前回は、最新の研究で、骨から送られる微小物質が若さを作っているということがわかってきたことをお伝えしました。今回は、骨の老化が見た目年齢に影響を与えているという、なんとも恐ろしいお話を中村格子先生に伺いました。
強い骨プロジェクト⑦最新NEWS
顔や体の見た目年齢は、
骨の老化とリンクしている!
顔のシワやたるみは
骨痩せが原因
骨密度が低下すると、骨自体が縮小することがわかっています。これは体にも顔にも言えること。骨が小さくなれば、そのまわりを覆っている筋肉や皮膚がたるむのは当然。
「特に目のまわりや、フェイスラインに顕著に現れます。眼窩(がんか)という眼球が入っている穴が痩せて拡張すると、目が落ちくぼんでしまいます。下あごの骨が縮小すれば、口のまわりにシワができ、顔の輪郭もたるんできます」(中村格子先生)
骨自体が痩せることに加え、日頃の姿勢の癖も大きく関係しているといいます。
「スマホ操作などで、うつむいてあごが前に出た姿勢を続けていると、やがて骨が変形してストレートネック(スマホ首)になります。こうなると、頭の重みを首だけで支えるため、重力によって、二重あご、ブルドッグライン、マリオネットラインなどが増えていきます。やがて、声がしゃがれる、物が飲み込みにくくなるなどの障害も出てきます。これらの解消には、あごをつねに鎖骨の上まで引くように意識するだけで、かなり改善されます」
特に顔は些細な変化で、大きく印象が変わります。土台である骨の老化や変形が大きく影響することを忘れてはいけませんね。老け顔予防にも骨活が役に立ちそうです。
次回もまた、中村格子先生による骨の最新ニュースをお届けします。
立体クラフト撮影/中川十内 立体クラフト・カリグラフィ/矢島タカシ 構成・原文/山村浩子