こんにちは。かりぃです。
梅雨真っ只中の沖縄から、今回は雨でも楽しめる場所をご紹介。沖縄リピーターの方は経験ありだと思いますが、沖縄は雨が降るとお出かけ先の選択肢が激減。雨OKの観光地といえば皆さんご存知の「美ら海水族館」ですが、それ以外はなかなか…旅行の時に雨天が続いて困った方も多いはず。
そんな時(もちろん晴れている日も!)、大人女史の皆さまにお勧めしたいのが『ボクネン美術館』。先月ご紹介したカフェと同じ、沖縄県北谷(ちゃたん)町のアメリカンビレッジ内にあります。
”A K A R A“と名付けられた、うねる赤瓦のユニークな建物の中に美術館があります。
名嘉睦稔(なか・ぼくねん)さんは、沖縄を代表するアーティスト。木版画作品で有名ですが、実はイラスト、絵画、彫刻から文筆、作詞・作曲まで幅広い分野で天才です。そして何よりご本人がワイルドでカッコイイ!!
私が20代だった遥か昔にご縁をいただき、ボクネンさんのふるさと伊是名島にご一緒させていただいたことがあります。素潜りで海に入り銛で魚を捕ってきたり、走って野生の鳥を捕まえたり、森でトカゲを手のひらに乗せて寝かしつけてしまったりと、その野生児ぶりにビックリ。子どもの頃は、荒れ狂う台風の中、風に向かって飛ぶ練習をしていたとか。またある時は「最近目が悪くなって、飛んでる鳥の目が見えん」と嘆いていました…ワイルドにも程があります。
そんなボクネンさんを通して浮かびあがる世界は鮮やかで力強い命に溢れています。動植物、海、風、太陽、それぞれにストーリーがあり、人間も死者も神々も全てが繋がり循環していく。自分もその大きな流れの一部なのだと思い出させてくれる作品たち。
雰囲気の良い美術館入り口。
1Fのギャラリースペースの鑑賞は無料。
同じフロアにある売店では絵やグッズが購入できます。
チケットを購入したら2Fへ。
ゆったりとした空間でボクネン作品を堪能。
2F奥には大作「節気慈風(せっきじふう)」。二十四節の節気とそこに吹く風たちを描いた作品。その前には、ボクネンさん執筆の風の物語も。独特なあたたかい語り口で書かれるボクネンさんの文章は、とても魅力的でついつい引き込まれて一気に読んでしまう。
結びの一節。
「一年を通じて、私たちの生活は、その時々の風に包まれています。たった一度も、この風が死に絶えたためしがありません。「慈風」は、まさに一年の「節気」の中に吹き満ちていると思うのです。風には、私たち生物を生かす滋養が含まれていると考えなければなりません。 ボクネン」
たとえ街中で生活していても、こんな視点で風を感じることができたら世界が少し違って見えませんか?
売店では画集と一緒にエッセイが書かれている本も販売されていますので、ぜひ手にとってみてください。生命力あふれる絵と共に、何度も読み返したくなる味わい深い言葉が紡がれています。
3Fの「甍(いらか)の波展望台」からの眺め。ボクネンさん自らデザイン&プロデュースした“AKARA”の特徴でもある赤瓦屋根は圧巻。晴れていると東シナ海も望めます。
美術館の隣には、オキナワンTシャツの老舗 “HabuBox“も。
楽しいオリジナルTシャツや、ポロゆし(ポロシャツ+かりゆし)、サンダル、アクセサリーなどが並んでいますので、こちらも覗いてみてください。
2022年9月25日(日)まで「たま」〜生命(いのち)のしるし〜展開催中!
夏に沖縄旅行をご予定の方、ボクネンズワールドお勧めです。
★ボクネン美術館公式WEBサイト
11:00-20:00(最終案内19:30)
定休日:火曜日
★おまけ情報
ハウステンボス美術館で過去最大級のボクネン展開催中!!
2022年6月27日まで、長崎県佐世保のハウステンボス美術館で「名嘉ボクネン展―美ら花、美ら光―」開催中♪ボクネン初期の作品から新作まで。11メートルの大作「大礁円環」を含む約90点。お近くの方は大チャンスです!!