東京とニューヨークは、世界中のおいしいものが集まっている都市と言われています。
なかでも、日本と日本人に恋している外国人は多く、治安も良く、一度は訪れてみたい憧れの国となっているようです。
先日も、海外在住のセレブタレント達が、日本人だとわかると凄くうらやましがられることと、「日本の食事は世界一おいしい!」と、口を揃えて言っていたのが印象的でした。
今まで50カ国以上旅をしてきた経験上、私も日本の食べ物と、水と油は安全で身体にいいと実感しています。
料理のバリエーションも多いので、毎食続けて同じものを食べるという習慣がありません。
外食する場合も、寿司、天ぷら、フレンチ、イタリアン、スパニッシュ、居酒屋など、東京の食の魅力は計り知れず、気分次第で様々な種類の料理を楽しんでいます。
そんなお国柄か、テレビでもたくさんのグルメ番組が放送されています。
ある大御所タレントの味覚は確かで、番組内で正直にコメントしてしまうため、スタッフはヒヤヒヤしているのだとか。
さすがに「まずい」という表現は避けられますが、「これは炙ったほうがおいしい」とか、「手を加えずにそのまま食べた方が旨いんじゃないの」という表現をされるそうです。
周囲のタレントには、あらかじめスタッフから「○○さんがダメ出しし始めたら、できるだけフォローしてください」というお触れが出るとか。
時間を割いて取材に協力してくださったお店に失礼なのと、今後の取材許可が取りにくくなるからだそうです。
食レポのロケタレントをしている知人がいますが、取材先が地方であったり、店を閉めている時間に撮影することが多く、長時間待たされたあげくに、味が好みでなかった場合は、対処に困るとか。
が、そこはプロ!
おいしくなかった場合のコメントのバリエーションを、いくつか教えてもらいました。
「そう来るかっ!」
「見たことあるけど、食べたこと無い味ですね」
「なーるほどっ!」
「新しい試みですね」
「未知との遭遇です!」
「斬新ですね!」
また、おいしかった場合、「うまい!」「おいしい!」「最高!」「甘い!」は素人の域で、食レポタレントは、誉めるコメントを即座に&的確に&手短かに言わなくてはなりません。
グルメリポーターとして引っ張りだこの、ホンジャマカの石塚英彦さんの定番コメントは「まいう〜」ですが、言い方でバリエーションをつけていらっしゃるのが伺えます。
ちなみに生前、パーティなどで私に優しく接してくださった、故・岸朝子先生の決めの文句は「おいしゅうございました」でした。
決めゼリフがあると、多くを語らずに視聴者を納得させられるのがいいですね。
彦摩呂さんは、何かに例えるのがとてもお上手ですが、例えに困る事もあるとおっしゃっていました(笑)。
テレビではありませんが、賢いガイドは、お客様が会食中、「おいしいですか?」とは聞かず、「お口に合いますか?」と聞くようにしているそうです。
「おいしいですか?」と聞いて「まずい」「おいしくない」と言われてしまっては、せっかくの旅行の空気が台無しな上、旅行会社へのクレームにも発展しかねません。
けれど「お口に合いますか?」だと、口に合う、合わないは個人の嗜好と取れるので、例えまずかったとしても、『それはたまたま、あなたたちの味覚に合わなかっただけで、地元ではおいしいと言われているお店です』というように、責任を回避できるからです。
私は元・コピーライターでしたので、商品説明をするような、気の効いたコメントが案外言えるのかもしれませんが、本当においしかったら黙って食べ続けるでしょうね、きっと。
料理をゆっくり味わいたいので、仕事にはしない気がします。
今までで一番喜ばれたのは、知人の店で「きれいな味ですね」と答えた時でしょうか。
最高の褒め言葉だと言われました。
いつか
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