かーやです。少しおでかけしたくなる春ですね。先日は、数年ぶりに千葉県銚子市に住む友人を訪ねてきました。
いいものですよね、大学時代の仲良しとのリアルトーク。海の近くで魚定食を食べながら、積もる話をして、笑ったり、泣いたり(何かと涙腺が弱いw)。元気な様子をお互い確認できて本当にうれしかったです。
その友人が「隣の東庄(とうのしょう)町に、面白い場所ができたみたい。ちょっと行ってみない?」というので、ドライブの途中、立ち寄ってみました。
着いたところは…
学校!??
校庭も広い、三階建ての立派な学校です。
入口には新しい看板が…。
ハタラキバ? トゥーノーイシデショウ? オンラア???
何語? 謎かけみたいな不思議な言葉…と思って回り込んでみると、看板の後ろにプレートを発見。
2020年に閉校になった小学校みたいです。
「廃校を活かして、若い人たちがいろいろやってるみたい。週末に校庭でフリマやライブ、ドライブスルーマーケットとか成人式写真撮影イベントとか」
「そーなんだ。面白そうだね」
「今流行りのコワーキングスペース? ってのも出来たらしくて。ここらはWi-Fiのあるカフェとかあまりないし、外でちょっと仕事したい時に便利かもと気になってて」
「へえ、それがハタラキバ、なのかな」
玄関から入ってみると、
「こんにちは~、どうぞ上がってください~」と職員室からスタッフのお兄さんが出てきてくれました。
友人も私も、もう子供たちは社会人、
「小学校に入るの久しぶりだ~。参観日とかで来ていたのもだいぶ前だわ~」と言いながら来客用スリッパ(懐かしい)をはいて、
「お邪魔しま~す」とさっそく中へ。
「ハタラキバって名付けたコワーキングスペースは三階です。やっと出来てきたところで、まだアレコレ整えてる最中でバタバタしてますけど」
ということで誘導されて、上へ。
学校の階段を、一段一段昇ります。
母校ではないのに、なんだろう、この懐かしさ。このワクワク感♡
「看板、見たんですが、オンラアって何ですか?」
「わかんないっすよね~w。このあたりの言葉で、”私たち”って意味です。石出小が廃校になると聞いて、何か活かせないかと、僕たち、地元出身の仲間でオンラア未来会議ってのを立ち上げたんです。
オンラアメンバーはそれぞれ仕事は違うんですが、ここをトゥーノーイシデショウと名付けて、皆で協力して、少しずつ形にしてるとこなんです」
「トゥーノー? 町の名前トーノショウじゃなくて…」
「To Knowですね。洒落もあったかもしれないっすけど。いろんな知りたいが叶う場所というか」
「なるほど、そういう意味なんですね」
「子どもも大人も、学べたり、仕事したり、つながったり。何かやりたいことを見つけて、実現していける場所にできたらなあと…」
学校の階段は意外とハード。ハアハア…。
「はい、三階、つきましたよ! 教室の壁をとっぱらって新しく作った3つのワークスぺースと、元の教室を活かしてセミナーやイベントでも使えるようにしたスペースがあります。ゆっくり見ていってくださいね。こちらが フロア図です」
まるっこいカタカナフォントがかわいい。これは教室の机の天板を再利用したそう。
まずは「ツナガル ハタラク マナブ」と名付けられた302。オンラインミーティングをしたり、個別に会議に参加できるブースも。
ナチュラルな木のデスクと黒板。グリーンがあちこちにあって、外からの光も風も心地いい。
中央部分はいちばん広いコミュニケーションスペース。
壁一面の本棚(これから本が入る予定だそう)の前のベンチで調べものをしたり、まあるいテーブルで打ち合わせをしたり。窓辺のデスクで校庭や町の風景を時々見ながら作業したり…と自由に過ごせそうな空間です。
小さなランもあちこちに。観葉植物やランは地元の椎名洋ラン園さんがお手入れしているそう。なごみます。
廊下には小学校で使われていたロッカーが。いい味、出してます。
小学校でのワークは快適!! そして開運!?
さらにその隣りは、おしゃべりNGの集中ワークスペース。
パソコン開いて、ちょっと作業してみましたが、いつもよりサクサク進む気が…。
学校って空間自体が、自分のどこかに沁み込んだ「まじめに勉強しなくちゃ」スイッチを押すのかも?
