「スーパーフード & おにぎり De Party」in シカゴ みなさん、こんにちは。1か月のご無沙汰…になってしまいましたね。実は、先月後半はシカゴに行っていました。ほぼ2週間の滞在中には仕事の予定がいろいろありましたが、そのうちのひとつがこれ。JALマイレージバンクの会員を対象に行われたセミナー、「スーパーフード & おにぎり De Party」での講義です。 「食はもっとも身近な外交」ということで、私は、年に何回か海外でも料理教室を開催したり、食のイベントでスピーチをしたりして、和食の素晴らしさを海外に伝える活動をしています。 こうした活動のきっかけとなったのは、20代のとき、ボランティアとして多くの日本の子どもたちを連れてフィンランドに文化交流に訪れた折、日本の子どもたちは言葉の壁もあって他の国の子どもたちとなかなか仲良くなることができずにいました。そこで、当時はまだ料理家ではありませんでしたが、私と子どもたちで一緒に60人分のお寿司を作って振る舞ったところ、その料理を通じてあっという間に多くの外国の人々との輪が広がりました。食が文化交流の手助けになる、ということを実感し、「料理家となって、外国人と食を通じた交流の場をつくろう」と心に決めたのです。 そして、昨年は、「おにぎりレシピ101」というレシピ本を、全文英訳付きで出版。おにぎりは、日本人のソウルフードであると同時に、実は海外でも人気の高いメニュー。ポットラックなどのパーティーが多いアメリカでは、手軽なうえに、幅広い年代に好まれるというのが魅力のようで、海外で開催する料理教室でもリクエストの多いメニューです。 今回、会場でもこの本を展示販売したところ、多くの方が興味を持ってくださいました。 さらに、おにぎりは、おいしさや見た目の楽しさだけでなく、「健康面に配慮したメニュー」という点でもお客様のおもてなしに最適! と好評です。 そう。海外の方たちが感じる日本食の魅力は、なんといっても「ヘルシーであること」。そこで、今回のイベントでは、おにぎりとともに、美容と健康によいと言われ、アメリカでも大注目の「スーパーフード」についてもとりあげました。 「スーパーフード」といえば、アサイーや、チアシード、亜麻仁油など、体によい効果をもたらす成分がずば抜けて高い食品。ただ、今までなじみがなかった食品なので、その素晴らしい健康効果については知っていても、実際にどのように料理に使うのかが分からない、という声を生徒さんたちから多く聞きます。そこで、ちょっと工夫するだけで毎日の食生活に簡単に組み込むことが出来る方法を今回はいろいろご紹介してみました。 オードブルとして、「ツナとココナッツの麦サラダ」「麦と生ハムのバジルソース」「蕎麦サラダ」などを作りました。左奥には、「スプラウトとじゃこ」「チアシード」「木の実&レーズン」のおにぎりが並べられています。 また、日本の食材の中にも「スーパーフード」と呼ばれるのにふさわしい栄養価の高い食材、「和のスーパーフード」がたくさんあります。中でも、今特に私が海外でアピールしたいと思っているのが「大麦の魅力」です。 大麦は、玄米の4倍の食物繊維を取ることができるのだそうで、腸内環境の改善に大きな効果があります。また、その豊富な食物繊維のおかげで、ご飯を食べても、食物繊維が糖質の吸収を阻止。血糖値の急上昇を抑えてくれるので、血糖値の安定に役立ちます。 大麦の中でも「もち麦」は、ご飯のようにモチモチしていて、食感もとてもよいのが特徴。一般の大麦は、お米に混ぜて炊くと、ちょっとパサパサしてしまうのですが、「もち麦」はモチモチと柔らかく、とてもおいしいです。洗ったお米に混ぜて炊くだけでOKという手軽さも嬉しいです。 日本の食の魅力を少しでも感じていただけるパーティーになったのではないかな、と思います。 山田玲子公式HP http://www.reiko-cooking.com/
「スーパーフード & おにぎり De Party」in シカゴ
山田玲子(やまだ れいこ)
料理研究家 浜田山・麹町にて料理教室「Salon de R」を主宰。女性の美と健康を考えた、おしゃれなメニューを数多く提案する。 また、「食することは人の輪なり」をモットーに、国内はもとより、NYやヒューストン、スペイン、韓国、シンガポールなど、海外でもレッスンを開催。各地で食を通じて人々と交流を深めている。 近著に全文英訳付きレシピ本『おにぎりレシピ101』(ポット出版)がある。