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世界無形文化遺産 オストダンケルクのエビ漁

井原美紀

井原美紀

旅するコピーライター・エディター。

世界107ヶ国1300都市以上を旅してきた。 以前は海とヨットが大好きだったが 今は空を飛ぶことがなによりも好き。 趣味は仕事。

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 <オストダンケルクの伝統的エビ漁>

 

馬に網と金属の板を付け、沖へと進みます。馬が歩き回るに連れ金属板が海底を引っ掻き、驚いて網に飛び込んだエビを捕まえるという一見のどかな漁は、昔は、フランスやイギリスでも行われていました。しかし、漁の現代化が進み、今やオストダンケルクの12の家族だけがこの美しい伝統を守っています。取れるのは、クレベット・グリス(灰色エビ)という小エビ。取れた時は灰色ですが、茹でると美味しそうなサーモンピンクに変わります。殻ごと茹でると濃厚なダシが出るため、名物のカニのコロッケやスープには欠かせない食材。カニのコロッケは、この一帯の名物。オストダンケルクに来たら一度は食べてみてくださいね。

 

 

<いよいよエビ漁が始まった>

 

訪れた日は、真っ青の空が夏の到来を喜んで高らかに歌っているような陽気な日でした。

引き潮を待って始まるため、その日の開始時間は午後3時。

浜辺はすでに人でいっぱいです。特に地元の子供たちは、網を片手に今か今と並んで始まりを待っています。どうやら、グループ別に分かれて、エビ取リ合戦をする模様です。

付き添いの親たちも網とバケツを持ち、おさおさ用意を怠りません。今夜の夕飯はここで!という気合いに満ちています。

井原さん 子供たち

井原さん エビ漁 大人と子供

 

午後3時過ぎ。たくましい足をした地元の農耕馬たちの引くソリが姿を見せると、観光客が歓声をあげて群がって行きます。トレードマークの黄色のジャケットを羽織った漁師たちは、にこりともせずに顎をクイッと上げ(ソリに乗っていいぜ)と無愛想だけど親切なところを見せます。「乗っていいみたいよー!」とはじけるような笑顔で乗り込む観光客たち。

井原さん 観光客

 

水際に着いたところで、途中で乗り込んできた客を降ろし、ソリを外し、網と重りをつけ、準備完了。

いよいよ海に乗り出します。

集まっている人たちも、一斉にスボンをまくったり、スカートをたくし上げて後に続きます。

私もここまでは浜辺から眺めていようと思っていたのですが、とても我慢できません。

熱狂した人たちに釣られて、ジーンズを捲り上げ、靴を脱ぎ捨て、バックに押し込み、きゃあきゃあと海へと入ります。

灼熱の太陽と冷たく透明な北海の水、バシャバシャとしぶきを立てて、まるで戦いに行くように厳かに沖へと歩いていくたくましい馬たち。

なんて気持ちいいの午後でしょう!

井原さん 馬と観光客

井原さん 馬 エビ漁中

 

 

 

きゃあきゃあ大興奮のエビ漁、ついにみんなで参加!

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