眉の位置が左右で違う。この顔の歪みには原因があった!
前回は、小鼻まわりの筋肉をリリース&引き締めて、大人上品な顔のパーツを作っていきました。そこで気になってくるのが、眉毛まわりの“左右のアンバランスさ”。
メイクをする際など、ふと鏡を見たときに、片方の眉毛だけが吊り上がっていて、怒っていないのにイラついて見える。またその逆で、眉の位置が片方だけ下がっていて、元気なのに困り顔に見えるなど、表情グセが気になるのですが…。
「よくわかりますよ。加齢や生活習慣とともに、おでこから眼窩(がんか)にかけての前頭骨が下がり、その下部分にある骨や筋肉がずれていくのは、すでにお話しした通り。そのずれや歪みを、ご自身で気づきやすいのは、もしかしたら眉毛の近くかもしれません。
例えば下がり眉は、前頭骨や眉を上げる筋肉が顔面へすべり落ちていたり、眉を下げる筋肉が硬くなったり働きすぎてる状態。逆にどちらかの眉毛の位置が極端に高い場合は、そちら側のおでこの筋肉が働きすぎなのかもしれません。その人の姿勢や体のクセで、どちらかが落ち、どちらかが上がろうと頑張っていると、眉毛のあたりの顔に左右差や歪みが出てきます。
今回のエクササイズは、とっても簡単。“下がっている眉まわりの骨と筋肉を上げ、上がっている眉まわりの骨と筋肉は下げてバランスをとる”。この2ステップでやっていきましょう!」
まずは姿勢を正し、前頭骨の位置を正すところからスタート
「エクササイズを始める前に、第8回で解説している正しい姿勢で座り、さらに第1回の、前頭骨エクササイズで頭蓋骨を引き上げておきましょう。その状態で、鏡でご自身の顔を見てくださいね。眉のあたりで、下がっていると感じられるのは、右と左、どちらでしょうか?」
土台を整えたら、エクササイズを開始!
下がっている眉のまわりを整える
1. 姿勢を正し、後頭部に片手を添える。
2. もう片方の手で、「いつも下がっているな」と感じているほうの眉毛の上あたりからおでこ全体を包み込むようにする。
3. そのまま、優しい力で骨ごと頭頂部に向かってゆっくり引き上げるようにする。目の力は抜く。あごは引いて。
上がっている眉のまわりを整える
1. 姿勢を正し、後頭部に片手を添える。
2. もう片方の手で、「いつも吊り上がっているな」と感じているほうの眉毛あたりから、おでこ全体を包み込むようにする。
3. そのまま、優しい力でおでこの骨をゆっくり引き下げるようにする。こちらも目の力は抜き、あごは引いて。
「人によって上がっているほう、下がっているほうが違うと思いますので、バランスを見ながら、左右のずれを優しく整えていきましょう」とNORIKOさん。
「くれぐれも、強い力でごりごりと上げ下げしないこと。これも続けていくうちに、自然とおでこ~眉毛まわりの骨と筋肉が正されていきます。表情も柔和になり、眉メイクやアイメイクをする時間が、もっと楽しくなりますよ!」
穏やかな表情を手に入れたら…次回は40代、50代の切実なお悩み、二重あごをテコ入れしていきます!
【教えていただいた方】
スペイン・バルセロナ在住。骨格矯正メソッド・ヤムナボディローリングとピラティスが専門。モットーは、アラフィフから健康でいるための体作り。Instagram、YouTubeを中心に、大人のボディ&フェイスを快適に整えるエクササイズを発信している。書籍『更年期世代の不調を取り去る 大人ピラティス』(KADOKAWA)も好評発売中。
撮影/藤澤由加 取材・文/石井絵里