前回は舌の筋肉を鍛えて、40代・50代の気になる二重あごやを引き締め。となるとまたしても気になってくるのが、あご・首の下にある「鎖骨」。お久しぶりに首のまわりが開いたトップスなどを着てみると、自分のむっちりとした鎖骨まわりに驚く人も少なくないはず。大人になっても“ヘルシーなデコルテ見せ”を実現させるには、どうしたらいいのでしょうか?
「肩の前側がむっちりとして、鎖骨が埋もれてしまっている人は、鎖骨にくっついている、胸骨(きょうこつ)が下がってしまっています。でも、あきらめないで下さいね。埋もれてしまった鎖骨も、自分でケアしてあげればいいんです。そこで今回のエクササイズでは、鎖骨と胸骨を一緒に引き上げ、40代、50代ならではの、上品なデコルテのラインを作っていきましょう!」
では早速、エクササイズスタートです。
まずは「鎖骨の始まっている場所」を確認!
鏡の前で行うと、やりやすいエクササイズ。右と左、どちらの鎖骨から始めてもOK。
1.頭と首の位置を正して、真っすぐ前を向く。
2.鏡を見ながら、自分の鎖骨がどこから始まっているのかをを確認する。
3.NORIKOさんのように、鎖骨の基点の上に手のひらを重ねる。力は入れすぎず、添えるぐらいがベスト。
4.そのまま手を重ねた鎖骨を、肩の先の方向へと優しく力を入れながら呼吸する。
首を回しながら、鎖骨の基点から肩の先へと力を入れ、デコルテを広げていく
1. そのまま首を上げて目線を天井に向ける。
2. この時に、手をあてた鎖骨の基点は、矢印の方向・肩の外側へゆっくりと引っぱる。
3. 首筋が伸び、鎖骨は横側へと広がっているのが感じられたらOK。
1. そのまま首を左側にふる。目線は首を回している方向にやる。
2. 鎖骨の上に重ねてある手は、右側(肩の先)へ力を入れる。
1. 首を反対側(この写真の場合は右側)にふる。この時も鎖骨の上に重ねている手は右側(肩の先)へ力を入れる。
2. 最初のエクササイズに戻る。逆サイドの鎖骨の基点に手を重ね、同じように肩の先に向けて力を入れながら、首を上・左・右と回す。
【今回のエクササイズ、ワンセットで行うとこんな感じ!】
「このエクササイズのポイントは、縮まっている左右の鎖骨を、ゆっくりと広げていくこと。首は一気に回しすぎずにゆっくりと。そして呼吸をしながら行ってみて下さいね」とNORIKOさん。確かに、勢いをつけずにゆったりとしたペースでやってみると、左右の鎖骨がそれぞれ、じわ~っと肩の先の方向へと伸びていくのが分かります。これは、かなり気持ちのいいエクササイズ。そして、埋もれていたデコルテが、自然と浮きあがってきます!
「まずは片側だけをやってみると、エクササイズをしたほうの鎖骨が浮き上がってくるのがよく分かると思います。鎖骨の上に重ねている手は力を入れすぎず、そして肩全体が上がらないように意識してみて下さいね」
大人らしい、すっきり&ヘルシーなデコルテがあれば、挑戦できるファッションやヘアの範囲もぐっと広がってくるはず。そして次回は、埋もれていた鎖骨とも大きな関係がある、「肩が全体が太く・丸く見えてしまう問題」に、解決の焦点をあてていきます!
【教えていただいた方】
スペイン・バルセロナ在住。骨格矯正メソッド・ヤムナボディローリングとピラティスが専門。モットーは、アラフィフから健康でいるための体作り。Instagram、YouTubeを中心に、大人のボディ&フェイスを快適に整えるエクササイズを発信している。書籍『更年期世代の不調を取り去る 大人ピラティス』(KADOKAWA)も好評発売中。
撮影/藤澤由加 取材・文/石井絵里