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閉経までは「低用量ピル」を使うわけ

吉川千明

吉川千明

1959年生まれ

美容家、オーガニックスペシャリスト

自然や植物の力に着目し、オーガニックコスメをはじめ、スパ、漢方、食にいたるまで、ナチュラルで美しいライフスタイルを提案

オーガニックビューティの第一人者として知られる

 

OurAgeインタビュー「美容の世界をあらゆる角度から学び、最高の知識で女性を救いたい」はこちら

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閉経までは「低用量ピル」

 

12月ですね。

年の瀬に向かって何を書こうかと思っていましたが、

改めて「ピル」のことについて書こうと思います。

私自身の経験とこれまで見聞きしてきたことから、

ピルが使えない体質や病気がなければ、不調のあるなしに関わらず、

更年期にピルをお使いになることはメリットのあることと思います。

ピルは画期的なお薬と思います。

 

 

1)ピルと言えば低用量ピル

 

ホルモン量が多く、治療に使われる「中用量」や「高用量」しかなかった時代がありますが、

「ピル」と言えば、最近は「低用量ピル」のことを指していると思ってください。

「OC」と呼ばれることもあります。

低用量ピルが認可されて日本に入ってきたのは1999年のこと。

世界に遅れること40年。

日本での歴史は浅く、まだ使っている方は、4%位と言われていますが、

ドイツをはじめヨーロッパでは、50%の人が使っています。

 

写真は、トリキュラーという「低用量ピル」です。

カレンダーのようですね。

毎日1錠づつ飲みますが、最後の週は偽薬と言ってホルモンは入っていませんが、

この期間は子宮内膜を綺麗にお掃除する週と思ったら良いと思います.

 

 

2)私はピル歴11年。日本初上陸の頃から使用

 

私がピルをしっかり使いはじめたのは、

低用量ピルが入ってきて間もなくの2000年頃だったと思います。

52歳、閉経まで使いましたから、わたしのピル歴は、11年。

閉経したらHRT、ホルモン補充療法に切り替えようと決めていましたので、

今はホルモン補充療法をしています。

 

3)閉経まではピル。その後はHRT。その理由

 

ピルはもともと私たちが分泌している2種類の女性ホルモンー

エストロゲンとプロゲステロンの類似物質でてきています。

エストロゲンとプロゲステロンと思ったら良いと思います。

それが適量、合剤と呼びますが、

2種類の女性ホルモンが最初からセットアップされているのがピルです。

閉経までは生殖活動時代に適した量のホルモンがセットされています。

閉経後は生殖活動時代と同じ量は必要ないので、

低用量ピルの1/3〜1/5の

ごく微量のホルモンを補充するHRTに切り替えていきます。

 

写真は、奈良の薬膳のオオニシ恭子先生とツイギーの松浦美穂さんと。

食もとても大事。

先生のお料理をいただいた後。笑顔になります!

 

 

4)ピルは元来、避妊薬。それが更年期のためになる

 

ホルモンは血液の中を流れて、目的の場所に到達して役割を果たします。

その際、必ず脳を通過するわけですが、脳は、ホルモンがあると安心します。

「あるのね〜」と言う具体です。

しかし、「ない」となると焦ります。

「早く作って!」と刺激ホルモンを分泌して催促します。

ピルには2種類の女性ホルモンがセットされていますが、

排卵を促す「エストロゲン」が既に入っているので、

脳は卵巣に向かって排卵指令を出しません。

すなわち、排卵致しません。

また、「プロゲステロン」が入っているので、

プロゲステロンの性質で、子宮内膜を厚くしませんので、妊娠しにくくなります。

排卵せず、内膜を厚くしない、避妊薬としてピルの作用ですが、

これが更年期にもとても役に立ちます。

 

 

5)更年期にピルがよいわけ―脳と自律神経の暴走に

 

ホルモンバランスが崩れてくると、

ホルモンを見張っている脳の暴走が始まります。

連動して、自律神経にも影響が出て参ります。

イライラしたり、くよくよしたり、焦ったり、

落ち込んだり、情動が乱れます。

暑くもないのに、汗がぼたぼたと出たり、

急に寒くなってガタガタしたり、心臓がドキドキしたり。

自然に任せていると、数年間こんな状態が続きます。

しかし、バランスよく2つホルモンが配合されているピルを摂ることで脳を安心させ、

心身を整えることに役立ちます。

私の更年期症状は情動に強くでましたから、

ピルにとても助けられました。

ホットフラッシュも自律神経の影響ですから、

急な汗で悩んでいる人にもとてもよいと思います。

 

 

6)更年期にピルがよいわけ―免疫力をキープしたい

 

女性ホルモンには、女性の体を強力に守るという働きがあります。

妊娠出産という大きな仕事から女性を守るために備わった力です。

男性に比べて、女性が長生きなのは、

長年女性ホルモンに守られているからだと言われています。

この力のことを広い意味での「免疫力」と言い換えてもよいと思います。

更年期は、女性ホルモンが急降下する時期です。

よくよく周りを観察していると、更年期で免疫力が落ちている時に、

大きな心配事をかかえたり、強いストレスを感じることで、

喘息や鼻炎などのアレルギー、リウマチ、甲状腺の疾患など、

免疫に関わる病気の引き金を引いてしまっている人が多いことに気づきます。

免疫力のキープのためにピルを使ってみるという手もあります。

女性ホルモンは最強の抗酸化物質。

わたしは活用すべきだと思っています。

 

