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これからどう住みたい? コレクティブハウス見学記(1)

草野いづみ

草野いづみ

帝京大学教育学部教授 臨床心理士

ライタ―として「女性の生と性の健康と権利」(リプロダクティブ・ヘルス/ライツ)に関するテーマの取材を多数経験。
40代で大学院に入り、教育・発達心理学、臨床心理学を学ぶ。教育学博士。
スクールカウンセラー等を経て現職。
著書に『みんなで考える家族・家庭支援論』(編著・同文書院)、『フランスにはなぜ恋愛スキャンダルがないのか』(共著・角川ソフィア文庫)など。

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コ、コレクティブハウスって?
年明けて、1年で一番寒い季節ですね。いつもなら、自分のペースで暮らせる一人が「ゼッタイ気楽!」と思っている私も、日没の早いこの時期と年末年始だけは苦手で、「ご飯とおしゃべりの友ヤーイ」となり、幸い忘年会・新年会シーズンで毎日のようにウチでもソトでも誰かと共に飲み食いしております。

 

 

 

さて、新年迎えてまた一つ歳が増えるのか〜。この年齢になったからこその解放感や楽しさもあり、決して人生の「夕暮れ」とか、「日没」とは思わないけれど、歳を重ねるにつれ少し心配になってくるのが、10年後20年後にはどんな住まい方をしたらいいのか、ということ。

 

 

 

私のような親の介護・看取りも終わった独り身はもちろん、子どもが成人して家を離れ、夫婦だけになる場合、パートナーに先立たれて一人になる場合・・・などなど、みな家族生活に変化が予想される年代です。先のことはわからないものの、あとで慌てないように、今から考えておきたいな、と思っていました。

 

 

 

そんな矢先、「コレクティブハウスに住んでいるのだけれど、見に来ない?」というお誘いを30年来のお友達であり人生の先輩のユミコさんから受けました。「えっ、コ、コレクティブハウスって何?」となんにも知らない私でしたが、ユミコさんがそれまで住んでいた素敵なマンションを引き払って、シェアハウスのようなおうちに住んでいるらしい、という噂は聞いていました。ユミコさんがどんな住まいを選んだのか、興味津々でさっそくうかがってみることにしました。

みんなの更年期_photo

住人の柳沢由実子さんと坂元良江さん(撮影/松本路子)

 

 

多世代型。子育て世帯やシングルの若者も
ピンポーンとオートロックの扉から建物内に入り、ユミコさんのうちの玄関に来ると、

あれ、ふつうのマンションとぜんぜん変わらないな〜

2つのフロアにワンルーム(25㎡)から1LDK・2DK(62㎡)まで28戸あるとのことですが、それぞれの住居は独立していて、プライヴァシーが守られています。

 

 

 

お部屋を見せていただくと、玄関からバリアフリーでトイレやバスルームも動きやすい造り、ベランダもゆったり。小さい子供のいる家族から高齢者まで、住みやすいさまざまな工夫が凝らされている設計であることがわかります。

 

 

 

ここ「コレクティブハウスかんかん森」は、「日暮里コミュニティ」という大きな12階建ての集合住宅の2〜3階部分にあります。上の階は老人ホームで自立型と介護型の高齢者住宅になっていますが、コレクティブハウス自体はさまざまな年齢の人が住む多世代型住宅です。1階には保育園や診療所もあります。子育て世帯を中心に、一人暮らしの高齢者から若いシングルの男女までさまざまな人が住んでいます。

 

 

次ページでは、いよいよコレクティブハウスとは何かが明らかに!

 

一緒にご飯、コモンミール
ではどんなところがコレクティブハウスなのかな?と思いつつ、館内を案内していただくと、あら素敵、明るい吹き抜けの大きなダイニングがありました。

 

みんなの更年期_photo

コモンダイニングとコモンキッチンです(撮影/松本路子)

 

ここはコモンダイニングといって、みなで一緒に食事ができるスペース。週に2回ほど、大きくて清潔なコモンキッチンで、お当番の人たちが腕をふるい、住人たち皆で楽しくおしゃべりしながら食事をいただくのをコモンミールといいます。参加は自由。事前にメニューを貼り出し、食べる人を募集。食事代はコレクティブハウス内のみ通用する通貨で払います(1食400森か500森。1森=1円)。

 

みんなの更年期_photo

これが「かんかん森通貨」

 

このコモンミールはコレクティブハウスの核となる大事なもの。住人はふだんは自分の家で食事をしますが、月に8回ほどこのように他の住人たちと一緒に食べる機会があるのです。私も参加させていただきました。手作りコロッケ美味しかった~。

 

 

 

料理当番は1人月1回、自分でメニューを作って3人1組で買い物、調理、片付けをします。性別に関係なくみんなが当番に入る。料理の得意な人は腕をふるい、苦手な人も野菜を切ったり、できることを担えばよいとのこと。こんなご飯なら、私、毎日でも食べたいな

 

 

 

多彩な共有スペース-菜園テラス、木工テラス、キッズスペース
コモンダイニングにつづいてゆったりしたソファのあるリビングではくつろいだり、子どもと絵本を読んだりすることもできます。
それから、子どもたちが遊ぶキッズスペースや、日曜大工が好きな人のための木工テラスなど、住人が一緒に集う共有スペースがあちこちにあることに気づきました。

 

④リビング

こちらはリビング

 

 

なかでも私が気に入ったのは菜園テラス。広いテラスにたくさんのプランターが置いてあり、季節の野菜やハーブなどが無農薬で栽培されています。コモンミールの材料に用いたり、各自の部屋での料理にちょいと収穫して入れるなど、自由に使うことができます。

みんなの更年期_photo

菜園テラス(撮影/松本路子)

 

 

コレクティブハウスがふつうのマンションと異なるのは、住む人たちが自分たちで暮らしを創るということ。自主管理なので、さまざまなお当番を順番に担っていきます。私の場合、得意な野菜栽培ならイケるかな、と思いました。

 

 

 

一緒の喜びも、一人の自由も
コレクティブハウスはもともと1960年代のスウェーデンの働く女性たちが創った住まいの形なのだそうです。日本では、2003年にスタートしたこの「コレクティブハウスかんかん森」が最初とか。どのような経緯でコレクティブハウスが生まれたのか、その暮らしのなかでどんなことが起こっているのか・・・次回は、初めから関わっていた仕掛け人、坂元良江さんに詳しくうかがいます。

 

(次回に続く)

 

 

 

コレクティブハウスかんかん森
http://www.collectivehouse.co.jp/

 

 

 

 

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