40代、50代、ふと気づけば首が前に突き出ていたり、以前よりも短く&太くなっている…?
そこで「今回は壁を使った首のエクササイズをしますよ。まずは、ご自分の首の位置を確認してみましょう!」とNORIKOさん。流行りのウォールピラティス(壁を使ったピラティス)の要素も取り入れて、姿勢チェック&エクササイズを伝授してくれました。
大人の首は知らないうちに、前へ出ている!
「まずは部屋やオフィスの一角を使い、壁の前に立ってみましょう。力を入れすぎずに、自分が思っている“真っすぐ”の姿勢でポーズをとってみて。どうしても後頭部が壁につかない方は、背中をぴったり壁にくっつけて、後頭部もつけるところから始めてみましょう」とNORIKOさん。可能な場合は、横に全身鏡などを置き、立っている姿を自分で確認できるとベスト。
「何気なく立つと、この写真の私のように、首とあごが前に出てしまっている人がほとんどだと思います。これはPCやスマホを使うなどで、うつむきがちな現代人の、宿命ともいえる姿勢なんですよね」
この状態を放っておくと、首本来の自然な骨のカーブが失われた“ストレートネック(いわゆるスマホ首)”となり、肩全体も前へと丸まり、どんどん首が太く、短くなって埋もれた状態に…。「肩こり、首こりの原因にもなってしまいます」
思い当たる40代、50代も多いのでは。そこで、今回は壁を利用して簡単に首の位置を整え&強化!「日常生活の合間に、すぐに挑戦できるエクササイズです」
壁の力を借りて、首全体の筋肉をバランスよく鍛える
1. 足を肩幅ぐらいに開き、壁の前に立つ。前を見る。
2. お腹を引っ込めながら後頭部だけを壁につけて、そのまま壁をグッと押していく。
3. 同時に、体全体が頭から天井に引っ張られているような感覚で、上方向にも力を入れる。肩は上げないように。
4. そのまま5秒カウントする。
5.壁に押し当てていた後頭部の力を緩めてリラックス。姿勢もリラックスしてOK。1~5を何度か繰り返す。
立って力が入りづらい人は、寝ている姿勢でやってもいい!
5秒間、後頭部を壁にグッと押し当てながら頭部を上に引き上げると、縮こまっていた首が伸びている感じがわかります。そして下腹部も自然と引っ込むような立ち姿に。
「あごは引きすぎず、そして後頭部も痛くなるほど力を入れすぎないでくださいね。壁で行うと力を入れやすいですが、立ち姿勢がつらい、という方はヨガマットやベッドの上で、あお向けになってやっても大丈夫ですよ。これは首全体の筋肉をバランスよく鍛えてくれるエクササイズ。続けていくうちに、美しい首筋へと変わっていきます」
いよいよ次回は最終回。大人の顔まわりの数々の悩みを解決してきた総仕上げは……
「自信の持てる横顔になる!」。復習も兼ねて、再度、頭蓋骨まわりにアプローチしていきます。
【教えていただいた方】
スペイン・バルセロナ在住。骨格矯正メソッド・ヤムナボディローリングとピラティスが専門。モットーは、アラフィフから健康でいるための体作り。Instagram、YouTubeを中心に、大人のボディ&フェイスを快適に整えるエクササイズを発信している。書籍『更年期世代の不調を取り去る 大人ピラティス』(KADOKAWA)も好評発売中。
撮影/藤澤由加 取材・文/石井絵里