大人女性のアイシャドウのポイントはふたつ!
年齢的に表れやすい「まぶたのくすみ」を消して。
そのあと優しい色合いのアイシャドウを使って、明るく立体感ある目元に仕上げます

ヘア&メイクアップアーティスト 広瀬あつこ さん
若いときから習慣になっているアイシャドウの塗り方を、そのまま続けている40代、50代はたくさんいます。
でも、だんだんしっくりこなくなっているという声もまた多数。
中には、塗り方がわからないから、塗らなくなったという人もいるほど…!
アイメイクは、時代とともにトレンドが移り変わるもの。
若いときのアイシャドウの塗り方を続けていると、古いイメージの顔になりかねません。
広瀬あつこさんがおすすめするアイシャドウの使い方とは?
「まぶたのくすみ」を消すことは大事
「年齢を重ねてくると、どうしても目ヂカラが弱ってきますよね。
だからといって、濃い色のアイシャドウでくっきりさせようとしてメイクすると、怖い顔になってしまいます。
大人女性のアイメイクで大切なのは、まず年齢的に表れてきやすい、まぶたのくすみを消すこと。
そして優しい色のアイシャドウを使って、“怖くない目ヂカラ”を出すことです」(広瀬あつこさん)
「怖くない目ヂカラ」の出し方とは?
「おすすめなのは、ナチュラルなブラウン系に加え、サーモンピンクなどほんのり赤みのあるカラー。
これらの色を使って、明るく優しげな印象の目元をつくります。
アイシャドウパレットひとつあれば、誰でも簡単にできますよ」
大人世代にとって、アイシャドウパレットの使い方は鬼門のひとつ。
上手な使い方をさっそく教えてほしい!
でも、その前にちょっと待って。
アイシャドウブラシを1本、持っておきましょう
「難しいテクニックなしでアイメイクを成功させるには、ブラシ選びも重要なんです。
専用のアイシャドウブラシを1本、持っておくことをおすすめします」
最近はSNSなどの影響で、メイクブラシが再び注目されているのだとか。
それでは、広瀬さんおすすめのアイシャドウとアイシャドウブラシを使って、効果的なアイメイク法を教えていただきます。
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■今回、広瀬あつこさんが使った「アイシャドウ」と「アイシャドウブラシ」はこれ!
1)アイシャドウ
●インウイ アイズ〈アイカラー〉 03 ¥7,700/資生堂
目元の立体感を際立て、光と影の効果で自然なフォルムをつくるアイシャドウ。
厚みのあるオイルで粉末がコーティングされ、なめらかな感触で目元に密着します。
今回のメイクで使った03番は「鮮やかさのあるオレンジなブラウン」。
オレンジみのあるブラウンと淡いサーモンピンクが明るい目元を演出。
キラキラしすぎず、黄みのある肌に合うことも広瀬さんが気に入っている理由です。
製品の詳細はこちら↓
SHISEIDO 「インウイ」公式サイト 「インウイ アイズ」
2)アイシャドウブラシ
●SUQQU アイシャドウ ブラシ F ラージ ¥8,800/SUQQU
まぶた全体にアイシャドウを入れたり、色を重ねるのに最適な、大きめのアイシャドウブラシ。
ムラになりにくく、美しいグラデーションが作れます。
丸くカットされた大きめの毛先は、まぶたにふんわり色をのせたいときにも◎。
目のきわに程よい幅で色を入れたいときにも便利。
製品の詳細はこちら↓
「アイシャドウパレット」の使い方指南!
ハイライトカラーで、まぶたのくすみを一掃。
上下の目のきわに中間色を。締め色は上の目尻に入れるだけでOKです
■プロセス1
ハイライトカラーで上まぶたのくすみを消します
「アイシャドウパレットのハイライトカラー①を、上まぶた全体に入れます。
アイシャドウブラシで、まぶた中央のくぼみ部分(上写真の線の範囲)にのせてから、上まぶた全体に広げるとうまくいきます」
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■プロセス2
下まぶたのくすみ消しも忘れずに!