 

7)更年期にピルがよいわけ―PMS対策に

 

月経前の不調—PMSは、閉経に近づくほどひどくなると言われています。

卵巣機能の低下とホルモンバランスの乱れは、

体を疲れさせ、イライラと落ち込みを倍増させます。

毎月の月経は自然に放っておくと、エストロゲンとプロゲステロン、

2つのホルモンが押し寄せる波のようにうねりながら血液の中、体の中を流れていき、

気分も体調も影響を受けますが、

ピルは2つのホルモンが適量、バランスよく配合されています。

それを毎日摂ることで大きな浮き沈みなく、フラットな気分と安定した体調で過ごすことを助けます。

あまりの感情の高ぶりに、家庭や仕事場で人と喧嘩をしたり、

泣き叫んだり、そんな被害から、避難することも大事だと感じます。

 

 

8)更年期にピルがよいわけ―その他

 

ピルには、書き出していくとたくさんの効能があります。

「あっ、痛てて〜」という関節の痛みや、

子宮体ガンの予防や卵巣ガンの予防、眠りの質にもよいです。

肌や粘膜の乾燥、原因不明で突如おこる肌のかぶれなどにも

とてもよいと思います。

更年期はあれこれたくさん不調がでてきます。

これを女性ホルモンが原因と知らずにいると、

たくさんの科のお医者様にかかり、抱えるほどのお薬をもらうことになります。

それでも治ればよいけれど。不調の原因は女性ホルモンの急低下ですから、

女性ホルモンを整えるのが一番の近道。

私もわからなかった頃は、あちこち行きましたね。

本当に体調が悪いのに、どこも悪くないと言われて返されましたが・・・。

 

 

写真は菅平で。

出来るだけ自然の中にいたいと思います。

今年買った赤いセーターで。

色も人を元気にします!

 

9)ピルを使うことは自然?不自然?

 

「更年期は自然のことだからと、我慢する」という人もいらっしゃいます。

それもよいかもしれません。

しかし、ぜひ1回使ってみるのも良いのではと思います。

処方薬ですから、婦人科のドクターに処方してもらう必要がありますが、

使ってみると意外なことに気づくかもしれません。

肌の潤いを感じたり、パソコンのしすぎが原因と思っていた肩や首が楽になったり、

私の気分はこんなもの、と思っていた人が非常に朗らかになったり。

ついでにクリニックで、内診をして、エコーで子宮、卵巣を診てもらうのもよいでしょう。

ピルをもらいに、かかりつけ医に通う、かかりつけ医と話す習慣を持つというのも、

大きな病気を未然に防ぐ大事なことと思います。

ピルにも合う合わないがありますし、種類もあります。

ご病気で、ピルが使えない人もいらっしゃいます。

試しながら、自分にあうものをドクターと相談しながらみつけていく場合もあります。

ピルは自費でも保険でもほとんど金額は代わりません。

1シート、1ヶ月分は、2000円〜3000円の間と思います。

 

10)低用量ピルの広がり

 

最近は、若い女性のドクターの多くは、

ご自身もピルを使っています。

家庭、仕事、子育てと奔走する彼女たちにピルは強い味方だと思います。

ピル専用のクリニックもあるくらいです。

若い女性たちはピルを上手に活用し始めています。

ピルが日本に入ってきましたのは、1999年のこと。

時間がかかりました。

ですので、ピル自体を学んでいない先生たちや

主に出産を専門になさってきた先生もいらっしゃいます。

大学病院のようにガンや難しい疾患に重きを置いているところもあります。

更年期は病気じゃないんだ、と相手にされないこともあるでしょう。

ピルを否定されてしまうこともあるでしょう。

NOと言われてしまうこともあるでしょうが、

めげないで!こんな時こそ、NEXTへGO。

更年期の不調は、ある意味QOLの問題です。

生活の質の問題です。快適に過ごすことは大事だと私は思います。

私たちは人生100年時代に突入しています。

みなさまの関心は、

「女性の生きる価値は、いかに長く健康で美しく生きることができるか」

に移っていると私は感じています。

今日の話が、みなさまのためになることを望んで、

ここで終わりにしたいと思います。

ありがとうございました。

 

 

※最近ピルはとても身近になりました。

「女性ライフクリニック新宿」は新宿の伊勢丹百貨店の中にありますし、

大阪の「茶屋町レディースクリニック」はピルの普及に力を入れていて、

驚くほどたくさんの女性たちが通っています。

私も大阪に出張の折に、HRTのパッチをうっかり忘れた時などお世話になっています。

院長の奥先生は男性ですが、女性の更年期にとても理解があります。

 

女性ライフクリニック新宿 http://w-wellness.com/shinjuku

茶屋町レディースクリニック  https://www.chayamachi.net

 

 

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