「幸せ美人顔」メイクのカリスマ、レイナさん。
自然な陰影とメリハリで、パチッとした華やかな目に!
40代、50代になると、以前は好んでつけていたカラーアイシャドウが浮いて見えたり、くすんで映えなくなったりするもの。
加齢や老化により、目元にシワや緩み、むくみ、くすみなどが出てきて、ピンとしたハリや透明感がなくなってくるのが原因です。
そんな悩みを持つ40代、50代はどうしたらいいのでしょう?
同じOurAge世代でもあるレイナさんに、メイクでの解決法を教えていただきました。
レイナさんは、プロのメイクアップアーティストとして第一線で活躍しながら、自身のプライベートサロンで長年にわたって一般女性にメイクレッスンを行ってきた、美人顔づくりのカリスマ。
そのメイク術は、メイクに苦手意識を持つ女性でも簡単に実践でき、見違えるようにイキイキとしてメリハリ感がアップすると評判です。
レイナさんが実践するアイメイクは、カラーアイシャドウを主役にせず、目元に溶け込む、ベージュ系アイシャドウの光と影の色で、立体感を強調するアイメイク。
「カラーアイシャドウを主役にすると、本人の個性よりも色が目立ってしまい、どこか大げさな印象に。
大人の目元に必要なのは、自然な陰影です。
たるみやむくみで、もっさりはれぼったくなってしまった目元に、ベージュ系の光と影を使ってメリハリを与えましょう。
すると目がパチッと開いた印象になり、無理なく上品な華やかさも演出できます」(レイナさん)
今回のテーマは、大人のアイシャドウテクニック。
「ベージュ系の光と影」で、緩んだまぶたに立体感を再生
「大人になると、まぶたが緩んで眉と目の間が間延びしがち。
また、むくみでまぶたが重く感じられ、表情に乏しいまなざしになりがちです。
そこでおすすめなのが、ベージュ系の、目元に溶け込みやすい光色と影色を利用したアイメイク。
カラーアイシャドウを使うよりナチュラルで、緩んだ上下のまぶたにパンとしたハリ感を与えます。
光が瞳に映り込み、まなざしのイキイキ感もアップします」
アイシャドウを入れる前の状態。
この連載の第1回で眉をマッサージし、第3回で血色カラーをすでに仕込んでいるので、はれぼったさやくすみ感はありませんが、まぶたが緩んでいて、まなざしが弱く感じられます。
アイシャドウを入れた後の状態。
ベージュ系の「目元に溶け込む光と影」でアイメイクした後は、まぶたにハリと立体感が出て、パッと見開いたように目ヂカラがアップしています。
■「ベージュ系の光と影」でアイメイク・プロセス1
影色ブラウンで正しい位置に「彫りをつくり直す」
むくんだり緩んだりして、曖昧になった目元の彫り(立体感)を、影色のブラウンでつくり直します。
【1】
まず、影色ブラウンのアイシャドウを中指に取って、アイホール(眼球の境目のくぼみ)にぼかします。
目頭の上から、目尻と眉尻を結んだ線のあたりまでの範囲を、中指をワイパーのように左右に動かして(往復3回くらい)なぞると、自然にぼかすことができます。
【2】
次に、指に残った影色ブラウンを、眉頭の下から鼻筋の脇まで、1cmほどぼかします。
使ったアイテムはこれ
●レイクリスタル 3Dメイクシャドウ ¥3,850/Crystalline(クリスタリン)
レイナさんがプロデュースして作ったコスメ。
左側が「プロセス1」で使ったセミマットな影色ブラウン、右側が「プロセス2」で使用するツヤ感ベージュ。
■「ベージュ系の光と影」でアイメイク・プロセス2
ツヤ感ベージュでくすみを払い、立体感をアップ
パールが繊細につやめくベージュのアイシャドウを、上下のまぶたの中央に入れ、くすみを払いながら立体感を。
きらめきが瞳に映り込み、イキイキとしたまなざしに見えます。
ツヤ感ベージュのアイシャドウを薬指に取り、上まぶたの黒目の真上にのせ、黒目の上だけにトントンと押さえるようにしてつけます。
左右にぼかさないほうが立体感が出ます。
下まぶたは、ツヤ感ベージュのアイシャドウを新たに薬指に取り、黒目の真下にのせます。
下まつ毛のきわに、黒目の幅より少し広めに、左右にスライドさせるようにしてつけると、自然な印象に仕上がります。
最後に、影色ブラウンのアイシャドウを中指に少量取り足して、下まぶたの目尻側3分の1に薄めに入れます。
すると、さらに目がパッチリ、立体的に見えて効果的!
──上で紹介した方法は、【目元がむくんでいたり、はれぼったく見えがちな方】が立体感を出すのにおすすめです。
ただし、【アイホールがくぼんでいて目元が痩せて見える、疲れて見えがちな方】は、上の方法だとくぼみがより強調されてしまうため、別の方法でアイシャドウを入れるのがベターです。
その方法を下でご紹介します。
■アイホールがくぼんでいて目元が痩せて見える人向け。
「ベージュ系の光と影」でつくるアイメイク・プロセスとは?
上まぶたは、ツヤ感ベージュのみで仕上げるのがおすすめです。
ツヤ感ベージュのアイシャドウを中指に取り、上の「プロセス1」で影色ブラウンを入れたのと同じ範囲に、中指を左右にワイパーのように動かして(3往復くらい)つけます。
その後、ツヤ感ベージュを中指で、黒目の上だけにトントンと重ねます。
そうすると重ねた部分がより前に出て見えるので、まぶた全体がふっくらして見え、立体感も同時に出すことができます。
下まぶたには、ツヤ感ベージュを、上の「プロセス2」と同様の方法で入れましょう。
最後に、ツヤ感ベージュがついていない指に影色ブラウンのアイシャドウを取り、下まぶたの目尻側3分の1に薄めに入れます。
これにより、目をさらにパッチリ、立体的に見せることが可能に!
──「暗くマットな色は奥まって見え、明るくつやめく色は前に出て見える。
40代、50代にとってのアイシャドウの役割は、その陰と光の効果をコントロールして、立体感を「再生」すること。
年齢とともに曖昧になった立体感を立て直すだけで、目元は若見えし、まなざしに力強さが出ます。
カラーアイシャドウを使う場合は、この『ベージュ系の光と影』をつくってから、その上にふわっと重ねてニュアンスを楽しんだり、少量をアイライン的に効かせるのがおすすめです」とレイナさん。
レイナさんが実践する「ベージュ系の光と影」のアイメイクは、指で簡単にできるのでテクニックいらず!
メイクが苦手な人でもすぐに真似できます。
「うまく使いこなせない」「塗ってもきれいに映えない」と思って最近アイシャドウをお休みしていた人も、これを機会に再スタートして目元に若さを取り戻しましょう。
Crystalline(クリスタリン) 問い合わせメールアドレス
※この連載で紹介した内容は、レイナさんのYouTube「REINA CHANNEL」で動画で見ることもできます!
【教えていただいた方】
1978年生まれ。大学卒業後、大手化粧品メーカー勤務を経て独立。その人本来の美しさを引き出すメイクを得意とし、文化人からの指名も多数。女性向け媒体のメイク特集などで活躍するほか、完全予約制のメイクレッスンサロン「Crystalline(クリスタリン)」を主宰。著書も多く、近著に『45歳からの自分を好きになるメイク』(主婦と生活社)などがある。YouTubeの「REINA CHANNEL」でレイナさんが実演するメイクレッスンも必見!
撮影/藤澤由加〈人物〉 ヘア&メイク・モデル/レイナ 取材・文/小田ユイコ