飲泉でセルフ・トリートメント

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水ソムリエ&飲泉師

大学・短期大学の保健管理センターにて養護教諭として約7年間勤務。 結婚退職後は製薬会社にてアメリカFDA(厚生省)向けのGC分析を担当。 2000年ライターとして独立。温泉研究が高じてフィレンツェ在住に。

【所属】社)日本旅行作家協会・正会員、温泉学会・理事 イタリア:ミネラル水鑑定士協会・公認水ソムリエ(Idro-Sommelier®)&水鑑定士(n.2689)

 

竹村 飲泉3801

こんにちは、水ソムリエ&飲泉師の竹村和花です。

イースターのバカンスも終わり、フィレンツェでも日に日に陽射しが強くなって来ました。

今回は、気軽に始められる“飲泉―温泉を飲むこと―”トリートメントについて紹介します。

 

<“飲める温泉”―飲泉って何?―>

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日本では“温泉”というと、伝統的に「お風呂として入る」ものですが、ヨーロッパの場合は違います。

EU圏に拠点を移してすぐの頃、ドイツに住んでいた私は「今週末は温泉に…」と思って水着を持参してみると、そこは“飲む温泉”で、お風呂に入ることができなかった、という事が何度もありました。

この“飲む温泉”あるいは“飲める温泉”を活用したセルフ・トリートメントが「飲泉」になります。

 

飲泉の場合、「お風呂」として温泉に入るのと違って「生きている温泉を、口から直接カラダの中に入れる」ため“温泉の持つ治癒力”をより強く実感する事ができます。

また「飲泉」には、適応症といって「〇〇に良い」とか「〇〇が改善される」といった医学的なメリットもある,

ということをEUでは謳うことができます。

「飲泉」とは一言でいうと、“自然の作った効果的なサプリメント”なのですね。

同時に「薬としての効果がある」ということは「毒で悪いものを殺す力もある」ということなので、用法・用量を守って飲むことが大事になります。

EU圏で「飲泉」は、高ナトリウム血症や高カリウム血症などの症状から日常的にドクター・チェックを受けておられる方を除き、気軽に健康づくりに活用することができるセルフ・トリートメント法なのです。

 

<ヨーロッパでは一般的な飲泉アクアリズム>

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温泉を飲む「飲泉」へのアプローチはヨーロッパでは一般的で、温泉地で過ごすバカンスや保養・療養と組み合わせて様々なプログラムがあります。

ドイツ・ブランドの入浴剤「クナイプ」も、自然療法と水を組み合わせたアクア・セラピーからきています。

また水中で流れるリラクゼーション音楽を聞きながら、ふわふわと水中浮遊するプログラムもあります。

ヨーロッパの場合、温泉と水を日本ほど限定的に区別して考えることはなく、水タイプの1つとして温泉を捉えている傾向があります。

そういう目線から、健康や美容に効果的な水を活用し、飲んだり入浴したりする““飲泉アクアリズム”が深く研究されています。

 

<日本における飲泉のメリットとデメリット>

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日本の温泉の場合、泉質タイプから言うと塩化物泉が非常に多く、「飲泉」には少し注意が必要です。

先ほども少しご案内しましたが、塩分制限の必要な病態(腎不全、心不全、肝硬変、虚血性心疾患、高血圧など)やカリウム制限の必要な病態( 腎不全、副腎皮質機能低下症)、さらに下痢、腎不全、甲状腺機能亢進症などの症状などで既にドクター・チェックを受けている方などは、「飲泉」には必ず主治医の指導に従って頂く必要があります。

また温泉に限らず、すべてのミネラルウォーターには、その水が生まれてくるまでに土の中の様々なミネラル成分が溶けこんでいるため、温泉成分にも注意が必要です。

 

大切なことは、すべての温泉が飲めるわけではなく「許可を受けた温泉だけが飲める」ということ。

飲んでも良い温泉には「飲泉」とか「飲泉できます」と書かれており「飲泉許可」があることが確認できます。

「飲泉許可」は蛇口ごとに許可されるので、お風呂のお湯を直接飲むことはできません。

「飲泉」(飲泉許可)とは、消毒しなくても安心して飲むことができる温泉だという証なのです。

また1日に飲める温泉の量は500mlまで、と決められています。

 

【表 日本における飲泉の泉質別・適応症*】*=医学的メリット)

掲示用泉質

飲用

塩化物泉 萎縮性胃炎、便秘
炭酸水素塩泉 胃十二指腸潰瘍、逆流性食道炎、耐糖能異常( 糖尿病)、高尿酸血症(痛風)
硫酸塩泉 胆道系機能障害、高コレステロール血症、便秘
二酸化炭素泉 胃腸機能低下
含鉄泉 鉄欠乏性貧血
含よう素泉 高コレステロール血症
硫黄泉 耐糖能異常(糖尿病)、高コレステロール血症
上記のうち二つ以上に該当する場合 該当するすべての適応症

 

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第37回
飲泉でセルフ・トリートメント

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