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更年期のつらいホットフラッシュ(ほてり・のぼせ)の原因と対策を婦人科医が解説!「症状例」と「起こりやすい人」のセルフチェックつき!

更年期症状の数は数十種類にも上るといわれます。なかでも多くの人が感じているホットフラッシュ・多汗・ほてり、そして冷えの悩みをピックアップしました。ホットフラッシュの「症状例」と「起きやすいタイプ」かどうかがわかるチェックリストも。

Q. のぼせたようになり、よく顔が真っ赤になっています。この症状で婦人科に行ってもいいですか?

A. それもホットフラッシュの症状。婦人科の治療の対象です

 

「ホットフラッシュというとカーッと体が熱くなったり、急に動悸がしたり一気に汗が噴き出すイメージですが、症状は主観的で個人差があります。

 

首から上に症状が出るケースが多く、のぼせて顔が紅潮するのもホットフラッシュ。代表的な更年期症状なので躊躇せずに治療を。

 

ホットフラッシュは最もHRT(ホルモン補充療法)の効果が出やすく、改善しない人はいないと言っていいほど。もし改善しなければ更年期症状ではなく甲状腺の病気の可能性などが考えられます

ホットフラッシュの症状例

突然、顔や首がカーッと熱くなる
気温、室温に関係なく急に汗が出る
滝のような汗をかいて止まらなくなる
上半身が熱くなり、のぼせているよう
首から上(または上半身)が熱いのに手足が冷える
寝ている間に、大量に汗をかく
ほてり、のぼせのあとに冷えたり寒気がする

 

Q. ホットフラッシュが起こるのはなぜ? ならない人もいるのに、なぜ私だけ?

A. 自律神経が乱れて体温調節ができなくなるためです。症状が出やすいタイプかもしれません

ホットフラッシュは、エストロゲンの減少による自律神経の乱れが原因です。自律神経は呼吸や心拍、血流、血管の調整など体の機能をコントロールしています。女性ホルモンの分泌は脳の視床下部が司令塔で、これが自律神経とも深くかかわっているために、ホットフラッシュなどの血管運動神経症状が出るといわれます。

 

症状の出やすさは血流の悪さなども影響しますが、イライラしやすかったり緊張しやすい、過度なストレスを抱えている人などは出やすい傾向に。自律神経を整えるようなヨガや呼吸法なども予防としておすすめです

ホットフラッシュの起きやすい人

イライラしやすい
緊張しやすい
ストレスを感じやすい
過度に太っている
もともと血の巡りが悪い
自律神経のバランスが乱れている
運動習慣がない
睡眠不足

 

Q. 職場の会議やイラついたときなど汗が噴き出すのが困りもの。これ、いつまで続くの?

A. 多汗は、数カ月で落ち着く人も、数年続く人もいます。心を落ち着けてQOL(生活の質)を保つことを考えましょう

「更年期の症状はどれも個人差があり、症状の出る期間もバラバラです。一番の解決策はHRTを受けることですが、難しい場合は自律神経を整えることを考えて。

 

また、運動して汗をかくことはとても有効です。汗を調節するために『運動したら汗をかく、運動していないときは汗が止まる』という反射を体に覚え込ませましょう。

 

何より、焦らずにホットフラッシュときちんと向き合い、婦人科を受診し、HRTや他の治療を相談。運動習慣を持つなど生活の改善をしていくと、早く落ち着くことが見込めます」

 

Q. 寝汗がひどく、汗だくで目が覚めます。それがストレスでさらにイライラ…

A. ひどい寝汗は、ストレスだけでなく不眠にもつながる悪循環。積極的に治療を

「これは更年期症状によくあるパターンです。寝汗がひどくて目が覚めると不眠につながり、メンタルも落ちてしまう。するとより自律神経が乱れて発汗してしまう悪循環。どこかでスパイラルを断ち切る必要があります。

 

夜中に下着を替えることで眠れるならいいのですが、気に病むようになったら治療するのがベスト。我慢は禁物。婦人科を受診すると楽になります」

 

ホットフラッシュとの上手なつき合い方

冷却アイテムでつねに首を冷やす

即効性のある対処法は、冷却アイテムを使って首まわりを冷やすこと。体温調節ができます

よく眠り、ストレスや疲労をため込まない

睡眠不足は更年期の症状を悪化させる大敵。寝汗対策をして、ぐっすり眠れる努力を

外出時は準備を万全にして心に余裕を

心配ごとは症状の出る引き金に。タオルや下着など、外出先で困らない準備をして、心に余裕を

症状がつらいなら無理せず婦人科へ

悩んだり我慢していると症状が長引くことに。一度でも婦人科に相談してみることをおすすめ

マイナス感情に支配されないように

気にしてばかりいると、日常すべてが嫌な感情に支配されがち。そのうち治ると前向きに!

