」も併設しています。
「とらや」というと東京が本店では?と思われる方もいらっしゃると思いますが、創業は、室町時代後期の京都です。後陽成天皇の御世から御所の御用を勤め、明治2年、東京遷都にともない、京都の店はそのままに、明治天皇にお供をし、東京に進出。現在の本社は、東京赤坂ですが、創業の地・京都には、御所の西側に「京都一条店」を構えています。
京都では、各百貨店に販売店がありますが、直営店は、2店あり、もうひとつが、今回ご紹介する「京都四條南座店」です。入口は、四条通から南側に曲がった大和大路通にあり、大きな暖簾が目印に。南座の公演中、幕間などに利用できるよう、観劇のお客様は、南座からも直接入店できます。
さて、東京でも味わえる「とらや」の味。でも、実は、京都限定の品がいろいろあるのです。例えば、和三盆糖の干菓子『京の山』(¥972)、京都らしい掛紙がかかっています。
夏に京都に来たら見逃せないのが、抹茶風味の羊羹『宇治の夏』(¥864)。
また、南座内に設けられた店舗ということから、「とらや」オリジナルで考案した「虎の隈取」(監修は松竹株式会社)を描いた小形羊羹『夜の梅』も、ここだけ…という魅力的な言葉。
これらは、ぜひ京都のおみやげにしたいもの。
「菓寮」もある「京都四條南座店」は、店内に30席あり、和菓子や抹茶をはじめ、夏は、かき氷など、疲れを癒す味を求める人たちの憩いの場。
ここでおすすめは、きな粉の風味がしっかりと感じられる餡で味わう『きな粉あんみつ』(¥1,296)。黒蜜か白蜜も選べます。「あ、セットになっているのもあるんですね」とお品書きを見て伺うと、「はい、あずき茶と本葛で作った『葛あずき羹』も一緒にお楽しみいただける『南座セット』(¥1,404)もございます。こちらもご好評をいただいております」とお店の方。
このセットでは、喉越しもなめらかな『葛あずき羹』と、きな粉餡の上品な甘さが口にひろがる『きな粉あんみつ』(ハーフサイズ)の両方が一度に味わえ、なんとも魅力的。どちらも「とらや」らしい心和らぐ味わいです。
南座の公演中の幕間などには、多くの観客も訪れるそう。
実は、ここには、公演中には、お弁当もあるのです。「米村」(旧レストラン「よねむら」)監修のハンバーグが入った特製『南座弁当』(¥3,240)で、食後に味わう「虎の隈取」小形羊羹もセットされています。公演期間中は、「南座」の観客でなくても、店内でいただくことができます。(*公演によって、
人通りの多い、四条通に面しておらず、暖簾も「虎」のシンボルマークだけなので、外国人観光客は、少なめ、またインスタ映えを狙う若者には敷居が高いのか、店内には落ち着いた雰囲気が漂い、まさにOURAGE世代におすすめのお店です。
これからの京都の旅に、京都でしか味わえない「とらや」の味を、ぜひ楽しみに訪れてはいかがでしょう。
とらや 京都四條南座店
京都市東山区大和大路四条下ル
☎075‐561‐5878
営業時間:10:00~19:00 (菓寮のラストオーダーは18:30)
休業日 不定休 (7月は30日休みです)
http://www.toraya-group.co.jp/
小原誉子ブログ「ネコのミモロのJAPAN TRAVEL」