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【便秘】すっきり快便のコツも呼吸にあり! 腸の動きを良くし、更年期の不調を改善【動画あり】

更年期に「胃腸の調子が悪くなった」という声をよく聞きます。特に多いのは便秘に悩まされている人。呼吸の専門家、大貫崇さんによれば、腸の動きの悪さも呼吸の仕方で改善していけるはずだといいます。どんな呼吸をしたら快便に近づけるのでしょう? さっそく教えていただきます!

呼吸が変われば、腸の動きはみるみるよくなる!

便秘は腸の動きが悪くなって起こるものです。
皆さん、腸は勝手に動いてくれていると思うかもしれませんが、自分では動けません。横隔膜が動かないと腸は動かされないんですよ。

横隔膜を動かすのは “呼吸”です。呼吸がうまくできていないと横隔膜が動かない。だから腸も動かない。便秘と呼吸は深いつながりがあるのです!」

 

こう解説してくれるのは、呼吸専門サロン「ぶりーずぷりーず」を主宰する呼吸コンサルタントの大貫崇さん。今回も興味深いセオリーで不調の改善法を提案してくれます。

 

横隔膜を動かす「きほんの呼吸」については、以下でおさらいしてみてください。

 

きほんの呼吸STEP1
きほんの呼吸STEP2

 

さらに今回は、しっかりお腹に刺激を与えて腸の働きを促す呼吸エクササイズを教えていただきます。

 

「うちの呼吸サロンのお客さまでも、呼吸エクササイズをしてもらうと、お腹がギュルギュル〜っと音がしてくる人が多いんです。

何十年も便秘で悩まされていた人が『出ました!』と報告してくれたり、3日に1度しか出ない人が『毎日出るようになったんです』と言われたり。

きちんと呼吸ができれば便秘まで改善することを、お客さまが身をもって証明してくれています」

 

6カ月の赤ちゃんのような「足つかみ」ポーズで、お腹に圧力を!

便秘解消につながる呼吸エクササイズは、大貫さんが「6カ月の赤ちゃん」と呼んでいるもの。

赤ちゃんは生後3カ月ほどで、すでに横隔膜をきちんと使ったヒト本来の呼吸をしています。5〜6カ月では寝返りを打てるくらいに体幹が安定してくるのです。

私たちも赤ちゃんの頃は本能のままに呼吸をしていたはずですが、長く生きている間によくない癖がついてしまっています。

6カ月の赤ちゃんの姿勢と呼吸を再現するのが今回のエクササイズです。

 

 

 

いわゆる赤ちゃんの「足つかみ」のポーズは、強制的に横隔膜と骨盤が正面に向き合う姿勢になります。

このポジションでしっかりと呼吸ができたら、横隔膜と骨盤の間にある腸を含めた内臓たちは呼吸をするたびに動かされ、まさに「揉み洗い」状態に。

肋骨が開いていたり腰が反っているタイプの人は、横隔膜と骨盤の向きがズレているため、いくら横隔膜を動かすように呼吸をしても腸が動かされにくいのですが、この6カ月の赤ちゃんの呼吸なら、お腹の前だけではなく横まで動かせるので、効果が期待できます。

 

 

では、大貫さんの実演を参考に、実際に始めましょう。

 

 

ポイントは…

必ず息を吐きながら横に倒れ、息を吸いながら起き上がること。
息を吸ってお腹の横や後ろ側に腹圧が加われば、それで地面が押せるわけです。

 

 

息を吸ったとき、脇腹〜後ろ側(手で押さえている部分)がパンパンになっていれば正しくできています。

ただし、起き上がることが目的になってしまうと、息を吸うことだけに注意が向きがち。
息を吐かないと横隔膜は正しく動かないので、しっかり吐くことを意識しましょう。

もし、転がって戻ってこれない人は、転がったままでもかまいません。
1回ずつ楽しく転がりましょう。

 

転がることさえ難しい人は、下の写真のように、まず赤ちゃんのポーズで静かに呼吸を繰り返すことから始めてみて。
1、2分続けて腸が動き出すのが感じられたらOKです。

 

 

 

「息を吐ききる」習慣が、腸を動かしてくれる!

「もうひとつ、腸の動きを促してくれるものには副交感神経の働きがあります。

自律神経のうちリラックスモードのときに高まるのが副交感神経で、これが腸の動きに直結しています。

逆に、緊張しているときは交感神経が優位になるのですが、こちらが優位だと腸は動けません。例えば旅行に行ったときなど、便秘になるのは交感神経のほうが高まっているからですよね。思い当たる人もいるのでは?」

 

呼吸と自律神経の関係については、以前も何度かお伝えしていました。

簡単に言うと…。
自律神経は自分の意思ではどうにもならないと思われがちだけれど、呼吸だけは自律神経に直接影響を与えることができる唯一の方法です。

呼吸のコントロール次第で副交感神経をONにするきっかけがつくれます。

その呼吸とは「とことん息を吐ききる」こと。

息を吐ききって肺を空っぽにすることができれば、体はリラックスして「休めているな」というメッセージを受け取ることができる。これが副交感神経を高めるきっかけになるのです。

 

息を吐ききる呼吸については、第5回を参考にしましょう。

 

 

■■まとめ■■■■■■■
腸の動きは呼吸でコントロールできる!
「6カ月の赤ちゃん」の姿勢で、横隔膜と骨盤を正面に
お腹の横や後ろ側を呼吸でパンパンにすると腸が動き出す
息を吐ききることで副交感神経を優位にし、腸の動きを活発に!

 

 

【教えていただいた方】

大貫崇
大貫崇さん
アスレティックトレーナー・呼吸コンサルタント
公式サイトを見る
Twitter

1980年神奈川県生まれ。呼吸コンサルタント。アスレティックトレーナー。京都にある呼吸専門サロン「ぶりーずぷりーず」主宰。大阪大学大学院医学系研究科 健康スポーツ科学講座スポーツ医学教室 特任研究員。呼吸に関連した企業研究や商品開発など法人向け呼吸コンサルティング事業を展開し、アスリートから高齢者まで呼吸目線でのコンディショニングに従事。著書に『きほんの呼吸 横隔膜がきちんと動けば、ムダなく動ける体に変わる!』(東洋出版)など。

 

【呼吸についての悩みや質問、大募集】
呼吸について、大貫さんへの質問を募集しています。
●レッスンの内容でよくわからなかったこと、うまくできなかったこと
●自分の呼吸についての悩みや困ったこと
●呼吸についての素朴な疑問
内容についての感想などもOKです。大貫さんにお答えいただく予定です。
こちらからお気軽にどうぞ!

 

撮影/露木聡子 取材・文/蓮見則子

 

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