HAPPY PLUS
https://ourage.jp/healthy_gohan/50249/

定番から話題のものまで「オイル選びの基礎知識」②油が脳と体に与える影響とは?

ミーナ

ミーナ

MyAge/OurAge編集

「チーム健活」 メンバー

南の島のビーチで読書、が至福のとき。

よく遊び、よく寝る、のが病気知らずのモト。

ストイックにならずに健康でいる方法を模索中。

身近なウォーキングからスタート?

記事一覧を見る

体と脳の健康には、どうやら「油」が大事らしい、とわかってきたミーナです。いま人気の、ココナッツオイルやエゴマ油についても、解説いただいてます。

 

 

 

今日の料理に使いたい種類がわかる!

オイル選びの基礎知識

 

 

健康に深くかかわる油脂。健康効果で話題の油もいろいろあり、何を選んだらよいのか迷ってしまいます。

 

ここでは、どの油にどんな効果があるのか、そして、それはなぜなのか、油を研究する専門家の後藤直宏さんに教えていただき、3回に分けてご紹介しています。

 

今回は、必須脂肪酸はどのくらいとればいいのか? その他、オイルが体と脳にどんな影響を与などについてです。

 

 

 

 

 

後藤直宏さん Naohiro Goto

MyAge_006_P188-01_Web用

 

profile

東京海洋大学大学院、海洋科学技術研究科海洋科学系、

食品生産科学部門准教授。

工学博士。日本油化学会、日本栄養・食糧学会会員。

共著に『機能性脂質の新展開』(シーエムシー)、

『第二版 油化学辞典』(丸善)がある

 

 

 

 

 

Q

必須脂肪酸って何? どのくらいとればいいの?

 

 

A

オメガ6系の油は過剰摂取の傾向。意識すべきはオメガ3系の油

 

脂肪酸の炭素の結びつきに二重結合があるものを不飽和脂肪酸、ないものは飽和脂肪酸と呼びます。さらに、二重結合がひとつのものは一価不飽和脂肪酸、ふたつ以上は多価不飽和脂肪酸になります。

 

多価不飽和脂肪酸(オメガ3系、オメガ6系)はヒトの体内で合成できない「必須脂肪酸」。食べ物から摂取しなくてはなりません。

「重要なのはその摂取バランス。オメガ6系脂肪酸の過剰摂取は、アレルギーをはじめとする不調の原因になります」と後藤先生。

 

現代人の食生活はオメガ6系過剰、オメガ3系不足の傾向。そこで近年、オメガ3系脂肪酸の摂取が推奨され、オメガ6系脂肪酸を控えるよう言われているのです。

 

 

飽和脂肪酸は動物性油脂に含まれ、常温で固体。不飽和脂肪酸は植物油や魚油に含まれ、常温で液体です

飽和脂肪酸は動物性油脂に含まれ、常温で固体。不飽和脂肪酸は植物油や魚油に含まれ、常温で液体です

 

 

 

 

 

Q

健康のためには動物性食品を避け、コレステロール摂取を控えるべき?

 

 

A

血中のコレステロール値上昇に対する懸念は薄らぎつつあります

 

以前は、血中のコレステロールの量が多いと、血管の内側にたまって動脈硬化が進み、脳卒中や心筋梗塞などの危険が高まると言われてきました。しかし、近年、食事からコレステロールをとっても、血中のコレステロール値は上昇しないことがわかってきました。また、血中のコレステロールは、動脈硬化の原因ではないと考えられるようになっています。

 

そこで、厚生労働省は今年3月改訂の「日本人の食事摂取基準(2015年版)」で、コレステロール摂取の上限を撤廃しました。

 

食べすぎない限り、コレステロールを気にして、動物性脂肪の摂取を控える必要はないでしょう。

 

 

 

 

 

Q

えごま油やココナッツオイルはなぜ「脳にいい」と言われるの?

 

 

A

脳細胞を活性化するα-リノレン酸や脳のエネルギー源、中鎖脂肪酸に注目!

 

えごま油などに含まれるα―リノレン酸はオメガ3系。脳を活性化する働きで名高いDHAの仲間で、体内でDHAに変換されます。

「DHAには脳の神経細胞の発達を促し、細胞膜を柔軟に保つ働きが。脳細胞に含まれるDHAが多いほど学習機能が高いという研究結果も多く発表されています」

 

 

また、ココナッツオイルには、ラウリン酸などの中鎖脂肪酸が多く含まれます。脳は通常エネルギー源としてブドウ糖を利用しますが、中鎖脂肪酸から作られることの多いケトン体も利用します。そのため、ココナッツオイルは脳のエネルギー不足を補い、活性化に役立つと言われています。

 

 

 

 

 

Q

元気な体と脳のためにはどんな油をどのようにとればいい?

 

 

A

ひとつの油、脂肪酸摂取にこだわらず「バランスよく適量を」が基本

 

動物性脂肪は「動脈硬化の原因となるコレステロールを増やす」と避けられた時代がありました。そして、その時代には血中コレステロールを減らす作用のあるリノール酸が推奨されましたが、近年は逆にその過剰摂取が心配されています。

 

 

また、血中コレステロールを減らすと注目されたオレイン酸も、血中コレステロール値への懸念が薄らぎつつある昨今、話題から遠ざかりつつあります。

 

「結論から言えば、とってはいけない脂肪酸はなく、大量にとればいいという脂肪酸もありません。脂肪酸はそれぞれに固有の機能を持っています。適切な量をバランスよくとることが大切です」

 

 

 

 

 

 

次回は、実はあまり知らない「油脂」にまつわる用語についてご紹介します。

 

 

 

撮影/板野賢治 構成・原文/瀬戸由美子 撮影協力/UTUWA

 

MyAge

大人のからだバイブル vol.2 「痛み知らずの体になる!」

OurAgeの人気記事が1テーマムックに!
何度も読み返せる保存版OurAgeです。

MyAge
試し読み Amazon Kobo 7net

この特集も読まれています!

子宮筋腫特集~症状から治療まで
フェムゾーンの悩み解決
ツボ・指圧で不調を改善
40代からでも「絶対痩せる」
広瀬あつこさんの「若返りメイク」
閉経の不安を解消

今すぐチェック!

特別ステップアップセット!モイスチャークリーム 1×3本が付いてさらにお得なセットが販売中!

特別ステップアップセット!モイスチャークリーム 1×3本が付いてさらにお得なセットが販売中!

PR
<前の記事

<前の記事
第12回/手軽でおしゃれな「健脳」魚介料理/⑨山田玲子さんの「サーモンムース」

次の記事>

次の記事>
第14回/定番から話題のものまで「オイル選びの基礎知識」③油脂にまつわる用語集

この連載の最新記事

栄養たっぷり「オイルビーンズ」で脳を元気に!⑧豚ヒレ肉のレンズ豆入りポリネシアンソース

第26回/栄養たっぷり「オイルビーンズ」で脳を元気に!⑧豚ヒレ肉のレンズ豆入りポリネシアンソース

栄養たっぷり「オイルビーンズ」で脳を元気に!⑦レンズ豆とマグロのポワソン・クリュ

第25回/栄養たっぷり「オイルビーンズ」で脳を元気に!⑦レンズ豆とマグロのポワソン・クリュ

栄養たっぷり「オイルビーンズ」で脳を元気に!⑥白いんげん豆と牛肉の冷製

第24回/栄養たっぷり「オイルビーンズ」で脳を元気に!⑥白いんげん豆と牛肉の冷製

この連載をもっと見る

今日の人気記事ランキング

今すぐチェック!

OurAgeスペシャル