周囲にカミングアウトして、気を楽に

人に知られたくない緊張感も症状の引き金に。いっそ周囲に言ってしまったほうがよい場合も

 

Q. ホットフラッシュと動悸や息切れが同時にきます。病気ではないかと心配なのですが?

A. 甲状腺の病気、高血圧、糖尿病の可能性もあるのでまず、婦人科を受診してください

ホットフラッシュと似た症状といえば、まず甲状腺の病気。甲状腺機能亢進症ではほてりや動悸、発汗、手の震え、体重減少などの症状が出ます。ほかに更年期には血圧が上がりやすく、顔や体のほてりなどの症状が出ることも。糖尿病でもほてりを感じる場合もあり、頻尿、喉が渇く、疲れやすいなどの症状があれば疑いましょう。

 

どれも血液検査でわかることなので迷わず婦人科を受診。何の症状か診断してもらうことが大事です」

 

Q. 唐突に、背すじや足元がゾクッとしたりブルッと寒くなるのはなぜ?

A. ホットフラッシュ同様、自律神経がうまく働かなくなるためです

「体が冷えて背すじや足元がゾクッ、またはブルッと震えるのは悪寒の一種。これもまた、ホットフラッシュなどと同じく、体温調節がうまくいかなくなる自律神経症状です。加齢によって筋肉量が減り、体が熱を生み出しにくくなっていることも考えられます。

 

ホットフラッシュ的な症状がある人ほど、逆に寒く感じるかもしれません。発汗と悪寒は表裏一体。自律神経を健全に保つことが改善の近道です

 

Q. 顔はとても熱いのに、足が冷えています。これは何?

A. 更年期によくある冷えのぼせの症状です

「『暑いと思っていると、あとから背中がゾクゾクと冷えてくる』『首から上は熱いが足は冷えている』というのは更年期に多い症状。ほてりと冷えが交互にくることもあり、これらを『冷えのぼせ』といいます。当然これも自律神経のバランスが乱れた結果です。緊急的にほてりを冷やすには、熱やほてりを感じる上半身や顔・頭部に水で絞った冷たいタオルや冷却シートを当てるなどして熱を逃すようにします。ただ、体全体を冷やすのはNGです。

 

そして季節を問わず、お風呂はゆっくりとぬるめのお湯につかり、体の中からじわじわ血行をよくします。服装は寒暖に対応できる重ね着を基本に。首の詰まった服は暑さを感じやすいうえ、のぼせたときに汗が逃げにくく、急に体が冷えてしまうので避けるのが無難です」

 

Q. 汗が止まらないので、においも心配。何か対策はないですか?

A. 更年期対策に作られた快適な下着がおすすめ。汗を止めるためのリストバンドなどにも注目を

ここ数年でフェムテックが急激に進歩しています。フェムテックというとフェムケア関連商品に目がいきがちですが、更年期のホットフラッシュや滝汗対策も例外ではなく、本当に機能的なアイテムが増えています。見た目もスマートな冷却グッズや、汗を吸収しながらサラッと感を保ち、においも抑えてくれる下着類など。汗に悩む人は一度利用してみるのもよいと思います。
また、日本にはまだ上陸していないのですが、ウェアラブルデバイスリストバンドというものも現れました。本人がホットフラッシュの症状を自覚する前にセンサーが症状をキャッチし、体の冷却反応を引き出すという未来型のフェムテックです。日本でもそろそろデビューするのでは?」

おすすめのフェムテックアイテム

[右]心地よい体感温度(15~25℃)が一定に長もち。手に持って使う冷却保冷剤。アイスバッテリー fresh¥2,500/まつうら工業[中]ピンポイントに風を送ることが可能なヘッドフォン型ファン。スパイスオブライフ ダブルファンハンズフリー ヨガシロッコ¥3,960/スパイス  [左]ホットフラッシュや更年期の睡眠を快適にするために開発されたインナー。急な汗を吸収、汗のあとの冷えた肌を温め、汗のにおいを抑える効果も。Become ショートスリーブTシャツ¥6,380/フュージョンワークス

[右]心地よい体感温度(15~25℃)が一定に長もち。手に持って使う冷却保冷剤。アイスバッテリー fresh¥2,500/まつうら工業
[中]ピンポイントに風を送ることが可能なヘッドフォン型ファン。スパイスオブライフ ダブルファンハンズフリー ヨガシロッコ¥3,960/スパイス 
[左]ホットフラッシュや更年期の睡眠を快適にするために開発されたインナー。急な汗を吸収、汗のあとの冷えた肌を温め、汗のにおいを抑える効果も。Become ショートスリーブTシャツ¥6,380/フュージョンワークス

 

Q. 冷え症ではなかったのに、足や腰、お尻まで異常に冷えます。温める以外に対策はない?

A. 筋肉量が減ったせいかもしれません。運動習慣も見直しましょう

「更年期に入ってから冷え症になる人はとても多いもの。血行が悪いことに加え、筋肉量が減ってきたことも関係しています。筋肉が少なければ熱の産生量も減るため、冷えてしまうのです。
何度も言いますが、筋肉を増やすことはとても大切。熱を生み出しやすい体を目指しましょう。激しい筋トレではなく、スクワットで脚の筋肉を増やすとか、ピラティス、ヨガなどの続けやすい運動をおすすめします。

 

それも難しければ、歩くことやストレッチでもやらないよりはいいはずです。また、冷えが続くようなら甲状腺機能低下症なども疑い、念のため婦人科で検査してもらいましょう

 

 

 

・吉形玲美
・吉形玲美さん
産婦人科医
公式サイトを見る
Instagram

浜松町ハマサイトクリニック特別顧問。大学病院で医療の最先端に立ち、女性医療・更年期医療のさまざまな臨床研究にも数多く携わる。女性予防医療を広めたいという思いから、現クリニックへ。更年期、妊活、月経不順など女性の体のホルモンマネジメントが得意。著書に『40代から始めよう! 閉経マネジメント』(講談社)

 

 

撮影/中川十内<アイキャッチ> スタイリスト/高橋尚美 構成・原文/蓮見則子

 

 

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