時短メイクのために生まれたクッションファンデーション。
開発段階で着想を得た「ある物」とは?
40代、50代以上の読者の皆さんの中には、「アモーレパシフィック」と聞くと、かつて日本でも販売されていた化粧品ブランドを思い起こす方がいるかもしれませんね。このブランドは今も韓国にありますが、今回ご紹介するのはこれを展開するアモーレパシフィック社です。
アモーレパシフィック社は創業80年の歴史を持つ韓国化粧品のリーディングカンパニー。約30ブランドを扱っていて、世界ランキングでもトップクラスの存在です。現在、日本で公式に販売されているブランドはヘラ、イニスフリー、ラネージュ、エチュードなど。使ったことがある方もいるのではないでしょうか。今や世界中で愛用されているクッションファンデーションを最初に誕生させたのは、このアモーレパシフィック社なんです!
2025年ゴールデンウイークを間近に控えた日、アモーレパシフィック社のクッションファンデーション発表会がありました。韓国から20年のキャリアを持つ同社の研究員さんも来日してご登壇。クッションファンデーション誕生の秘話を話してくださいました。
忙しい朝のベースメイクを、もっと時間をかけずに簡単にできるものはないか? 開発チームがそう考えて着想したのが、なんと「駐車場のスタンプ」! 潤いたっぷりのエマルジョンファンデーションを、駐車場のスタンプの土台のような形状にすれば液だれせず肌に均一に塗布できると考えたのです。
2002年から始まったクッションファンデーションの開発は、幾多の試作を経て完成し、2008年に発売されました。私も当時アモーレパシフィックブランドの広報担当の方から、同社ブランド「アイオペ」のクッションファンデーションを紹介していただいたのを覚えています。
開発当時のアイデアスケッチは、現在のクッションファンデーションの形とまったく変わらないことに驚かされます。とはいえ、その中身はすっかり進化していて、なじみのよさ、カバー力、スキンケア効果、カラー展開など私たち大人世代も満足できるバリエーション。ここからはアモーレパシフィック社のブランドから、おすすめ商品を紹介します。
つやめく立体肌をかなえる「HERA」の新作クッション
アモーレパシフィック社の中でもハイブランドのHERA(ヘラ)。モダンなラグジュアリーを提案するブランドで、「ブラック クッション ファンデーション」はロングセラーです。
そして、今年2025年の3月には新しいクッションファンデーションも登場。クッションファンデーションでは初のコーティング技術「グロウリフレクサー™」が採用され、どの角度から見ても明るくつやめいた立体感が実現する設計です。スポンジとメッシュのダブルフィルター構造になっていて、みずみずしいエマルジョンファンデーションを薄く均一になじませることができます。
ペプチドを含む3種の独自成分カメリアコンプレックスやナイアシンアミド、ビタミンC配合でスキンケア効果もバッチリ。大人世代の肌にも頼もしい一品です。
●HERA リフレクション スキン グロウ クッション ファンデーション 全5色※うち1色はハイライター(SPF40 PA++)各¥6,380(編集部調べ)/アモーレパシフィック
記事が続きます
スキンケア感覚で使える「LANEIGE」の2品
LANEIGE(ラネージュ)は「雪の結晶のように輝く美しさ」をコンセプトにしたスキンケアブランド。肌本来の潤いや輝きを追求しているだけに、ファンデーションもスキンケア効果が重視されています。
人気のクッションファンデーションには2023年のリニューアルでパンテノールや独自のブルーヒアルロン酸など70%以上のスキンケア成分が新配合。より軽やかな使用感で、輝くような仕上がりの持続力もアップしました。ハイカバーでナチュラルな仕上がりのマットタイプと、液状にしたダイヤモンド成分配合でつややかな仕上がりのグロウタイプがあります(写真はマットタイプ)。ともに、独自のシームレス工法が採用されて、少量でも肌に均一かつ薄く密着。クマやくすみ、毛穴などの肌悩みを自然にカバーできます。
