頭皮の不調は、髪だけでなく体の不調とも直結しています。とくにコロナ禍以降に増加したという「ブヨブヨ頭皮」。あなたは大丈夫ですか?
※頭皮タイプの見分け方は、コチラから読むことができます。
理想の頭皮とは?
- 1. 色は青白い
赤みは炎症や乾燥が、黄みは代謝の悪さが原因のよくない状態。青白い頭皮が健康の証しです - 2. 弾力がある
硬かったり、むくんだりしやすいのは要注意。理想は押し返されるような弾力のある頭皮です - 3. 程よく潤いがある
べたつかず乾燥しすぎず。水分と油分のバランスがとれた、程よい潤いを感じる状態が理想
「硬さ」だけでなく「むくみ」にも気づいて!
美容院などで頭皮が「カチカチ」だと指摘されることはありませんか?
「体の重みに引っ張られる頭皮。物理的条件だけでなく、スマホなどで目を酷使する生活環境にも起因しています。姿勢が悪化し、頭部や肩の筋肉が緊張すると、頭皮が張って硬くなるのです」と本山典子さん。
そんな“お疲れ頭皮”も、コロナ禍以降は傾向に変化の兆しが。単に硬いだけでなく、むくんで弾力のない「ブヨブヨ」頭皮が増えてきたというのです。
「40代以上の人はエネルギー不足による代謝の悪さやむくみやすさを抱えています。そこにコロナ禍のストレスや運動不足が拍車をかけているのです」
そんなカチカチもブヨブヨもセルフマッサージで十分ほぐせるのだそう。
「頭皮のタイプによって、動かし方やほぐす場所、快・不快の感じ方は違うので、正しい場所をとらえて効率よく行って。体全体が楽になり、シワやたるみの予防にもつながるんですよ」
●現代人の姿勢が頭皮不調をつくる!
右は「首猫背」「スマホ首」といわれる前傾姿勢。後頭部と肩の筋肉に負担がかかり、血流が悪化。脱毛にもつながります。下で紹介するプレマッサージは姿勢を正すためにも有効です
Let’s Try
どの頭皮の人もまずはプレマッサージから
酷使しがちな目や縮こまった体の疲れを解放するプレマッサージで全身を緩めましょう。時間がないときはこれだけ行ってもOK!
<1>利き手の指を熊手のような形にして、後頭部の出っ張りとその下のくぼみに差し込みます
<2><1>の写真の手に、反対側の手を重ねて上から押し、頭ごと手にもたれかかってプッシュ。熊手形の手のまま上下左右に移動、後頭部の筋肉をほぐして
<3>目を酷使していると、脳を下から支える頭蓋底の中央付近がつねに緊張状態に。耳を上に引っ張るとそのあたりの緊張が緩み、リラックスできます
<4>側頭部の髪を耳上からかき上げたら、頭頂部で指の関節を折り曲げ、髪を真上に引っ張り上げます。頭頂の毛細血管の血流が一気によくなります
皮膚生理学や身体心理学に精通。血流や神経に働きかけ、メディカルな視点から体を癒す、独自のヘアケアメソッドを持つ。そのテクニックは国内外の多くの美容師から支持を得ている
撮影/天日恵美子 ヘア&メイク/荒木修一 モデル/西 歩見 スタイリスト/日置 彩 取材・原文/伊熊奈美