ネットの仕事が増えて疲れ目の症状が出てきた、と思っていたミーナ。それだけではなく、肩コリも疲れ目の原因のひとつだそう。合谷と太衝で、対処しなくちゃ。
どのツボを選んで、どう押せば効く?
症状の原因にアプローチしたツボ選び
「頭が痛いなら頭のツボでしょ」「肩コリには肩にあるツボよね」と思ってしまうのは、私たち素人の考え方。 東洋医学のプロは、その症状を起こしている原因にアプローチしてツボを選びます。
島田先生のセレクトは、これまで紹介した手と足のツボ10個だけ
島田流の押し方は2通り
東洋医学では「虚」に対しては足りないものを補う(補法)、「実」に対しては滞っているものを流す(瀉法)という考え方で治療します。ツボの場合、補法は弱い刺激、瀉法は強めの刺激のこと。強い・弱いの2通りの押し方を使い分ければ効果は確実にアップ!
補法(=ヤワヤワ押し)、瀉法(=グリグリ押し)の使い分けに注目して実践してください。
今回は、【疲れ目】の改善に効果のあるツボをご紹介します。
スマホやパソコンの画面を長時間見ていたから…という一時的なものでなく、ずっと目の疲れが続いている人は注目!
目以外に何か思い当たる症状はありませんか? 本当の【疲れ目】の原因を知って、改善するツボを知っておきましょう。
気血の流れが停滞して肩コリが強くなり、その結果として頭部への血流も悪化します。目の栄養が不足するために疲れるタイプです。
島田セレクトは…
合谷は目一般の症状に効果があるツボ、太衝は滞った気血の流れをよくするために使うツボ。どちらも瀉法「グリグリ押し」で対応します。
"肝"と"腎"の不調で水が不足すると、目に影響してかすみや乾きが現れます。体を冷やす水の不足は、熱っぽさが出ることが多いのが特徴です。
島田セレクトは…
太衝は"肝"の働きを、太渓は"腎"の働きをよくするために選んだツボ。どちらも補法「ヤワヤワ押し」を使います。
column
目のまわりにはダイレクトに効き目のあるツボがいっぱい!
目の周囲にはいくつものツボが集中しています。もちろん、目の疲れを解消してくれるツボもあり! 島田先生のおすすめベスト4を紹介しましょう。
●糸竹空(しちくくう)/眉尻の骨のくぼみにあるツボ。
●攅竹(さんちく)/ちょうど眉頭にあるツボ。
●太陽(たいよう)/眉尻・目尻の中間の高さで外側のくぼみにあるツボ。
●承泣(しょうきゅう)/目を開いたとき、瞳孔の真下にあるツボ。
監修:島田 力さん Tsutomu Shimada
profile
「スクール・トリートメント・カフェ気流」代表、フィットフード協会理事、鍼灸師。父の影響で東洋医学の世界へ。専門学校での鍼灸教育、在宅鍼灸臨床への取り組み、東洋医学外来設立などにも参加。東洋医学に基づく暮らしを提案しつつ、鍼灸治療、セミナー開催、執筆などの活動中。
次回は、【動悸】の症状を抑えられるツボをご紹介します。
撮影/広瀬壮太郞 ヘア&メイク/木村三喜
イラスト/福井信明(HOPBOX)
構成・原文/蓮見則子