いつもイキイキした表情が魅力的な宝田恭子先生。
たるみ・シワ知らずと評判の先生が、毎日続けているのがこれから紹介する口元筋トレです。
歯磨きやスキンケアのついでにできるので、面倒くささもありません!
しっかり背すじを伸ばして、いい姿勢で実践しましょう。
唾液力UPに
目と舌回しエクササイズ
食事のあとや、大笑いしたあとにできてしまったほうれい線を
「なかったことにできる」エクササイズです。
舌と一緒に目もグルグル動かすと、顔全体が活性化します。
1.舌先を上唇と歯茎の間に入れ、
顔は正面に向けたまま目だけで上を見ます。
ゆっくり舌と目を右に移動させます。
2.右頰のほうれい線を伸ばすように舌先で押し、
食事中についた溝を押し上げて伸ばします。
目も一緒に動かして。
3.下唇と歯茎の間に舌を移動させ、
目も下を見ます。
4.左側の頰の裏側に舌を移動させ、
ほうれい線の溝をグッと押し伸ばすようにします。
目は左側を見て。
5.目だけで上を見ながら、
舌を上唇と歯茎の間に移動させます。これで1周。
同じ向きで3周、逆回りで3周続けて。
左右の頰の裏側に舌を移動させたときは、
ほうれい線の溝を押し伸ばすように意識しましょう!
姿勢を正してやることが大切!
OK!
NG!
顔のエクササイズをしても、姿勢が悪ければ効果なし。
あごを突き出した猫背姿勢で行うと首の筋肉に引っ張られ、
顔まわりの筋肉がうまく働かないのです。背すじを伸ばして!
口の中の乾燥は体に悪いことだらけ!
宝田先生が口元の筋トレを始めたのは、10年以上前の45歳のとき。
当初の目的は、鼻呼吸のトレーニングだったといいます。
「鼻呼吸のトレーニングは、鼻ではなく口だけで呼吸をしている患者さんへの
指導の一環として始めたものでした。
口呼吸だと風邪をひきやすくなるうえに、虫歯や歯周病発症の原因にもなります。
それを防ぐため、患者さんたちに向けて『口のまわりの筋肉を鍛えて、口をしっかり閉じましょう』
という指導を行っていたのです。
すると結果的に、顔全体のリフトアップにも効果があることがわかりました。
その後、今度は義母が顔面神経麻痺になってしまい、
なんとかよくする方法はないものかと顔中の血管やリンパなどの仕組みについて勉強。
そこから、オリジナルの発想で口元の筋力トレーニングが生まれたのです」
口元のトレーニングだけでも十分な効果がありますが、
それにプラスして目も一緒に動かすと、口のまわりの筋肉(口輪筋)と、
目のまわりの筋肉(眼輪筋)が同時に鍛えられ、顔全体が活性化します、と宝田先生。
それと同時に、舌で小唾液腺を刺激するため、唾液の分泌も活発になるのだそう。
前回説明したように、唾液には抗菌作用があるので、
食後すぐに行えば虫歯や歯周病の予防にもなるなど、
まさに一石二鳥!
「唾液は量も必要ですが、質のよさも大事です。
唾液は血液から作られるので、血液がきれいな人は唾液もきれいなんですよ」
その血液は食べ物から作られるため、やはり基本は食生活ということに。
バランスよく栄養素をとり、しっかりと嚙んでから飲み込むことが大切です。
「口の中が乾いたり、上唇が前歯にはりついたりすることがある人は、
唾液量が減っている可能性があります。
口の中の乾燥は、口臭の原因にもなります。
ぜひこの『目と舌回しエクササイズ』を習慣にして、唾液量を増やしていきましょう」
次回も、口元を鍛えるエクササイズを紹介していただきます。
DATA
宝田歯科医院
取材・原文/上田恵子