そんな私の様子を見たオンラアのお兄さん、
「東京からふらっときて、1日利用してもいいし、リモートオフィスとしての活用も可能です。他の階にはドローンチームの研究・開発室や、革細工の工房、デザイナーさんの資料部屋もあるんですよ。
家庭科室で、地元のカフェの方がランチを作ってくれたり、保健室で、鍼灸師の施術を受けられる日もありますし。
サウナもあったらいいかなあ、と今、計画中です。ここでやりたいことがたくさんあって大忙しですw」
「小学校でサウナ!! いいですね~」
ベランダから見える小さい森は「星之宮大神」という神社だそう。お参りもできて、サウナで”汗活”、あとはプールを温泉化すれば(お兄さんに叶えてもらいたいものだ)開運もばっちりw
ん? そういえば、『水晶玉子のオリエンタル占星術 開運暦2022』のゲッターズ飯田さんとの対談で、“古いものを新しく生まれ変わらせたところ”が開運スポットと玉子先生が言っていたような…。
ってことは、ここはすごい開運スポットになりうるのでは!?
懐かしの教室探検で、思わずワープ!?
さて、教室をまんま活かしたスペースへ。この机、この椅子、懐かしい~。自分の小学生時代はぼんやりとしか思い出せませんが、娘が小学生の参観日がよみがえります。
なんで、子どもって親のほうをチラチラ振り返るんでしょうw みんな可愛かったな♡
同じく懐かしさに浸る友人と黒板前で記念写真。 Vサインが昭和の小学生ですな。
この教室ではミニチュアの埴輪や、二宮金次郎を発見!!
「小学校には二宮金次郎の像、マストだよね~」
「あった、あった」とプチ盛り上がり。
そして、廊下の突き当りには理科実験室。
古めかしい棚にはずらりと実験道具が並んでいます。
「これ、なんだっけ、三角の…。あ、フラスコか」
「ピンクの蓋のこれ、なんて言うんだっけ」
「えーとえっと、なんだっけ、名前がでてこない~」
「ア~、 アルコールランプ!?」
「そうそう!! で、これは試験管だ、使ってたね~」
なかなか固有名詞が出てこない私たち、小学校卒業して40ン年。これらを使って何を学んだのかは忘れたけど、ドキドキしながら実験したのは覚えてる。
音楽教室からポーンと青春時代に!?
さて、逆の突き当りには、音楽教室が。
うわ~、五線譜の黒板、これ、あったかも!!
「高校では音楽部だったんだよね」と友人に言うと、
「あの頃だとバンドとかやってたの?」
「ピアノ。荒井由実とか、八神純子とかを弾き語りしてたの」
「流行ってたよね~、『水色の雨』とか」
「今なら藤井風くんとかやれたらいいんだけど…。あ~、もう全然弾けないな」
ずっと弾いていないと、指って動かないものです。
ピアノの鍵盤が、何かのスイッチだったのか、私は、ポーンと九州にある母校の音楽室にワープしたようで。
「音楽室の隣が美術室でさ、美術部に好きな男子がいて、仲良しの女友達も美術部だったから、そこに入り浸ってたなぁ」
「ふふ、いいね。なんだか楽しそう」
「しばらくはね~。でも、その男子、私じゃなくて私の友達が好きだった、っていう…」
「よくある青春ドラマみたいな展開だ」
「よくあるやつ。くうう…、そんなことまで思い出しちゃったよ」
甘酸っぱい思いを胸に、屋上へ。
スカッとした青空。田園地帯のはるか向こうには銚子の海や鹿島の工場地帯も。
さっき、案内してくれたオンラアのお兄さんが「仕事の合間に屋上でコーヒー飲むと気持ちいいんですよ~。夜はここら辺は町の光がないから、星がめちゃくちゃ見えて綺麗です」と言っていた場所だ。
「いいね、ここ。確かに星もすごそうだなあ」
「また銚子の家に遊びに来てよ。東庄町はいちごの産地だから、いちご狩りもしよう。で、ココで一息ついて、ワーケーションっての?すれば」
「それいいね。また来よう。小学校だったココは、子どもだけじゃなく、過去と今、未来をつなぐ、大人の秘密基地なのかもね」
「いいね、秘密基地、今日はここで一緒に昭和の小学生や、青春時代に戻れたしw」
「次はどこにワープできるかな♡」