「プロセス1で上まぶたにつけたのと同じ①のハイライトカラーで、下まぶたのくすみも消しておきます。
このとき、横に広げすぎないよう注意。
上写真のように、黒目の幅より少し左右に広い範囲までにとどめるのがポイント」
涙袋がある人は膨らみのある部分に、涙袋がない人は、「涙袋を作りたい」と思う部分を意識してハイライトカラーを入れるといいそうです。
■プロセス3
目の上のきわに、アイシャドウパレットの中間色を入れます
「上まぶたの目のきわに沿って、アイシャドウパレットの中間色のブラウン⑤を入れます。
縦に幅広くなりすぎないように注意してください。
上写真の点線から下の部分につけるようにしましょう」
くぼんできた目元の場合、ブラウンを縦に幅広く入れてグラデーションを作ると、寂しい印象になりがち。
年齢からくる老け感が悪目立ちするのを避けるためのポイントですね!
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■プロセス4
目の下のきわに、赤みを加えて明るい印象に
「目の下のきわにも、アイシャドウパレットの中間色を入れます。
プロセス3で目の上のきわに使ったブラウン⑤ではなく、赤みのあるサーモンピンク③を付属の平筆で。
上写真の点線の範囲に入れてください。
ほのかな赤みが目元を明るく、イキイキした印象に見せてくれます」
■プロセス5
濃いブラウンの締め色は、目の上の目尻側だけでOK
「最後に、アイシャドウパレットの濃いブラウン④で、目元を引き締めます。
上写真の線の範囲のように、目の上の目尻側1/3だけ、付属の細いチップで入れてください。
まつ毛のきわに入れればOKです」
これが優しげで、若い印象の目元に仕上げるポイントです。
目の上のきわ全体に、黒や濃いブラウンなどの締め色のアイラインを入れるのは、目元がくっきりしすぎて目が小さく見えてしまうのでNGです。
締め色のアイラインは、目の上の目尻側1/3に入れるのがおすすめ。
目の横幅を広げることができて、目を大きく見せる効果もあります。
また、目の下も要注意。
目の下に濃い色のアイシャドウやアイラインを入れるのは、下まぶたの緩んだフォルムを強調してしまうのでNG。
プロセス3で赤みのあるサーモンピンク③を目の下のきわに入れたように、目の下は、明るくイキイキした印象に見せる色だけを入れるようにしましょう。
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■広瀬あつこさん流「アイシャドウ」術。
ビフォー&アフターを比べてみます!
●Before
アイシャドウをつける前の顔
↑正面から見た場合。
↓斜め前から見た場合。
眉は描いてありますが、アイシャドウを塗っていない広瀬さん。
少し目ヂカラが弱い印象です。
●After
アイシャドウをつけたあとの顔
↑正面から見た場合。
↓斜め前から見た場合。
アイシャドウの色や質感がさりげなく加わったことで、目ヂカラと明るさがアップ。
Beforeだと目の上下がのっぺりした印象でしたが、立体感とメリハリ感が!
広瀬さんが持っている、優しくふんわりとした雰囲気も引き立っています。
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【終わりに】
アイシャドウパレットの使いこなしといっても、美しいグラデーション作りにこだわる必要はナシ!
ハイライトカラー、中間色、締め色を効果的に使うことで、大きくイメチェンしなくても目元の印象は変えられます。
広瀬あつこさん流のアイシャドウの塗り方で、40代、50代の大人世代にふさわしい「目ヂカラのある優しげな目元」になれる!
ぜひ試してみましょう。
【教えていただいた方】

大物女優や人気モデル、著名美容家から指名が殺到するほどの人気。さまざまな女性向けメディアの美容企画で、誰でも簡単に真似できて美人になれるメイクテクニックを紹介していて好評。著書に『スマイルメイク』(世界文化社)。 撮影/天日恵美子
撮影/藤澤由加〈人物〉 ヘア&メイク・モデル/広瀬あつこ 取材・文/中込久理
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