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HBOC(遺伝性乳がん卵巣がん症候群)とわかった場合に受ける「造影乳房MRI」検査とは?/乳がん検診の疑問

生涯で乳がんになる確率が50~90%といわれるHBOC(遺伝性乳がん卵巣がん症候群)。もし、自分がHBOCであるとわかった場合には、どんな検査を受けるべき?

 

Q. HBOCの場合、どんな乳がんの検査を受ければいいの?

A. 造影乳房MRIが推奨されています

「HBOCかどうかは、がん診療拠点病院などの医療機関で遺伝カウンセリングを受け、その結果、希望した人は血液検査による遺伝学的検査を受けることでわかります。

 

HBOCの人には、造影乳房MRI検査が推奨されています。造影乳房MRIに十分な知識を持つ専門医のもとで、MRIガイド下生検が可能な施設との連携ができる医療機関で行うことが望ましい、とされます」

造影乳房MRI検査

 

造影乳房MRI検査とは?

乳がんを診断するための最も発見率の高い画像診断です。MRIを使い、造影剤を腕などから注射で入れて検査を行います。マンモでも超音波でも見えない乳がんを見つけることが可能

造影乳房MRI検査画像

写真提供/NPO法人乳がん画像診断ネットワーク

 

Q. HBOCの検査や治療が保険適用になったと聞きました。詳しく教えて!

A. すでに乳がんや卵巣がんを発症しているHBOCの人の検査や治療が保険適用に

「2020年4月から、すでに乳がんや卵巣がんを発症しているHBOCの人に乳房と卵巣の検診、予防的な治療、切除手術や遺伝学的検査が保険適用になりました。日本のHBOCへの予防的対応は、欧米に比べてかなり遅れていましたが、ようやく保険適用になり、がんになっていない乳房や卵巣を予防のために切除するという治療が進みました。

 

今の課題は、がんを発症していないHBOCの人への保険適用です。HBOC患者のお子さんやご家族が検査を受けたいと希望した際の検査費用や、陽性の場合の切除手術などの費用は、まだ保険適用ではありません」

 

 

お話を伺ったのは

戸崎光宏
戸崎光宏さん
相良病院放射線科部長
公式サイトを見る

1993年東京慈恵会医科大学卒業。ドイツ・イエナ大学留学、亀田総合病院乳腺科部長、相良病院附属ブレストセンター放射線科部長を経て、現職。2018年より昭和大学医学部放射線医学講座客員教授を兼務。NPO法人乳がん画像診断ネットワーク(BCIN)理事長

 

 

イラスト/カツヤマケイコ 構成・原文/増田美加

 

 

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