ここのところ、どんどんサイズ増加中のミーナ。洋服大好きなのに、このままでは似合う服がなくなるどころか、入る服もなくなる・・・というわけで、腰を痛める前に少し取り組んでいたウォーキングを再開しなくては。サルティス池田さんに、正しい歩き方を教えてもらいましょう。
筋力・骨力をアップして脂肪は燃やす!
一生太らない歩き方とは?
「歩く」という動作は、実は格好の全身運動。漫然と足を運ぶことをやめ、「運動」として見直すことで、日常のすべてが健康とダイエットに最適な動きに変わります!
そこで、いい姿勢で歩くことでカッコよく痩せるための、正しいウォーキングの仕方について、Step1~7に分けてご紹介します。
今回のStep1は、「歩行」と「ウォーキング」の違いについてのお話です。
監修:サルティス池田さん Salutis Ikeda
profile
アシックス ウォーキングトレーナー、日本ウォーキング協会公認指導員、公認シューフィッター。ウォーキング講習会やセミナーはこれまでに1000 回以上、約3万人以上を指導。日本初ウォーキングミュージックCD「Walking melodies」(東芝EMI)をプロデュース。
http://www.asics.co.jp/walking/
「歩行」と「ウォーキング」はまったく別物。
その違いを知ることからスタート
疲れるように歩く! それがウォーキング
「〝ウォーキング=ただ歩くこと〞と思っているうちは痩せられません」
いきなり手厳しいコメントをしてくれたのは、ウォーキングトレーナーのサルティス池田さん。
「〝歩行〞というのは単なる移動の手段ですね。一方、〝ウォーキング〞は健康づくりや体力アップ、痩せることなどを目的に歩くこと。つまり、歩くことを〝運動〞ととらえていることが大きな違い。移動手段なら疲れないように歩くほうが賢いですが、運動であるウォーキングはその逆。疲れるように歩かなければ意味がないわけです」
なるほど、歩行とウォーキングは似て非なるもの。では、疲れるように歩き、運動効果を高めるには?
「姿勢よく、大きな筋肉を使って歩くこと。それに尽きます! 筋肉は動かすときに脂肪をエネルギーとして使うので、大きな筋肉をたくさん使うほど脂肪を燃やしてくれるんです」
大きな筋肉とは、おもにお尻の筋肉(大臀筋、中臀筋)や太もも裏側の筋肉(ハムストリングス)など。いくら同じ距離を歩いても、小さい筋肉しか使わなければ消費カロリーも少なく、運動レベルは低くなります。大きな筋肉を使ってあえて疲れるように歩く、それが本当の意味でのウォーキング。
単なる歩行をウォーキングに変えることが、痩せることにつながるのです。
大きな筋肉をたくさん使って歩くと
脂肪はぐんぐん燃える!
実は間違いだった!?
「ウォーキングダイエット」常識のウソ
●1日6000~1万歩歩けば必ず痩せる!→ウソ
歩数にとらわれすぎるのはよくない例です。日常的な移動手段としての歩行、歩幅が小さいちょこちょこ歩きで、いくら歩数を稼いでもあまり効果は期待できません。
●厚着をして汗をかいて歩くと痩せる→ウソ
サウナスーツなどを着込み、大汗をかきながら歩いても、水分が出ていくだけで脂肪は燃えません。熱中症の危険もあるので、無理矢理汗をかいて歩くことは避けて。
●腕を大きく振って速く歩くと痩せる→ウソ
やみくもに腕を振ると歩くときの姿勢がくずれ、逆に運動効果が下がることも。また、体が前傾して腰などへ負担がかかりやすくなり、あまりオススメできません。
●足は前へ前へと意識して歩くと痩せる→ウソ
筋肉を使って歩くために大切なのは自然な重心移動。足を前に出そうとすると失敗しがちです。体重は後ろに残したまま、地面を後ろに押すだけでいいのです。
●30分以上続けて歩くと痩せる→ウソ
運動効果が得られる歩き方をしなくては、いくら長時間歩いても脂肪は燃えません。時間を気にするよりもまず「正しい姿勢で疲れるように歩く」ことを心がけてください。
次回のStep2では、脂肪を燃やすために必要な、ウォーキングの際の正しい姿勢のチェック法をご紹介します。
撮影/板野賢治 イラスト/かくたりかこ 取材協力/アシックス
構成・原文/蓮見則子