●LANEIGE ネオクッション マット N・ネオクッション グロウ N 各全3色(SPF46 PA++)各¥3,300(編集部調べ)
「espoir」のクッションは優れたカバー力とメイクもちが特長
「一歩先を行くメイクアップ」をブランドコンセプトにしたespoir(エスポア)。韓国では人気アイドルやメイクアップアーテイストに愛用者が多いそうです。
今年2025年の1月に発売されたクッションファンデーションは、あらゆる肌悩みを目立たなくするハイカバレッジタイプ。なめらかなテクスチャーで肌に溶け込むように一体化し、重さはありません。メイクくずれのしにくさも特長で、マットな仕上がりが長時間キープできます。
メイクアップブランドとはいえスキンケア効果にも配慮されていて、ヒアルロン酸やアルギニン、加水分解野菜タンパク、コメヌカロウなどの保湿成分を配合。余分な皮脂やテカリを防ぎながら、潤いをしっかり与えてくれます。
●espoir ビーベルベットカバークッション 全8色(うち6色はオンライン販売のみ)(SPF42 PA++)各¥3,300(編集部調べ)
記事が続きます
トーンアップ効果がある「ETUDE」のクッションでアイドル級の肌に
ショパンの練習曲から名付けられたETUDE(エチュード)は「makeup playlist」をテーマにした楽しいコスメ選びを提案するブランド。日本での展開も2011年からと早く、2020年に「エチュードハウス」から現在の名称に変更されました。
今年2025年の2月に発売されたクッションファンデーションは、韓国アイドルのメイクを手掛けるヘアメイクサロンKittsとの共同開発。華やかにトーンアップした、透明感あるセミツヤ肌に仕上がります。配合されたブルーパウダーが肌のくすみや色ムラを補正して、毛穴や赤みなどの肌悩みもカバー。ナイアシンアミドやアデノシンなどの保湿成分も配合されています。
このブランドは若い年代向けのイメージもありますが、大人の肌に使っても遜色ナシ。薄いフィルターをかけたような、ナチュラルなトーンアップ効果が得られます。
●ETUDE クラウドフィルタークッション 全4色(SPF42 PA+++)各¥2,750(編集部調べ)
ゆらぐ肌にも優しい使用感、「primera」の美容液クッション
複合的な肌悩みに寄り添うミクソロジーブランドのprimera(プリメラ)。
ミクソロジーとは一般的に、新鮮なフルーツや野菜、ハーブなどを組み合わせて作ったドリンクのこと。
プリメラはこの「組み合わせ」に着目し、成分、テクスチャー、カテゴリーなどを組み合わせて作り出した、複合的な肌悩みに寄り添うマイルドな低刺激性処方が特長です。
今年2025年の4月に発売されたクッションファンデーションは、まるで色のついた美容液のよう。ナイアシナミドとCICA(シカ)、パンテノールを配合していて、ヒアルロン酸でパウダーをコーティングした独自技術が採用されています。
ゆらぎがちな肌を守りながら潤いを与え、肌悩みをきちんとカバーしてツヤ肌に。ノーファンデ感覚のストレスフリーな肌が持続します。
●primera ナイアシカ ウォータークリーム クッション 全2色 各¥3,300(編集部調べ)
記事が続きます
「LANEIGE」からは夏に向けて、さらなる新作も登場します!
これから新登場するラネージュのクッションファンデーションは、スキンケア成分がたっぷりで肌を心地よくいたわる逸品。保湿力に優れたパンテノールやペプチドコンプレックス、肌をなめらかに整えるセラミドやスクワランなどが配合されています。
独自技術の「エアリーシームレステクノロジー™」搭載で、より軽く均一に肌に密着。素肌そのものがきれいになったかのように仕上がります。コンパクトの上面が拡大鏡になっているのも、大人世代にうれしいポイント。発売が楽しみですね!
●LANEIGE ネオクッション ミュイ 全4色(SPF42 PA++)各¥3,520(編集部調べ)*2025年5月31日発売
商品の詳細は各ブランドの公式サイトをご覧ください。
取材・文/中込久理