東京-サンフランシスコ 5130マイル
今日は、アメリカはサンフランシスコをご案内しましょう。
3年前に夫がこちらに赴任したため、毎月一週間ほどこちらで生活しています。
ゴールデンゲートやフィッシャーマンズワーフ、坂を行き来するケーブルカーで有名な観光地です。カリフォルニア州なので年中暑くて、サーフィン天国と思っている人が多いようですが、それはロサンゼルス周辺の話。
サンフランシスコは年中春のような気候です。うっすらと肌寒い日も多く、特に7月と8月は海流の影響で一番寒くなります。
この街の女性たちの定番ファッションは‘ヨガパンツ’。
ヨガに行くときはもちろん、お友達とご飯に行くときも
デートのときもヨガパンツ。
ほんとよ。
お金のある女性たちは、高級ヨガウエア‘ルルレモン’にゴヤールとか、トリーバーチのバックに、シャネルやプラダのフラットシューズを履いておしゃれをします。日本人の私からは、おしゃれになっていないような気がしますが、こちらではリッチでリュクスな格好のようです。
ある日、バスの中で見かけた金髪碧眼の美人親子は、ヨガパンツの上に、高そうなセーター、母親はダイヤモンドのいっぱいついた時計にシャネルのバック。娘は、ミュウミュウのバックにグッチのローファーで飾り立てていましたが・・・・・わからない・・・。
憧れのヨガパンツと言えば!ルルレモン。サンフランシスコファッションのメッカです。
足元は、フラットシューズがお約束です。なぜならサンフランシスコは坂だらけなので、ハイヒールではとても歩けないのです。
たとえば、こんな坂でハイヒールを履くと
上がる分にはいいのですが、下るときが大変危険です。ものすごい前のめりとなり、壁を直角に歩いて下っていく感じになります。だれかの肩を借りなければ、とてもひとりでは坂を降りられません。
ちなみに、ハイヒールでワンピース姿の女性は、地元の人たちから
「 あら”Bridge and tunnel(ブリッジアンドトンネル)”族ね」 などと言われます。
ブリッジアンドトンネルという言葉は、元は郊外からニューヨーク市に通勤してくる人たちの俗称でしたが、サンフランシスコでは「郊外からおしゃれして街に遊びにくる女性」という意味として使われます。
「あの子たちは田舎から来てるのよねー」というニュアンスを感じますので、あまり褒め言葉ではないようです。
つまり、サンフランシスコのおしゃれ市民として街を歩くためには、ヨガパンツでスニーカーあるいはフラットシューズでないといけません。OurAge的に‘キマッタ’ という感じにならなくても、街になじむことは確実です。
もうひとつのお約束は、エクササイズを欠かさないこと。
「エクササイズはなにをしているの?」と聞かれて
「ヨガ」と答えると、真顔で
「で、エクササイズはなにをしているの?」と畳み込まれます。
ヨガなんて、ただの前戯。じゃなくて、エクササイズ前のストレッチでしょ。
エクササイズはなにをしているのよ?
という感じです。
サンフランシスカン(サンフランシスコ人の愛称:ただし、私が考案したので、一般的には通用しないかもしれません)の健康に対する意識の強さは、尋常ではなく、毎日朝晩二回ジムに通う女性も少なくありません。
知り合いの女性は、痩せたい一心で「昼間は葡萄だけ」という食生活を貫き、朝一時間、ランチタイムにも一時間のジョギングを欠かしません。さらに、仕事が終わったあとは、必ずジムで筋トレ。ただし、知り合って3年経ちますが、いっこうに体重が減っていないところを見ると、この方法はあまり効果的ではないようです。
坂に事欠かないサンフランシスコですが、角度が急になればなるほど人気が集まります。階段があるところには、とくに大人気。
朝と夕方には、ヨガパンツやトレーニングウエアを着た人たちが、タイムを計りながら階段を上がったり降りたりしています。 筋肉質の人たちが、階段を駆け上がるために、ワクワクしながら行列まで作っているのは実に不思議な光景です。
とくに有名なのはライオン通りの階段、通称ライオンステップ。
Lyon ストリートとブロードウエイストリートが交差するところにある階段は、下から見上げると、まさに階段界のキリマンジャロ!
天国への階段のように果てしなく見えます。
若い男女だけではなく、家族連れやお年寄りまでこぞって集まって、タイムを計りながら上がったり下がったりを何度も繰り返します。
<長く見えますが、これは半分。さらに同じくらい長い階段が上に続きます>
<ライオンステップを上から見たところ>
汗だくになって、はあはあ言いながら、何度も何度も繰り返し繰り返し、上がったり下がったり。日曜日の夕方に・・・家族で階段を上がったり下がったり・・・・・。わからない・・・・・。
こうして、サンフランシスカンは、小さいときからエクササイズの重要性を身体で覚えるのでしょう。
こうしたエクササイズ命のサンフランシスカンの中で過ごしていると、
「私も少しはエクササイズしないと」という気持ちになります。
エクササイズラバーたちは、見事な身体をしていることが多いからです。アラフィフ世代としては、強い身体、健康な身体を維持することは、最重要課題。ですから、サンフランシスコにいるときは、私もフラットシューズでひたすら歩きます。
先日、MIURA DOLPHIN というトレーニングスタジオで脚力をはかったら、「20代」という判定をいただきました。これもサンフランシスコでひたすら歩いているおかげだと思います。
ヨガパンツ以外の選択肢としてはジーンズがあります。
ただし、ジーンズにパーカーという格好でサンフランシスコにいると、よく「少年」と間違われます。(注:後ろ姿の場合のみ)
夫と手をつないで歩いていると、100% ゲイカップルに見えることと思いますが、またそれもサンフランシスコの街によくなじむようです。
取材協力:SACHIKO MINOWA
井原美紀ブログ 旅の記録 Let’s GO TO SEE THE WORLD!
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